問題集・参考書に「使われない」ために

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本屋さんを覗けば、ずらっと並んだ数々の問題集や参考書。

どれを買えばいいのか分からず、とりあえず買ってみたけれど使いこなせずに放置してしまったり、使ってみても自分に合わなくて途中でやめてしまったり…そんな経験、あなたにもありませんか?

今回は、そうやって「使われる」のではなく、問題集や参考書を上手く「使う」コツについてお話しします。

その一「得意」から「大得意」へ

他の人と差を付けられる一番のポイントである「得意分野」。だからこそ、周りと同程度の「得意」では差がつきませんよね。

そこでとくいなところを「大得意」にしてしまおう!というのがこの使い方です。

まず、大きな目標は「理解を深める」ということ。

なんとなくで良い点数がとれている人は特に、これを目指せば実力が上がること間違いなしです。

例えば、国語であれば問題文の論理的構造を捉えてみたり、暗記科目であれば知識と知識とのつながりを明記してみたりしてみましょう。

さらにどの科目でも、「参照」「参考」と書かれている細かいところまで読んでみてください。

するとその科目の全体像が見えてきて、同じ科目の中で特に得意ではなかった分野も、得意になるはずです。

では、そのように「使える」問題集や参考書を紹介しましょう。

1「ナビゲーター世界史B」シリーズ

事件と事件との因果関係をきちんと解説してあり、曖昧な暗記からしっかりとして理解へと繋げられます。

興味深いこぼれ話も載っています。まだ、チェックリストで理解度を確かめることもできます。

本当に基本的な用語から丁寧な解説がされているため、深い理解が得られるでしょう。(鈴木敏彦/山川出版社)

2「化学I・IIの新研究」

化学の新研究—理系大学受験

2015.08.18
一ページ目から読み進めるのには向いていません。しかし、他の問題を解いていて納得のいかない部分や疑問点が出てきた時に、辞書として使うのには最適。索引も充実しています。

解説が詳しすぎるように見えるかもしれませんが、重要事項は黒、発展的説明は青、と色分けされているので、用途に合わせて使えるものとなっています。記述問題には、青の部分が役立ちます。(卜部吉庸/三省堂)

3「出口のシステム現代文」シリーズ

なんとなく現代文の点数が取れてしまう人にすすめたいシリーズ。論理を追って解答することを学べるので、どんな問題に当たっても点数が安定するようになります。

自分がどんな論理的なステップを踏んで解答を作っているのかを自覚できるということは、受験現代文において大きな強みです。(出口汪/水王舎)

4「1対1対応の演習」シリーズ

1対1対応の演習(大学への数学 1対1シリーズ)

2015.08.18
最後まで考え通す力が付き、また、考え通すことで問題の大多数が解けることが実感できます。

ハッとするような開放が織り込まれており、解法の暗記だけで数学を捉えている人にとっては革新的でしょう。

数学そのものの美しさ、楽しさも感じられる良書です。(東京出版編集部)

5「連想式にみるみる身に付く 語源で英単語」

通常の単語帳で行う一対一の暗記だけでは、見たことのない単語に出会った時に対応できないことがあります。

そこで、単語を分解し、それぞれの語源を理解して覚えるという目的で書かれた本書。

語源を体系化することで、一つ一つの単語がしっかり覚えられると同時に、知らない単語の推測能力が付き、長文読解力も伸びます。(清水建二/学習研究社)

6「権田地理B講義の実況中継」シリーズ

面白く、かつ暗記しやすいのが特徴。それは、地理というものを論理的な見方で捉えて解説してくれているからです。

「何故この地域に鉄鉱石があるのか」「だから他の地域にも鉄鉱石があるのだ」と、理由や背景の説明が充実しており、あやふやな暗記を強化できます。論述試験にもきっちり対応しています。(権田雅幸・佐藤裕治/語学春秋社)

その二「苦手」ってなんだっけ

「数学が苦手です」「私は現代文が…」などという声をよく聞きます。でも、そう言っている人は本当に何が苦手なのか分かっているでしょうか?

数学のどの分野が苦手で、現代文のどの段階ができないから苦手なのか、自己分析できているでしょうか。

特定の分野が苦手なのか、基礎が固まっていないのか、全体が見えていないのかなど、「苦手です」という結論に至るのは人それぞれ、十人十色です。

つまり、具体的な「苦手部分」を突き止めないと、苦手対策をいくら頑張っても、のれんに腕押しなのです。

でも、苦手部分を突き止める方法は簡単です!学校の定期テストや模試を、「苦手部分を探すぞ」という目できちんと見直してみてください。

点数の取れていない問題にはパターンがあるはずです。それを自覚するだけで十分なのです。

分からなかったりあやふやだったりした問題には解いているその場でチェックを入れるという習慣をつけると、苦手パターンが突き止めやすくなります。

敵の場所さえ分かれば、それに対応する問題集や参考書を探すだけ。倒すのは意外に簡単ですよ。ここでは、いろんな形の苦手対策本を紹介します。

1「ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル 改訂版」

ステップアップノート30古典文法基礎ドリル

2015.08.18
古典文法の基礎を扱った、ドリル形式の問題集。説明もポイント別に厳選されていますし、ステップアップという題名の通り簡単な問題から入っていけるので取っ付き易いものです。

簡潔で分かりやすい解説も安心。曖昧な知識の復習に最適で、かなり薄い本ですが、これでほぼ全ての文法問題に対応できるようになります。(井上摩梨/河合出版)

2「細野真宏の数学が本当によくわかる本」

単元ごとに一冊。苦手な分野を徹底的に対策するのに最適です。

とても基礎的な問題を解いていたと思えば、いつの間にか難関大レベルの問題も解けるようになっています。特に、整数問題は秀逸。

難関大でよく出題されるのに十分な参考書が少ない分野である整数問題は、この本で勉強することを強くおすすめします。(細野真宏/小学館)

3「仲本の英文法倶楽部」

問題編は大学入試の文法問題の定番中の定番問題や、文法の肝所を理解する上で特に重要なものだけに厳選して297題出題。

一方、解答編では文法問題の解法の手がかりとなる重要項目の説明と、暗記項目の提示をしてくれています。

この参考書は、難しい文法用語をできるだけ使わないことで、英文法の取り組みづらさを取り除いてくれる良書です。

どんなに苦手意識があっても、すっと理解できることでしょう。(仲本浩喜/代々木ライブラリー)

その三 暗記!暗記!暗記!

暗記といえば、時間がかかる果てしなく長い道のりのような気がしていませんか?でも、そんな暗記も効率的にすることができます。

暗記を効率化するコツはただひとつ。「まだ覚えていないものがどれなのか特定する」ことです。覚えたものにチェックを付けて、チェックが付いていないものだけをもう一度…これを繰り返すだけです。

ただ、暗記に使う「本」それ自体に必要不可欠なものがあります。それは「その本が気に入るかどうか」「飽きが来ないかどうか」です。

例えば、単語帳自体に嫌気が差してしまえば、暗記どころではありませんよね。そんな視点も踏まえつつ何冊か選んでみました。

あとはあなたの感覚(紙質、色使い、インクの匂いなどは意外に重要)で検討してみてくださいね。

1「古文単語ゴロ565 ゴロゴ手帖」

古文単語ゴロゴ

2015.08.18
ゴロで覚える本は様々あり、使えないものも多いですが、ここに収録されているゴロには絶妙なリズム感があって覚えやすくなっています。

さらに、インパクトのあるイラストとの相乗効果で、驚くほど単語が頭に入ります。

この「手帖」版は全てのゴロにイラストが付いており、説明もシリーズ中で最も充実。

レイアウトも、暗記チェックに最適な形になっています。どの面から見ても、楽しく学習できる一冊です。(板野博行/アルス工房)

2「システム英単語ver.2」

書き込みがしやすい紙質。カバーを外せばまるで洋書のような見た目なので、外でこの単語帳を出して勉強するのが楽しくなるでしょう。

普通の英単語帳はすべての意味を羅列してありますが、この単語帳においては、詳細な分析に基づき、入試頻出の意味に絞って掲載されています。

また、冗長な例文ではなくそのまま英作文で使える短いフレーズが採用されており、単語の使い方を効率的に覚えられます。

もちろん「簡潔すぎる」ことはなく、頻出の意味以外も別欄にきちんと載っていますし、似た意味の単語も参照として示してあります。

語数は、単語だけで1900語、語法で180語以上。これ一冊でセンター試験から難関大学の二次試験までカバーできます。(刀祢雅彦・霜康司/駿台文庫)

その四 こなした数は裏切らない!

だいたいの知識が詰まってきたら、実際に問題を解いてゆくことが必要となってきます。

その時に、この科目において自分はどんな解き方をしたらいいのかな?と、一度考えてみてください。

そして、どうしようもない苦手があると思ったら<使い方その二>に戻ってください(苦手を残したまま問題を解きすぎると、気が滅入ってしまいます)。

どうにかなりそうだと思ったら、実際に数をこなす勉強に入りましょう。

この「数をこなす」という場合に大切にしなければいけないことは二つ。

まず、しばらく考えて分からなかったら潔く解答を見ること、そしてもう一つは解説を真剣に読むことです。

以下におすすめ問題集を載せます。先程の二つのことを念頭において解いてみてくださいね。

1「数学の良問プラチカ」シリーズ

数学の良問プラチカ シリーズ

2015.12.18
多くの難関大受験生に愛用されている演習書。文系・理系で区別されているので、「使えない問題」がありません。

解答・解説はなんと問題の約五倍の分量!しかし、くどいわけでもなく、図もたくさんある丁寧な解説です。

この解説は、数をこなす際に心強いものです。本書をやり終えたら、あとはどこの大学の過去問や予想問題でも解いていけるレベルに達しているはずです。(大石隆司/河合出版)

2「ビジュアル英文解釈」シリーズ

二冊組で分厚いという理由で、中身を知らない人からは敬遠されがちな本ですが、分厚いのは解説が丁寧な証拠です。

英文解釈で一番必要なのは丁寧な解説です。また、基本から入るので、難しそうだという心配はいりません。語り口調の本文も取り組みやすさを後押ししてくれています。

内容の薄い問題集を何冊もやるより、これに取り組んだほうが圧倒的に効率的。どんな難しい文章も読めるようになります。(伊藤和夫/駿台文庫)

3センター試験予想問題

理科や社会は、「知識をアウトプットして、その解答から再びインプットする」という一連の流れを繰り返すことで格段に知識量が増えます。

この流れを最も実行しやすいのがセンター試験形式の問題集です。予想問題集は解ききれないほど多くの種類が出ているので、とにかくたくさんのセットを解いては丸つけ、を繰り返しましょう。

ただし、解説が簡潔すぎる場合もあるので、その場合、疑問があれば必ず教科書等を参照すること!この一手間が大切です。(多くの出版社より発売)

その五 ココロに効く使い方

解き終わった問題集、マスターした参考書、その後どうしていますか?あなたの苦労や努力がいっぱい詰まったそれらの本たちを、普通に使って終わりにするにはもったいない!

そこで、受験が終わる日まで役立つ使い方を紹介します。それは、「使い終わった問題集や参考書を勉強部屋に積み上げ、目につくところに置く」という使い方です。

非常に簡単ですが大きな効果を発揮してくれるこの使い方。テストの日、受験の日、合格発表までの不安な日々、いつだって、積み上げられた自分の努力を見れば勇気づけられること間違いなしです。今日からあなたもはじめてみませんか。