はじめに
暗記することが単純に苦手、暗記できたと思ってもその場限りですぐ忘れちゃう。
暗記科目は反復学習でしか身に付かないものと分かってはいても、一度覚えたものがすっかり頭の中から消えているのに気付くのは悲しいものですよね。
そんな日々の積み重ねがものを言う暗記科目を少しでも効率よく、工夫して学べるようにお助けをするのがこの企画の目的です。
ゴロなんて邪道でしょ?と思っているアナタはもちろん、普段なんとなくゴロを使っているアナタにもオススメな本企画!
少しでもアナタの暗記効率が向上すれば、幸いです。
目次
ゴロとは?(種類とそれぞれの特徴)
ゴロには大きく分けて2つのタイプがあるのを知っていましたか?
まずは普段あなたが何気なく使っているゴロの特性を知り、ラベル型のゴロのイメージを明確にしましょう。これが、ラベゴロマスターへの第一歩!
ゴロ1:連結型ゴロ

- 例
- 解説
- 適した対象
- 参考書
ナクヨ(794)うぐいす平安京
暗記内容が1:1の対応関係を持つゴロのこと。
暗記内容を繋ぐために言葉を補ってセンテンスを造ることが多い。
記号的なもの、誤解を招きやすく注意が必要な内容を暗記するのに適している。
古文単語の現代語訳、西暦と出来事
ゴロ2:ラベル型ゴロ(ラベゴロ)

- 例
- 解説
- 適した対象
- 参考書
周期表
H He Li Be B K N F Ne →水兵リーベ僕の船
共通項(ラベル)がある複数の暗記内容をひとまとめにし、その単語の一部を組み合わせてフレーズを作るゴロ。
単語自体は暗記しているが、その単語が他の単語とどう関連するか分からない時に有効。
フレーズはリズムや語感を重視する傾向がある。
連続した王朝や国の名称、共通した特徴を持つ地理や機能
ラベル型ゴロを使うメリットとは?
ラベゴロの基本は理解できましたか?
次はラベゴロ特有の強みを理解していきましょう。
これを読むことで見えてくるのは、ラベゴロが丸暗記とはひと味違ったものであること!
ラベゴロには単調な暗記に刺激を与えてくれる効果があるのです。
メリット1:イメージと関連付けて記憶の定着
ラベゴロから想起されるイメージを頭に作り上げることで、暗記内容の定着をはかることができます。
例えば、ラベルが地理的な特徴をまとめたものならその地域の地図、文化をまとめたものならばそれを代表するような芸術家などをイメージとして使うといいでしょう。
ラベルからイメージが湧きにくい場合はフレーズの内容から想像されるオリジナルイメージでも構いません。
こうすることで、ラベゴロを単なる文字列としてではなく、視覚的なイメージを加えた記憶として頭に残すことができるようになります。
メリット2:芋づる式に掘り起こして記憶の強化
あなたは3つの単語A、B、Cからなるラベゴロを知っているとします。
そんなあなたが演習問題を解いている時に単語Aに出くわしたとします。
すると、あなたはその単語Aからラベゴロのフレーズを、そしてフレーズに含まれる他の単語B、Cも思い返すことになります。
これは同様に単語Bに触れた時に、単語A、Cを思い返すことを意味します。
異なった単語から、フレーズを介して他の単語を思い返すという反復の作業は、単語同士の連想を容易にし、フレーズの記憶強化に繋がっていきます。
メリット3:自分で簡単にアレンジ、作ることができる
簡単に造れる理由は、単語に含まれる文字の組み合わせだけで造れるから(必要に応じて数文字加えて)。
連結型ゴロのように余分な言葉を付け足してセンテンスにすることに頭を使う必要はありません。
加えて、教えてもらったフレーズを自分流にアレンジすることも容易!
例えば、先ほど紹介した周期表の覚え方「水兵リーベ僕の船~」を、「水曜平日リッチな弁当ビックなお船」なんてアレンジするのもアリ!
要は、使う人が覚えやすく、簡単に暗記内容を再現できるものを選べばいいのです。
ラベル型ゴロの作り方
ついに、ラベゴロマスターへのファイナルステップ!
ラベゴロを知り、ラベゴロの強みが分かったアナタに残された最後の課題はラベゴロを実際につくることだけ。
受動的な丸暗記ではなく、能動的に工夫して覚えることがラベゴロ造りの真髄です。
共通項でまとめてラベル付けをする
さて、ここで実際にラベゴロを造ってみましょう!
例として、2000年代からの日本の首相を取り上げます。
ラベルは2000年代からの首相、暗記内容は順に森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦、安倍晋三となります。
文字を組み合わせてフレーズに
ここでは首相の順番は変えられないので、単純に単語から数文字とってフレーズをつくってみましょう。
例えば、「森来い!安倍福太郎は官能だべ」はどうでしょうか?
安倍福太郎という新しい名前に組み替えた点がポイントです。
最後の「だべ(dabe)」と安倍(abe)で韻を踏んでいます。
イメージやリズムとリンクさせる
最後はイメージと組み合わせます。
先ほどのフレーズからは過激な服を着た安倍福太郎君が森の中に呼び出されている様子が浮かんできませんか?
それならしめたもの!あとはちょっぴり刺激的な画像を想像しながらフレーズを何度も唱えて頭に叩き込めばラベゴロの完成です。
最後に
いかがだったでしょうか。
ゴロで覚えるというのは勉強の工夫ということを忘れないで下さい。
まずは教科書を読み込み、暗記項目の背景を理解し、頭に叩き込むという基本があっての工夫です。
あなたの良きゴロライフの一助になれば幸いです!