はじめに
突然ですが、皆さんは英語が好きですか?
大学に入ると、英語に接する機会は高校のときと比べると格段に多くなります。
今回は、大学生のリアルな英語力をレポートし、そこから分かった『大学に入るまでにどんな勉強をしておけば良いのか』をお伝えします!
目次
英語力について東大・京大生100人にアンケートしてみた結果
今回は東大生・京大生100名に英語に関するアンケートを実施しました。
日本の最難関の大学に在学している学生は、自分の英語にどれほど自信があるのでしょうか?
早速アンケート結果を見ていくことにしましょう。
Q1 英語が得意ですか?
- かなり得意だ 9%
- 得意な方だ 31%
- あまり得意ではない 47%
- 苦手だ 13%
Q2 英語がしゃべれますか?
- かなりできる 15%
- 少しできる 49%
- ほとんどできない 30%
- 全くできない 6%
Q3 英語が将来必要だと思いますか?
- はい 94%
- どちらでもない 3%
- いいえ 3%
アンケートからわかった東大・京大生の英語の実力とは?
大学生は英語に対してどのように感じているのでしょうか? 今回東大生・京大生100名の英語に関するアンケート調査を行いました。
結果から分かったのは、東大生・京大生も、英語に対して苦手意識を抱えているということ。
実に全体の60パーセントの学生が「あまり得意でない」「苦手だ」と回答し、また36パーセントの学生が英語をしゃべることが苦手、できないと回答しました。
なぜ大学生は英語に対して苦手意識が強いのか?
では、なぜ英語に対してこれほど苦手意識が強いのでしょうか?
実は、日本人が英語に対して苦手意識を持ってしまうことは、当たり前なことでもあるのです。
そもそも英語と日本語では言語構造が大きく異なり、英語という言語に慣れるまでには時間がかかると言われています。
また、英語が出来なくても日常生活において困る事はありません。
しかし、いざというときに英語を話そうとすると、どうしても「きれいな発音や完璧な文法でないといけない!」と自ら英語のハードルを上げてしまうといった心理的な要因が加わり、ますます苦手に感じてしまうのです。
英語がしゃべれる大学生になるために必要なこととは
英語がしゃべれるか、の質問に対して「かなりできる」と回答した学生の大半が帰国子女や1年以上の留学経験者でした。
また「少しできる」と回答した学生には、大学でディスカッションの授業を取っている、国際交流や英語の勉強サークルに入っている、短期留学経験者、英会話学校に通っている、などの特徴がありました。
つまり、普段から英語を使わないといけない状況に置かれた経験がある、またはいまその状況である人が「できる」と回答していたようです。
先ほども言いましたが、日本にいる限り英語を常用することはないので、「英語ができるようになった」と思えるためには、自ら英語を使う環境に積極的に参加していく必要がありそうですね。
大学に入った後も英語の勉強は必要?その理由とは?
多くの大学生が苦手意識を感じている一方で94%の学生が将来への英語の必要性を感じています。
なぜでしょうか?
『英語ができた方が良いに決まってるじゃん!』それはおっしゃる通りです。
でも今回は一言で片付けるのではなく、その理由となる背景を詳しく探っていきたいと思います。
大学での英語の学習のレベルが高い
まず、前述の通り大学生は英語を必要とする場面が数多くあります。
ほとんどの大学では1・2年生の必修科目に英語があるため、毎週英語の授業がありますし、それ以外にも英語の資料・スライドで進む授業やネイティブの先生の授業もあります。
また、英語の論文を読んだり、自分で英語のレポートを作成したりすることもあります。
さらには一部の授業・ゼミでは英語でディスカッションを要求されたりと、読むだけでなく英語を実際に使う機会がますます増えます。
就職活動や留学する際に英語が必要条件になる
少し先の話ですが、皆さんも避けて通れない就職活動でも英語の必要性が高まっています。
日本は現在、国際競争の真っ只中におり、多くの企業はグローバルに活躍できる英語の能力が高い人材を求めています。
「上場企業における英語活用実態調査(2011年)※」によると、実に84.5%の企業が業務で英語を使用しており、また25.6%の企業が新入社員の採用試験で英語テストを実施しています。

- 英語を使用する部署・部門がある 47.1%
- 特定の部署・部門は無いが、英語を使用することがある 36.8%
- 英語は一切使用しない 15.5%
- 社内公用語が英語である 0.6%
また、4社に1社が採用試験に英語テストを実施しているという現実。
自分の人生の重要なターニングポイントの1つである就職活動でこれほどまで英語が重要視されていれば、多くの大学生が英語を勉強しなくてはと考えるのは当然です。
また、大学には多種多様な留学制度があり、留学に行きたいと思えば様々な国の大学に行ける環境があります。
しかし、ここでも当然英語力のチェックがあり、英語ができない人は選考で不利になってしまいます。
受験生の今、将来の英語学習のためにできることは?
以上のような背景もあり、大学生になると皆が「英語勉強しなきゃ!」と思うようになります。
そして、このアンケートから分かる更に重要なポイントは「多くの大学生は英語の必要性を認識していながら、現在の自分の英語のスキルに満足出来ていない、または不十分だと感じている」ということです。
必要だ、必要だと思っていても、なかなかアクションに起こせていない人が多い。
これが現実なのです。
しかし、これを逆に捉えると、早い段階で英語を自分のスキルにできれば、大きなアドバンテージになります。
皆さんも大学生になったら英語の必要性を今よりももっと感じるはずです。
でもその前に、高校生のうちから出来ることをやって、英語のスキルを上げておけば、大学に入ってから多くのチャンスが得られるはずです。
少しでも英語に対する意識を変えたい、そう思ってくださった皆さんに向けて、次は今からできる英語の勉強法をご紹介します!
英語力を高校生のうちから高めるには?
試験で良い点数を取りたい。
外人とフランクにしゃべれるようになりたい。
外国の映画を字幕なしで見れるようになりたい。
英語を勉強する目的は人それぞれだと思います。
しかし、目的はどうであれ、まず大切なのが基礎を固めることです。
基礎が疎かでは勉強が進むにつれ、どんどん辛さが増してしまいます。
まずは基本的な単語や熟語、文法を固めて、今後の発展的な勉強に備え、自分の英語スキルの土台にしましょう!
受験勉強で培う文法や読解力、リスニング力など、無駄になることはひとつもありません。
暗記は大変でいやになってしまうことも多いかもしれませんが、今の勉強は将来必ず活きます。
基礎が疎かになっていると思う人は今一度気を引き締めて、基礎固めを行いましょう。
- 単語・熟語
- 文法

受験勉強で使っている単語帳があるはずです。
その1冊を徹底的にやり込むこと。
地道ですが、英語の勉強の中心といっても過言でないくらい大切な勉強です。
意味だけでなく、スペルもしっかり覚えること。記憶がより定着して忘れにくくなります。
くり返しになってしまいますが、文法の勉強も今使っている文法の問題集1冊に絞って、徹底的にやり込みましょう。
分からない問題は、高校の授業などで使っている文法書を参照して解決すること。
何周も解くことが、記憶の定着につながり、大学生になっても忘れない自分の知識になりますよ。
興味のある英語に自分から触れていくこと
単語・文法がある程度インプットできたら、英語に触れる機会を増やしましょう。
英語を日常生活の中に取り入れて慣れていけば、英語力はどんどん高まります。英語に触れる機会を自分から作り、周りよりも一歩差をつけましょう!
今は情報が非常に発達していますから、簡単かつタダで学習できる環境が整ってきたと言えます。
これは有効活用しない手はありません!
一部ですが、それらを紹介したいと思います。
- 英語の動画で勉強(Youtube、fuluなど)
- 英字新聞・ニュースで勉強(The New York Times、TechCrunchなど)
英語の動画は観ていて楽しいので継続が期待できます。
海外ドラマや洋画などはリスニングの勉強になるだけでなく、受験勉強の息抜きにもなり、一石二鳥です(ついついハマって見過ぎるのには注意!!)。
ポイントは自分の好きな海外映画・ドラマを1本選んで、何度も何度も見ること。
そして、見方にもコツがあります。
まず、初回は英語音声+日本語字幕で見て物語のあらすじをつかみます。
内容が理解できたら、2回目以降は英語音声+英語字幕で見てみましょう。
映像内・音声はすべて英語ですが、初回にインプットした物語のあらすじが頭に入っているので、回数を重ねれば内容がなんとなく理解できるようになります。
また、英語字幕があるので、早口の場面も字幕でフォローできます。
英語字幕に慣れてきたら、いよいよ本番。英語音声+字幕なしで見てみましょう。
「英語が聞き取れる」ことが実感できるはずです。是非一度試してみて下さい。
海外の出来事を英字新聞・ニュースで読んでみましょう。
有名なアメリカの新聞『The New York Times』は使われている英語も洗練されていますし、記事が社会・経済・芸能など多岐に渡っているため、長文読解の練習になるだけでなく現在実際に海外で話題になっている用語をどんどん押さえていくことができます。
TechCrunchなどのIT業界のニュースに特化したサイトもあります。
自分が好きな分野の英文記事をたくさん読んでみてください。
高校生の英語のスピーキング力について
最後に少し、英語をしゃべる訓練についても紹介します。
実際のところ、日本国内では英語をしゃべる機会が極めて少なく、1人でしゃべる訓練を行うことは難しいのが現状です。
長期で海外留学したり英会話スクールに通えばある程度はしゃべれるようになりますが、お金もかかります。
また、大学入試では英語をしゃべる能力は問われません。
知識と読み書きが重視され、あってもリスニングの試験までです。
ですから、しゃべることに関してだけは、無理に焦る事無く大学生になってから挑戦してみるというのでも良いと思います。
英語がしゃべれるようになりたい!という意思次第で、選択肢がいくらでもあるのが大学です。
高校生のうちは基礎知識を固め、英語に慣れておき、大学生になったらスピーキングの授業を取ったり、英会話(Skypeを使って安く英会話ができるサービスもあります)や留学への挑戦を考えてみてはどうでしょうか?
最後に
いかがだったでしょうか。
少し難しい内容も言及しましたが、すべて実践できなくても、継続すれば確実に英語力は身に付きます。
大学に入ってから「英語が好きですか?」と聞かれたとき、「大好きです!」と答えられるよう、今から少しずつ英語に対する意識を変えていきましょう!