みなさんこんにちは!ライターのいとぅです。
高校数学要点まとめシリーズ、今回は数学B「数列」の分野から「等差数列」をとりあげます!
等差数列といえば、「数列」分野のなかでも基礎中の基礎!だからこそ軽視してはいけない項目ですね。
まずは簡単に要点を抑えていきましょう。
等差数列の要点まとめ
等差数列とは
等差数列とは隣り合う項の差が一定である数列です。
この差(公差という)をdとして、もっと一般的に表すと
$$ a_{n+1} – a_n = d (nは自然数) $$であるような数列のことです。
例えば、 1,4,7,10,13,16,… という数列は、
4 – 1 = 3
7 – 4 = 3
10 – 7 = 3
というように、隣同士の項はすべて差が3ですね。これが公差です。
他にも、「同じ数(公差)ずつ増えていく数列」として覚える方法もあります。(というか僕はこっちで覚えていました)

先ほどの例でいうと、
1 + 3 = 4
4 + 3 = 7
7 + 3 = 10
ということです。
どちらも同じことなので覚えやすい方で覚えましょう。
等差数列の一般項の公式
等差数列の一般項(第n項)は
$$ a_n = a_1 +d(n-1) $$と表されます。

この図を見ると、例えば第3項は初項(第1項)に2回dを加えたものですね。
第4項は3回、第5項は4回、というように繰り返していくと、
第n項は初項にn-1回dを加えたものだということが分かります。
だから an = a1 + d(n-1) という式が出てくるんです。
等差数列の和の公式
初項から第n項までの和をSnとすると、
\begin{eqnarray*}S_n&=&\frac{1}{2}(a_1+a_n)n\\
&=&\frac{1}{2}(2a_1+d(n-1))n
\end{eqnarray*}
各項をそれぞれan = a1 + d(n-1)の形で表すと、
$$
S_n = a_1 + (a_1 + d) + (a_1 + 2d) + (a_1 + 3d) + … + (a_1 + (n-1)d)
$$
一方、各項をanを使って表すと
$$
S_n = a_n + (a_n – d) + (a_n – 2d) + (a_n – 3d) + … + (a_n – (n-1)d)
$$
これらを足すと
$$
2S_n = (a_1 + a_n) + (a_1 + a_n) + (a_1 + a_n) + … + (a_1 + a_n) = n(a_1 + a_n)
$$
だから、これを2で割って
$$
S_n = \frac{1}{2}(a_1 + a_n)n\
$$
というわけです。
等差中項
数列{a,b,c}が等差数列であるとき、
$$ 2b = a + c $$
が成り立ちます。
逆に、
$$ 2b = a + c $$
が成り立つとき、数列{a,b,c}は等差数列です。(※{c,b,a}も等差数列です)
この b のことを等差中項といいます。
数列{a,b,c}の公差をdとしましょう。
すると、
b – a = d (1)
c – b = d (2)
とできます。(2) – (1)で、
2b – a – c = 0
となるので
2b = a + c
が成り立ちますね。
逆に、 2b = a + c が成り立つとき、先ほどとは逆の式変形をして
b – a = c – b
となり、「隣り合う項の差が等しい」ことが言えるので{a,b,c}は等差数列です。