問題演習!
それでは確認のために問題を解いてみましょう!
問1. 数列{1,5,9,13,17,…}の第11項から第20項までの和Sを求めよ
【ポイント】
(第11項から第20項までの和) = (初項から第20項までの和) – (初項から第11項までの和)
まずは数列{1,5,9,13,17,…}の一般項を計算しましょう。
初項が1、公差は4ですから
\begin{eqnarray*}
a_n&=&1 + 4(n-1)\\
&=&4n – 3
\end{eqnarray*}
ですね。
これで、第10項と第20項がそれぞれ37,87と分かります。(10,20をそれぞれ n に代入して計算すれば分かります。)
あとは
\begin{eqnarray*}
S_n&=&\frac{1}{2}(a_1+a_n)n\\
&=&\frac{1}{2}(2a_1+d(n-1))n
\end{eqnarray*}
を使えば、
$$
S_{10} = \frac{1}{2}(1 + 37)*10\ = 190
$$
$$
S_{20} = \frac{1}{2}(1 + 87)*20\ = 880
$$
が求まります。
【ポイント】に書いてある通りに計算して、
$$ S = S_{20} – S_{10} = 690 $$
です。
問2. 数列{a,b,c}は等差数列である。a,b,cの和が30、積が510であるとき、a,b,cおよび公差の値を求めよ
【ポイント】
{a,b,c}が等差数列のとき、
- 2b = a + c
- 公差をdとすると、{a,b,c}は{a,a+d,a+2d}とできる
- 公差をdとすると、{a,b,c}は{b-d,b,b+d}とできる
まず問題文に書いてあることを数式にしてみましょう。
ということは
a+b+c = 30
abc = 510
ですね。
ここで【ポイント】の3番目を使うと、
a = b – d
c = b + d
と、できますから
\begin{eqnarray*}
a+b+c &=& (b-d) + b + (b+d)\
&=& 3b\
&=& 30
\end{eqnarray*}
なので b=10 ですね。
同じく、
\begin{eqnarray*}
abc &=& (b-d)b(b+d)\
&=& 10(10-d)(10+d)\
&=& 10(100 – d^2) &=& 510
\end{eqnarray*}
とできるので、
d2 = 49
ですから、 d = ±7 となります。
よって答えは
(a,b,c,d) = (3, 10, 17, 7), (17, 10, 3, -7)
でした。
しっかり基礎を定着させましょう!
試験本番では等差数列だけで大問1個分が出題されることはありませんが、等差数列は様々な数列の計算の基礎中の基礎なので確実に間違えないようにしましょう。
それではがんばってください!