はじめに
数学科は変人だと言われることが多いですよね。
東大では数学科の人を「入院患者」と呼ぶことも。
でも実際、数学科ってどんなところなの？
そんな疑問に答えるべく、数学科の私が「数学科あるある」を紹介します。
目次
数学科志望必見！数学科あるある
1：計算を頼まれるが暗算が普通に苦手
数学科は普段\(ε\)や\(δ\)などの記号を使うので、数字はあまり使いません。
割り勘のときなどに「数学科だから計算して」と言われることがありますが、期待に応えられずごめんなさい。
そこはスマホなどの電卓を使ってください。
2：リュックにメガネの男子学生が圧倒的に多い
数学科の男子はだいたいこの2つのどちらかは身につけています。
そしてなぜかリュックは大きくてパンパンに荷物が詰まっています。
3：大学を卒業するときに卒業論文を書かなくていい
多くの学部、特に理系では約1年かけて研究をし、その成果を卒業論文にまとめます。
しかし数学は奥が深すぎて、大学の4年間では卒論が書けるほど数学を深く学べないのです。
その代わりゼミが週に1回あります。
ゼミとは、少人数で1冊の数学書を読み、その内容をそのグループ内で発表しあうものです。
でもこのゼミは1週間かけて準備しなければならないほど大変。
卒論がないからといって楽に卒業できるわけではありません。
4：飲み会の間も数学の本を読む
数学科の人の多くは普段から数学の本を持ち歩いています。
もちろん飲み会のときも。
飲み会で近くにいた数人で数学の本を読みあったりします。
お酒を飲んで騒ぐようなことはあまりありません。
5：あらゆることに疑問を持ちすぐ自分で考えてしまう
ご飯を食べている途中でも疑問が頭に浮かんでしまい、箸を止めて考え始めてしまうことも。
某48人組アイドルグループのじゃんけん大会は「何人でじゃんけんすれば最も早く終わるか」という疑問を持ち、確率などの式を用いて計算した強者もいます。
ちなみに答えは「4人」だったそう。
6：漢字は苦手だが英語は不思議と得意
漢字が苦手なのは理系共通かもしれませんね。
数学は分野が多岐に渡るので、自分が知りたい分野について日本人が本を書いているとは限りません。
なので海外の論文や教科書を読むこともしばしば。
自分で英語の論文を書くこともあるため、英語には慣れている人も多いです。
また、数学の専門用語は英語のまま使うことが多く、数学の会話は和製英語とも言えない英語混じりの話し方になります。
7：数学の奥深さの前に絶望する人が続出する
数学は奥が深すぎて、大半の人は自分が数学に向いていないことに気づきます。
大学院から他の学部に行く人も。
数学科の人に「数学科だから数学できるんでしょ？」と聞くと「全然だよ」と答えますが、これは謙遜ではなく本心です。
特に高校の数学と大学の数学は大きく異なります。
数学科だから高校の数学が得意かというと、それはまた別の話。
ちなみに高校の数学が得意な人は物理学科に進学する傾向があります。
8：大学に数学科専用の図書室がある
数学は紙とペンがあればできるので、他の理系学科と違って設備にお金がかかりません。
その分、数学書にお金を使っています。
数学科だけが入れる、数学の難しい本を集めた図書室があります。
9：教科書を1ぺージ読むのに1時間かかる
数学の教科書の内容は「定義」「定理」「証明」の3つが主です。
これらを1行ずつ理解しながら読むのは時間がかかります。
分からなくなったら前のぺージから読み直すこともしょっちゅうなので、読むのがとても遅いです。
10：就職はできないわけではない
一応、数学科にも求人がきます。
しかし、ほとんどが文系と同じような仕事、もしくはプログラミングの仕事。
教員になる人も少なくありません。
他には、銀行や保険会社でお金の計算をする「アクチュアリー」という職業を目指す人もいます。
ちなみに女性アクチュアリーは現在40人にも満たないため、某48人組アイドルグループよりも狭き門ということになります。
最後に
断言します。
数学科は変人が多いです。
でも良い意味でまじめで、根はみんな良い人なんですよ。
数学科だからと距離を置くのはやめてくださいね。
