法学部ではなくて教育学部に！！ / 三味線を通して国際交流！！
―じゃあ、大学編に移ります。M.F.さんは入学時は文科一類（文科一類の人は法学部に進学する人が多い）だったけど、進学選択では、教育学部を選択したんですよね。この選択って結構珍しいと思うんだけど、どうして法学部じゃなくて教育学部に進学したんですか？
受験の時に文科一類にしたのは、できるだけ難易度の高い科類を目指したかったのと、法学に関心を持っていたからでした。けど、同時に心理学や教育学にも興味があったので、前期課程では、法律・政治系の授業と心理・教育系の授業の両方を履修しました。その過程で、心理・教育の方が面白いなあと感じて。ただ、進路を考えると、法律を勉強した方が選択肢も広く、また憧れている職業の1つである国家総合職について考えても、法学部に進んだ方が門戸が広いかもしれないと悩みました。でも、調べてみると、教育や心理の知識を活かして国家公務員を目指す方法があること、他にも様々な興味深い職業があることがわかって、それなら自分のやりたい勉強ができるところにしよう！と思い、教育学部を選びました。
―なるほど、大学に入学した後から、自分の勉強する分野を変えることもできる東大の進学選択って、活用できると良い制度ですね。
うん、私も進学選択はすごく良い制度だと思います。この制度がなかったら私は絶対法学部に進学していたので。ただ受験が終わってからも点数に追いかけられるのは大変だけど（笑）（進学選択では基本的に成績の良い順に進学先が決まっていくので、大学入学後の成績が必要）
―確かに、それは進学選択のジレンマですね（笑）
―M.Fさんは長唄研究会（東京大学三味線くらぶ）に入っているんだよね。どうしてこのサークルに入ったんですか？
私はもともと日本文化に興味があったので、高校時代も弓道部に入っていました。大学では留学を考えていたこともあって、卒業後も日本文化を学び続けたいと思っていました。日本文化を知っていれば、海外の人たちに自分の国について紹介できると思って。特に音楽なら言語の壁を超えて交流できると考えて、日本の伝統楽器の中から三味線を選びました。お琴も良いなと思ったのだけど、大きすぎて海外には持って行けないから（笑）三味線ならどこにでも持っていけます！
―なるほど（笑） それで三味線なんですね！三味線が弾けるって向こうの人にとって、凄い面白いと思います！日本文化を生で見られますもんね。
そうだね。三味線が異文化間のコミュニケーションのきっかけになれば良いなと願ってます！
演奏会の様子
周りの人に圧倒された
―東大に入学して1番感じた環境の変化って何ですか？
やっぱり大学に入ると、高校の時に比べて関わる人が一気に増えました。その中でも東大には色々な人たちがいて。まず帰国子女が多い！！（笑）それもアメリカからとかじゃなくて、フランスとかタイとか世界中から集まっていて驚きました。色々な言語を話せる人もいるし、模擬国連に高校生の頃に出た人とかもいて。そして、様々な能力や経験を持っているだけではなくて、自分に自信を持っている人、明確な目標や進路がある人がたくさんいると思います。東大生は自分の芯がある人が多くてすごいなあと感じてます。
―確かに。優秀な人がたくさんいて圧倒されちゃいますね。
本当にそう。そんな人たちと自分を比べると、どうしても「自分はダメだな」って気持ちになる時があるのだけど、そこで圧倒されて落ち込んでしまったら、せっかく東大に入学したのに勿体無いから。そんな素敵な人たちと知り合いになることができるということが恵まれているんだと前向きに考えるようにしています！
―落ち込んだ時に前向きに捉えることって大事ですよね！
―地方から出て来て東大生と交流していると、地元の高校時代の友達とはまた違いますよね。
東大生は1人1人が様々な考えや将来の目標を持っていて、知り合うたびに色々な発見がある。地元にいた時は全然あったことのないような人と知り合えるってのは、東大のすごいところだと思う。
―環境の変化でいうと、地方から東京に出てきて、一人暮らしを始めたと思うけど、生活面での変化はどうだった？
今はだいぶ慣れたけど、以前は勉強をする時間と、料理とか洗濯とかの家のことをする時間とのバランスを取ることが大変でした。特にテスト前が大変で。今は、テスト前とか勉強に時間をかけたい時は、学食を活用したりして、うまく力を抜いています。今まで家で支えてくれていた両親のありがたみを感じつつ、そういう力の抜き方を覚えることが一人暮らしを充実させる中で大事かな。
ーバイトは何かしてますか？
東大生にありがちだけど、家庭教師をしています。やっぱり教育系のバイトが良いなって思って。あと今年の年末年始は短期バイトで神社の巫女さんをやったよ！
ー巫女さん！？凄い、それも日本文化の体験に繋がりますね！
