人との出会いが印象的な大学1年間
―大学での1年が終わってどうですか?
色々な人に出会えて楽しかったです。1年の4月に色々な部活の新歓コンパに行って、運動会ア式蹴球部のマネージャーになりました。
―高校のときは文化部だから、華麗な転身ですね。それも人に理由があったりとか?
誘ってくれた先輩が、「部活をどう良くするか」ということをよく考えている人で。OBの先輩との交流会を企画したりと頭を使って活動されているのを見て、影響を受けました。部活では他の部活のマネージャーや他大の部活生とお互いの活動について話す機会もあるので、さらに刺激を受けています。
サッカー部の同期との集合写真(佐原さんは下段左から2人目)
―そういう人との出会いは東大ならではですね。人という面では、理系の東大女子はどんな人ですか?
普通っぽい中にちょっと変わったところを持っている人が多くておもしろいです。例えば、数学の問題が解けるだけじゃなくて、数学の課題に対して興味を持っているとか、一段階深みがあるのが魅力です。
―理系女子の少なさに関しては…
まあ少ないですよね(苦笑)その代わり、隣のクラスの女子と女子会をしたり仲も良いし、かといって自分が1人でいたいときは1人でいることもできるので、生きづらさはそれほど感じないです。女子っぽい話になりにくいのはちょっと寂しいです…
将来の夢は色々なつながりから
―これから学部の選択も待っていますが、将来の夢はありますか?
夢は義足を作る技術者になることです。高校生のときからそう考えてました。
―めずらしい!何か経緯があったんですか?
小さいころから福祉に興味があって、イメージしやすい作業療法士なども考えたんですが、大学での勉強を活かしてできることを考えたときに技術職が浮かびました。大学入試を区切りに進路を選択しなければならず、得意科目との兼ね合いもあって、工学系を志望することにしました。
―自分の興味の中で職業を比べることと、大学入試で進路を考えるというのが同時だったということですね。
もう1つ、実は高校の事務の先生に義足の方がいて、その方がアンプティサッカー※の日本代表選手だったのが、なんとなく印象に残っていました。大学でア式蹴球部のマネージャーになり、そのことがふと思い浮かんで。高校での経験が大学に来て活かされた!と思いました。
※腕や脚を切断した障がいをもつ選手がプレーするサッカー競技で、義手や義足でなく杖を使って行う。障がい者サッカーの種目は7種目もあり、その中の1つだそう。(日本アンプティサッカー協会HP: http://j-afa.jp/ )
―どこかでした経験が印象に残っていて、後につながることってありますよね!佐原さんは、以前からの興味分野、高校での経験、得意科目、そして今やっていることが夢と関連しているというのが 興味深いです。
後悔しない進路選択の秘訣は?
―最後に進路選択に迷う高校生にメッセージをお願いします。
どんな方向でも決断は自分でしているっていうことを意識してほしいです。親や先生の言うことに従うというのも決断。従うにしても、反対されても自分の希望を貫くにしても、それが自分で決めたことだと意識すれば、進路選択で後悔することはないと思います。
志望する大学に行きたいって自分で言いだせるかが大事。自分が本気になれば親や先生は応援してくれます。リミッターは自分の中にあるんです。
―後悔は人のせいにしてしまうから。進路選択で決断の機会をしっかり持っていた佐原さんだからこそのメッセージだと思います。
みなさんも進路選択の分かれ道に立った際には、しっかりと自分と向き合って後悔のない決断をしてください!その決断が、夢や目標とつながる大学生活につながっているはずです。
東大女子キャン運営委員会とは?
東大の男女比の偏りに問題意識を持ち、女子高校生に東大を身近に感じてもらうために活動する団体。
女子高校生向けのウェブでの情報発信や東大本郷キャンパスでのイベント開催をしています。女子高校生の進路選択を全力で応援しています!