東大女子キャン運営委員会が送る47都道府県東大女子インタビューその42
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お名前 | 杜田萩(もりた はぎ)(仮名) |
出身高校 | 県立宮城県仙台二華高等学校(中高一貫 入学年度東大合格者数8人) |
入学時の科類 | 文科一類(2015年度入学) |
進学先 | 法学部第三類 |
高校の部活 | 美術部、応援団 |
今回は東京大学法学部3年の杜田萩さんにインタビューしました。大学では東大女子による合唱サークルに所属しており、海外でのプログラムにも積極的に参加されているそうです。大学でも勉学に励む彼女に今までの進路決定について振り返っていただきました。
周りから頼られる委員長タイプだった高校時代
―はじめに、通われていた宮城県仙台二華高校について教えてください。
私の通っていた二華高校はもともと女子校で、私たちの代から中高一貫の共学校になったんですよね。学校の雰囲気として極端な特徴があるわけではなく、比較的落ち着いていました。国際教育に力を入れた高校になることを掲げていて、アメリカにある姉妹校と協力してホームステイをするプログラムがありました。ただ、私が通っていた頃は1年目ということもあって、まだ方向性も定まりきっていませんでした。いろいろ試しているような感じでしたね。
―杜田さんは高校時代どのような生徒だったのですか。
高校時代は美術部と応援団に入っていました。応援団に入ったのは友達に誘われたのがきっかけです。お母さんから「あなたは声が大きい」と注意されていたので、だったらそれを活かしてやろうみたいな気持ちもありました。クラスでは、友達がそんなに多くはないけど委員長をしているようなタイプでした。演説はそれほど得意ではなかったんですけど、与えられた仕事はきちんとするので、ルーム長より副ルーム長に向いていた生徒だったと思います。グループワークの授業で頼られたりすることはあっても、プライベートな悩みなどを相談されることは少なくて、女子高校生としてはだいぶドライな性格でしたね。
文系を志すきっかけになったのは、グループ学習?
―東京大学には文科一類として入学されていますが、そもそも文系の世界に興味を持ったのはいつ頃でしたか。
私、小学生の頃は科学者になりたかったんですよ。でも中学1年生のはじめの数学のテストで思っていたより低い点をとってしまって「あ、これは無理だな」って。数学は苦手でしたが、英語は学んでいて楽しいし、中学校の社会科の先生がしてくれる話がおもしろくて、社会科にも興味をもつようになり文系に進もうと考え始めました。私の学校で行われていた総合の授業もひとつの要因だったかもしれません。
―総合の授業では実際にどんなことをされたのですか。
中学1年生の頃には5人のグループで調べ学習をしました。私たちのグループはユーロについて調べて、ユーロが共通の通貨として導入された背景や問題点をまとめて文化祭で発表しました。2年生では「ワークショップを設計しよう」というテーマで、各グループそれぞれ案を出して学内コンペで競いました。選ばれたグループは外部から先生をお呼びして実際にワークショップを行います。私たちの班では「ミドリムシからエンジンをつくる」というテーマのワークショップを考案して学内コンペで選ばれることができました。ほかのグループだと「太陽の光を集めて目玉焼きをつくる」などの案があり、どれもおもしろかったです。
ただ、私たちのグループが呼ぼうとした外部の先生は東大の先生で、謝礼や交通費が出せないという問題にぶつかったんですよね。学校の先生としては地元の東北大学の先生を想定していたようで…。学内コンペで選ばれてしまっていたので、けっきょく東京から招くことになったのですが、かなり苦戦をして当時の私は、世の中お金が大切なんだなーと中学生ながらに感じました。先生の思惑からは外れていると思うんですが、総合の時間からいちばん学んだことは「世の中お金でまわっている」ことに気づけたことかもしれません(笑)