東大ならではの大学生活
―それでは大学に入ってからのお話を聞かせてください。ずばり、東大に「入ってよかった!」ポイントはなんですか?
沖縄にいたら出会えなかった人にたくさん出会えたこと、沖縄にいたらできなかった経験をたくさんできたことです!私は、現役東大生と卒業生が交流するイベントを企画・運営する団体である「東大ドリームネット」と、日本のみかん消費量を増やすことを目標にみかん好きが集まって活動する「東大みかん愛好会」という2つのサークルに入っていて。そもそもそのサークルはもちろん沖縄にはないし(笑)、例えば何かスポーツなら他の大学でもできたかもしれないけど、「東大にしかないサークル」に入れたっていうのがよかったな。そこで、いろいろな人が集まる場所だからこそ生まれる企画があったりして、それに携わる事ができてよかったなと思っています。
―沖縄出身ということで苦労したことはありますか?
その年に出身高校から東大に入ったのが自分1人だけだったので、入学した頃は知り合いがゼロだったことですね。同じクラスの人が最初の知り合いになりました。知り合いゼロの環境って何年ぶりだろうという感じ(笑)。どのサークルに入ろうとか、どの授業を取ろうとか、「テント列」ってなんだ(?)、とかそういう情報もほとんどなくて。あとは、受験会場でも、知り合いと話している人がいたけど私は1人で孤独を感じてた…(笑)。
―たしかに最初に知り合いゼロってなかなか大変ですよね、その点でもクラス制度があるのは東大のいいところな気がします!
ー大学の勉強についても教えてください!教育学部の基礎教育学コースに進学した理由はなんですか?
東大を志望したのは教育行政を学びたかったからだけど、ドリームネットでいろんな卒業生と会って、教育行政に関わる方から実際にお話を聞いたのがきっかけだったかな。指導要領などを作っても、現場でどう反映されているのかはそんなにわからないのかもしれないと思ったのと、ビジネスも行政に影響を与えられるんじゃないかなと思ったから、「行政じゃない事も考えてみよう。ビジネスもいいし、それなら行政コースじゃなくてもいいな。学生時代しかできない勉強をやろう。」と思って、教育哲学など「教育とは何か」についてじっくり考える基礎教育学コースを選びました。大学では面白い授業が多くて、今まで身につけてきた知識とは違った見方を学べると思います。
―すると、やはり進学選択はあってよかったですか?
そうだね、2年間猶予があるおかげで勉強以外にもいろんな経験ができるので、専攻を決めるまでに時間があるのはいいと思います。私の場合はドリームネットをやっていたから基礎教育学コースにしようと思えたし。
―勉強だけではなく、サークル活動やいろんな人との出会いから、自分の進む方向を考えられるのは魅力的ですね!
沖縄×教育
―将来はどのようにお考えですか?
「沖縄に貢献したい」というのと、「教育に携わりたい」というのがあって。その携わり方は考え中なんだけど、子ども達に夢や目標を持って進路を選んでほしいと思っています。特に沖縄の子は、東京は怖いと思っている子が結構多いんだけど、それってもったいない、可能性を狭めているかもしれないな、と。そのためには大人がいきいきしていないと、と思うので、人材系に就職して、就職支援や転職支援をできたらいいなと思っています。
―沖縄と教育、まさに屋宜さんのフィールドという感じですね!
ー東大のいいところはどのようなところでしょうか。
私は、「地方にいるだけでは出会えない人にたくさん出会える」、に尽きると思います。日本中から学生が集まっているから多様性があるし、物事をしっかり考えている優秀な人が多いので尊敬できる人に出会えます!
―やはり「人」は東大の強みですよね!それでは最後に高校生へのメッセージをお願いします!
自分が納得できる進路選択をしてほしいなと思います。自分が納得して「この大学に行きたい!」と思って決めたなら、どんなに辛くても頑張れるし、入学した後も頑張れるんじゃないかなと思います。納得して選んで頑張ってほしいなと思います!
―メッセージ、そしてインタビューへのご協力ありがとうございました!
自分の軸を決めて勉強し、大学入学後も「沖縄にいたらできなかった」大学生活を送っているという屋宜さんのエピソードはいかがでしたか。受験勉強や大学選び、大学入学後も選択の連続になると思いますが、みなさんが屋宜さんのように、自分が納得できる選択と行動をできることを願っています!
東大女子キャン運営委員会とは?
東大の男女比の偏りに問題意識を持ち、女子高校生に東大を身近に感じてもらうために活動する団体。
女子高校生向けのウェブでの情報発信や東大本郷キャンパスでのイベント開催をしています。女子高校生の進路選択を全力で応援しています!