普通の受験勉強だけじゃ足りない?!これからの大学入試に必要な3つの力とは?

小論文の書き方を徹底解説!朝日新聞から出題された大学入試問題付き

はじめに

 2020 年度の大学入試改革では、センター試験に代わる「大学入学共通テスト」で記述式問題が導入され、AO・推薦入試で小論文などが必須になります。

 このような思考力や表現力が必要な問題に対応できるようになるためには、なにが必要なのでしょうか。今回は実際に出題された小論文の問題のポイントを説明しながら、これからの大学入試に向けて必要な3つの力について解説します!

実際に出題された小論文問題を見てみよう!

 日本の若者の投票率の低さが問題視されています。OECD の発表では、16 ~ 35 歳の投票率と 55 歳以上の投票率の格差は 25.2%(若者層が低い)となっており、これは世界的に見て英国(38.2%)に次いで大きい数字となります。
 
 一方本年から選挙権年齢が 18 歳に引き下げられましたが、7 月に行われた参議院選挙では、19 歳以下の投票率が 45.45% と、全国平均を大きく下回る結果となりました。ただし18 歳(51.17%)と19歳(39.66%)とでは投票率に大きな違いがあり、このことから高等学校での教育が投票率向上のために一定の役割をはたしているという指摘もあります。
 
 それでは、今後日本の若者が政治に関心を持ち、選挙に参加していくために、学校教育はどのように取り組めばよいのでしょうか。以下の記事を参考に、あなたの意見を800字程度で述べてください。

出典:宮崎公立大学人文学部 平成 29 年度一般編入学試験問題

朝日新聞 2016 年 6 月 20 日朝刊掲載 社説

答案作成の手順

①テーマを理解していることを示す

 テーマは小論文の軸となるので、軸からぶれずに答案作成することを常に意識しましょう。

 今回は 18 歳選挙権と学校教育がテーマです。この手の話題は高校生の皆さんにとって馴染みのあるテーマなので、比較的考えやすいかもしれません。このような皆さん自身に直接関係するテーマは出題されやすいので併せて押さえておきたいところです。

(答案例)若者層が政治に関心を持ち、選挙に行くようにするには、高校までの教育を改革する必要がある。

②筆者の意見・主張を示す

 記事において筆者は、政治への関心を持ってもらうための高校教育の具体例を挙げています。必ずしも筆者の意見に賛成する必要はありませんが、自分の意見を組み立てる参考になることが多いので、しっかり押さえておきましょう。

(答案例)筆者は記事の中で、若者が政治に興味を持つためには、若者の主体性を養ったり、社会の問題と触れ合う機会を増やすとともに、政治活動にも学校側が理解を示す必要があるとしている。

③自分の意見をまとめる

 問題文に「記事を参考に」とあるので、筆者の意見・主張に対する自分の意見を答案に含めるとよいでしょう。

 例えば、筆者は若者の主体性を養う必要性を主張しているので、それを実現するにはどのような教育方針をとればいいのかを書くことが 1 つの方法でしょう。

(答案例)私は、生徒が立候補者と投票者に分かれて行う「模擬選挙」を実施する授業を提案する。実際の社会問題を題材に政策作りを行えば、政治や社会への関心が高まるし、授業で教えるよりも主体的な学習ができるはずである。

答案例

 答案の一例を上げておきます。実際に小論文を書くときには原稿用紙の使い方(一字下げ、改行など)も守って書くようにしましょう。

 選挙権年齢が18歳に引き下げられるのに伴い、日本の若者が政治に関心を持ち、選挙に参加していくためには、私は記事の筆者が述べているように学校側が社会問題に触れる機会や主体性を身に付ける場を生徒に提供するべきであると考える。
 確かに学校や教師が偏った政治思想を一方的に生徒に押し付けることは問題であるが、学校側が「政治的中立」を気にするあまり、生徒が政治に触れる機会がとても少ないというのが現状である。政治に関する知識や理解が無いままでは、政治に関心を持つことはできず、したがって若者の投票率が上がることはないだろう。
 
 主体性を身に付けるのは早いに越したことはないので、小学校の教育から転換していくとよいのではないだろうか。
 
 その具体的な方法の一つとして、生徒が立候補者と有権者に分かれて行う「模擬選挙」を授業や学校行事の一環として実施することを提案する。

 小中学校は学校改革などの身近なテーマで行い、選挙方法に慣れることから始め、高校生は実際の社会問題を題材に政策作りを行えば、実際の政治問題の知識を身に付けることができる。政治知識だけなら教師から生徒への一方的な詰め込み教育でも行えるが、模擬選挙では立候補者は政策作りの過程で主体性を身に付けることができるし、有権者側は論点を見極め判断するスキルも身に付けることができる。

 これを繰り返すことで、政治や選挙が身近なものに感じることができるため、投票へ向かう人は増えるはずであるし、ひょっとしたら立候補者を体験した人の中から実際の政治家になりたいと思う人もでてくるかもしれない。
 
 このように模擬選挙には若者の政治への関心を上げるのに役立つものと考えられる。
 
 よって私は、若者の投票率を上げるためには、小学校のころから模擬選挙のような、社会問題に触れる機会や主体性を身に付ける場を授業の中に取り入れればよいと考える。

小論文の答案作成には 3 つの力が必要!

 小論文の答案作成には、通常の受験勉強だけではなかなか身につけにくい3つの力が要求されます。

 これからの大学入試にはもちろん、大学に入学してからも必要な力です。その3つの力をつけるのに役に立つのが「新聞を読むこと」なのです。

1. 必要な情報を読み解く力

 出題される参考記事には答案作成のヒントになる情報が数多く含まれていますが、ゆっくり読んでいては時間に間に合わなくなってしまいます。問題のテーマに関連する内容を素早く把握する力が必要とされるのです。
 
 朝日新聞の記事は入試で出題されることが多く、中でも小論文での出題が半数を占めます。普段から朝日新聞の記事に触れておくことで、短時間で必要な情報を読み解く力がつくことでしょう。

2. 論理的な文章を書く力

 小論文では限られた文字数と時間の中で、問題提起や自分の意見などをまとめる必要があります。
 
 また、通常の作文の感想とは違い、小論文は自分の意見に至るまでの根拠を筋道立てて論理的に説明しなくてはなりません。

 たとえば、朝日新聞の社説や声欄を参考にして、普段から「どうして自分はこのように考えたのだろう」ということを意識しながら生活してみるといいかもしれませんね。

3. 時事力

 小論文のテーマの多くは時事問題に関する内容です。答案を書くときにその時事問題に関する背景知識があるのとないのでは、答案の説得力が大きく違ったものになります。
 
皆さんは今回のテーマである 18 歳選挙権に関する知識をどれだけ持っていましたか?

例えば、実際に朝日新聞に掲載された以下の記事を読んで、2022 年度から高校の必修科目に、高校生の主権者意識を高めることを目的とした「公共」という科目が新設されることを知っていれば、答案作成の大きな手掛かりになるはずです。(記事画像参考)

朝日新聞 2018 年 2 月 15 日朝刊掲載

 新聞記事やコラムでは、よく小論文のテーマとなる話題を扱っています。特に朝日新聞の「天声人語」には、旬の時事に関する情報がたくさん載っているのでオススメです。

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小論文の書き方を徹底解説!朝日新聞から出題された大学入試問題付き

ぜひこの機会に、朝日新聞を読んで、小論文の対策に活かしてみてください!