受験生必見!計画倒れを起こさない上手な勉強計画(スケジュール)の立て方

はじめに

入試本番なんて遠い未来のこと……。

そう思っていてもあっという間にやってきてしまうのが受験です。

言うまでもなく、勉強できる時間は限られています。

限られた時間をいかに上手く使うかが大事なのですが、時間を上手く使うために必要なのが計画を立てることです。

闇雲に勉強しても、本当に必要なことに時間を使わなければ合格することはできません。

また、闇雲に勉強していては、手応えが感じられずモチベーションも保てません。

そのため、受験勉強の中で最も大切なのが、勉強計画の立て方だといっても過言ではありません。

限られた時間を必要なことだけに時間を使えば志望校に合格することができます。

そこで今回は、合格サプリ編集部の東大生直伝の上手な勉強計画の立て方をお教えします。

勉強計画について詳しくまとめた記事も合わせてご覧ください。

【東大受験生のスケジュール】1年で東大に合格するための勉強計画の立て方

2022.03.02

勉強の計画を立てるとは?その意味について

スケジュールを立てるとはどういうことなのか考えてみましょう。

スケジュールを立てるとは、ずばり、目標までの道のりを可視化するということです。

道に迷わないために野原に道路を引いたり、高いところに登りやすくするために坂道に階段をつけたりするようなことです。

目標までの過程をイメージし、そこに至るまでの必要な条件をきちんと文字で書き表して目に見えるようにすることが「スケジュールを立てる」ということです。

意識するべきポイントは、目標までの最短ルートを選ぶことです。

詳しく述べると、やるべきことに優先順位をつけ、最も効率よく目標を達成できるよう考えるということです。

「起床して、学校に行き、放課後になったら塾に行き、帰ってきたら家でご飯を食べて、宿題をして、就寝する。」

日常のサイクルに追われ、自分がどういう目標を持ち、どんな自分になりたいかを忘れてはいませんか?

大きな目標を達成する道は、日々の暮らしの中でその目標を達成するための手段を繰り返し意識しなければ見えてきません。

皆さんが高校を卒業し、大学生、社会人になったときには尚更です。

スケジュールは、日常のサイクルの中にテンポを刻み、一歩先を見据えて日常を過ごすための指針となります。

日々の雑事に追われることの少ない高校生の内に、スケジュールを立て、それに従って行動する習慣を身につけておくと、近い将来必ず役に立ちます。
必殺! スケジュール法

勉強計画を立ててもなぜうまく活用できないことが多いのか

スケジュールを立てるということについて、何となくでもわかっていただけましたでしょうか。

それでは、次に「スケジュールをうまく活用できない!」というあなたのために、よくある原因を名前を入れて3パターンご紹介します。

なぜ活用できないのかということを十分に反省してこそ、正しいスケジュールを作成することができます。

あなたはどのパターンに当てはまりますか?

    • スケジュールがうまく立てられない。

そもそも、どういう手順を踏んでスケジュールを立てれば良いのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

スケジュールの立て方にはコツがあるので、まずは正しいスケジュールの立て方を理解し、その上で自分で正しくスケジュールを立てる必要があります。

具体的な方法については後述します。

    • スケジュールを立てたのに、その通りにきちんと行動できない。

せっかく気合を入れてスケジュールを立てたのに、計画通りに進まないというケースです。

自分が勉強に費やせる時間や、こなすことができる勉強量を考慮せず、ひたすらやることを詰め込んだスケジュールは、予定が狂うのも当然です。

優先順位をきちんと把握できていないのかもしれません。

    • スケジュール通りに行動しているのに、目標を達成できない。

スケジュールに記入された「やるべきこと」が抽象的で曖昧なため、本当にやるべきことと今やっていることが一致しない可能性があります。

スケジュールを見ても、自分がやるべきことがピンとこないという人は、自分がやるべき事項をスケジュールへ落とし込むときの工夫が足りていないかもしれません。

計画倒れの少ない具体的な勉強計画の立て方

1:自分の実力を把握するところから始める

まずはスタートライン、つまり自分の実力を把握することが大事です。

自分の実力を把握する一番簡単な方法は、模試を受けてみることです。

模試を受けて、自分が受験生全体の中でどのぐらいの位置にいるのか、またどの科目が得意で何が苦手なのかを詳細まで把握しましょう。

また、今年のセンター試験を実際に解いてみるという方法もよいですね。

センター試験当日の夜に、高1・高2生でもセンター試験をそのまま使う模試(=同日体験模試)を受ける人も少なくありません。

センター試験は受験知識の基礎から出題されるので、自分が今どのぐらい知識があるのか、どの分野が苦手なのかを把握することができます。

もちろん、まだできなくて当然なので、点数が取れなくても気にする必要はまったくありません。

どの科目をどれだけ頑張らなければいけないかを把握するためにやってみましょう。

2:志望校の過去問を解いてみる

次に「ゴールライン=実際の入試問題」を把握しましょう。

どんな問題が出されるのか、合格最低点・合格者平均点は何点かを知っておきましょう。また、赤字などの過去問題集には、出題傾向の分析などが載っているのでぜひ参考にしましょう。

これも、まだ解ける必要はまったくないのですから、「本番までにこの問題ができるようになればいいのかぁ」と眺めるぐらいで十分です。

もちろん解いて、「まだ全然ダメだなぁ」ということをわかることも大事です。

志望校では記述式なのか、選択式なのか。大問がいくつあって、どれくらい取れれば良いのかなどは必ず確認しましょう。

例えば、東大英語で問題が難しいように思えても、6割強取れれば合格点取れるのかと思えば問題の見方は変わってきます。

大学入試とは満点を狙いにくのではなく、「合格最低点+α」を狙いにいくからこそ、実際の入試問題の把握は欠かせません。

3:合格を見据えて具体的に計画を立てていく

さて、スタートラインとゴールラインを把握したところで、どのように実力を積み上げてスタートからゴールに向かうかの計画を立てていくことになります。

1年間の大まかな計画を決める

始めは、大きなことから決めていきます。

具体的には、いつまで基礎的な知識を蓄え、いつから実践的な演習に入るのかというざっくりとした年間での計画ことです。基礎と実践の2分類で考えましょう。

基礎と実践は、はっきり分かれるわけではないですが、自由英作文の対策など「志望校の形式別の対策」を実践と考えればよいでしょう。

年間計画の例を上げると、英語は高3の夏休み前までに一通りの文法事項を頭に叩き込んで、夏休みからはずっと長文読解を続け、同時に単語も覚えていく、などといった感じです。

英語・数学は夏休みまでに一応完成させ、理科・地歴は秋から積み上げていくのがよいでしょう。

ただ、理科・地歴をまったくやらないまま秋を迎えるのは危険極まりないので、自分がどれくらい勉強したら入試までに思い出すことができるのかが分かるくらいには手をつけておきましょう。

定期テストの時に参考書などを利用して、入試レベルの問題を解く練習をしておくと、後から勉強することが少なくなるので楽になります。

月ごとの計画を決める

次に、月ごとの目標を決めていきます。

例えば、来月までに基礎を終わらせたいので、今月はこの問題集のこの章まで終わらせる、といったところです。

ここまで来ると何をやればいいのかがはっきり分かってきますね。

このとき、あまり無理をして予定を立てると、達成することができずに計画が狂っていくので、無理のないスケジュールを組むことが大切です。

このように、大きなビジョンを組み立ててから小さな計画を立てていくと、バランスよく学習を進めていくことができます

4:作成した勉強計画をすぐに実現レベルくらい細分化する

月ごとの予定を立てても実は不十分です。

月ごとの計画を立てたら、次は週ごとの計画にまで割り振っていきましょう。

最終的には、○時までにこの章を終わらせる!この問題が解けるまでは席を立たない!くらいのショートスパンの計画まで持っていくとモチベーションもあがります。

このようなプロセスでスケジュールを立てると、今自分がやっていることが受験勉強全体でどのような意味があるのかがわかるので、やる気がでますよ!

5:先輩の合格体験談を参考に勉強計画に磨きをかける

合格体験談は大変参考になります。

受験を一つの問題としてみたときに、合格体験談は一つの解答だからです。

いいと思ったことはどんどん真似していきましょう。

大学生の先輩たちの合格体験談

知り合いの先輩に、実際に使った問題集などを聞いてみるのもよいでしょう。

それから、合格はしたけどここは失敗だった、というような話も大変役立ちます。

一度受験生活を乗り切った人の話はとても価値があるのでぜひ参考にしましょう。

合格体験について詳しくまとめた記事も合わせてご覧ください。

【東大合格体験記】理系数学13/120点から1年の浪人生活を経て東大理科二類に合格した話

2022.03.09

おわりに

スケジュールの立て方について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

敢えて最後にみなさんにひとつ伝えたいことがあります。

それは、スケジュールを立てるということは日常生活をよくする習慣の一つであって、テクニックではない、ということです。

ですから、スケジュールの考え方を一読しても、それは「分かった!使える!」ということにはなりません。

自分にとって最適なスタイルとなるよう変形し終えて、自然と体が動くようになって初めて、「分かった!使える!」ということになるのです。

そして、それを考える中で様々な疑問を持つと思います。

「自分にとってスケジュールってどれだけ重要なんだろう?」「たまにはがむしゃらに徹夜を重ねていいんじゃないか」「なぜ自分の決めたことができないのだろう」「家族や友達との時間と自分の時間って?」「どんな時間が自分にとって大切なの?」などなど。

きっと高校生の間でしか考えられない疑問もあると思いますし、そう問いかけることで時間を大切にすることができます。

スケジュールとは生活の一部であり、将来の自分を作るものです。

みなさんそれぞれがこの記事の参考になる部分を応用して、自分の勉強に取り込んでいっていただければ、とても嬉しく思います!

勉強法と計画法について詳しくまとめた記事も合わせてご覧ください。

【東大生直伝】順番が大事!学力と自信を身につける受験勉強法と計画法

2021.11.08



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ABOUTこの記事をかいた人

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