天才や有名人ばかりじゃない!現役東大生へのインタビューでわかる東大・東大生の”真の姿”とは?

はじめに

日本の大学の最高峰である東京大学。

最近ではテレビなどのマスメディアでも東大生は多く取り上げられるようになりましたが、必ずしも情報が正しいわけでもありませんし断片的(天才・個性的など)な場面も多いですよね。

では、普段東大で学んでいる一人の学生から見た”東京大学”とはどのようなものなのでしょうか?

東京大学ってどんなところ?キャンパスにいる大学生ってどんな感じ?

そんな受験生なら絶対に気になることを、現役の東大生に聞いてホンネで答えてもらいました。

このメッセージの内容は2019年現在のものです。ここで触れられている内容は今後変更となる場合もありますので注意してください。

今回メッセージを書いてくれた方はこちら!

名前 みや
出身高校 私立ラ・サール高校
入学時の科類 文科一類
在籍している学部と学年 法学部3年

「みんな違ってみんないい」雰囲気と学生生活

まずは東大の雰囲気や学生生活について教えてください

みや
東大は本当にいろんな人がいるなという感じですし、そして「それでいいんだ」という雰囲気が特徴だと思いますね。

テレビや動画配信サービスで有名になる人、世間には全く出てこないけど大学の学問に没頭し主体的に文献を漁る人、各分野の最前線ですでにバリバリ活躍をしている人、遊び呆けて大学に全然来ない人、バイトやサークルに日々専念する人など、東大には色んなタイプの学生がいます。

よく「何のために東大に入ったのか?学問するためだろう?今の東大生は何をやっているんだ」と物申したがる人がいますが、それは多くは東大のことをほとんど知らない外部の人と言っていいでしょう。

東大の内部がわかっている人であれば、「学問したけりゃとことんやればいいしその環境が整っている。遊びたいのであればそれはそれもいいじゃん」というような雰囲気で、極めて中立的・自由です。

各個人がやはりどこか才能を持っているので、それぞれが生きやすい場所でその場所で輝くべきであるという精神論が何となく共有されているというべきでしょうか。

確かに日本を代表する大学ですからお勉強は人一倍しないといけないというどこからかの圧力?は感じますが、別にみんながみんなそうである必要もなく、勉強はそこそこに自分のやりたいことを極めていくというところに価値を見出すべきだとする学生が多いように感じますね。

海外旅行や語学留学、インターンをするといった「大学生なら誰でもやっておくべき」王道ルートのようなものにこだわる没個性的な雰囲気がないところが非常に”東大らしい”と思います。

”一番”の大学で学んでみたいという憧れ

東大を目指そうと思った理由を教えてください

みや
高校入学時は東大なんてとても目指せる状態ではありませんでした。せいぜい理系で旧帝大に行ければいいなくらいに考えていました。

しかし、幸いにも1年ほど学校の勉強を真面目にやっていると学力も成績も上がり、もしかしたら東大を目指せるのでは?という状態になりました。

そして高2の文理選択の段階で東大を目指すことを前提に理系ではなく文系に進みました。

その後からはもう東大にゾッコンで、「東大以外には行かない!!」という確固たる意思が生まれていました(笑)

その時の理由がシンプルで「せっかく”一番”を目指せる可能性と環境があるのだからやれるところまでやってみよう」でした。

こんな感じでしたので、私立は全く受験せず後期も出願せず、東大前期一本で合格を目指し、失敗すれば浪人を当然に覚悟していました。

それくらいの本気度だったのが、現役で合格するのに功を奏したのかも知れませんね。

なお文一にした理由ですが、「文一にしておけば、最終的に下げるのは簡単」というのが1つと、文一→法学部が将来の夢である国家公務員の王道ルートだったのがもう1つの理由になります。

”東大生”であるだけでもう有名人

東大に入学してやっぱり良かったなと思うところはどんなところですか?

みや
もちろん周りが優秀だったり学問のレベルが高いということもありますが、個人的に想定を裏切らなかったのは身内や世間からの注目度・認知度でしたね。

もちろん受かるまでの不安はすごいですが、受かってしまえばまるで有名人であるかのような扱いです。

まず、家族を始め知っている人はみんな驚いてくれますし祝福してくれますよね。

そして、親戚の人までもが他の全然知らない人に自慢し始めるような状態になります。すごく嬉しいような恥ずかしいような気持ちになります。

しかしこれだけにとどまらず、会って話す人誰でも(郵便局員とか美容師とか)、大学の話になれば「すごいね〜」と言ってくれます。

東大なんて知らない人はいませんし、東京の大学といえば、、、という感じなのでまず「どこ?」とはなりませんし、東大=天才みたいな価値観がどこかあるのでほぼ確実に「すごい」と言われます。

さらに、メディアも”東大生として”あなたのことを追っかけているかも知れませんね。

とにかくこんな感じでいろんな人から注目され愛でられ、この点に関しては想定していた良い点でした。

有名人になったからこその重たい責任

東大に入学してこれは思ってもみなかったなという部分はありますか?

みや
よかった点とは逆に、世間の東大生に対する誤解がすごいなというところがあります。

テレビなどのメディアで登場した、少し個性的な人がいれば「東大生はみなあんな感じなんだ」ということで扱われてしまいがちだということです。

ですので、地元の知人などと話しているときに「お前の周りってみんなあんな感じ(で個性的)なの?」って聞かれることが本当に多く、誤解を解くのにすごく苦労します。

東大生になりさえすれば、個性的な人というのはほんのごく一握りであるということがすぐにわかるのですが、情報源が少ない一般の方からすれば東大生は個性的な人ばかりであると思っても仕方ないのかなぁと。

さらに注目度が高い分反作用も大きいので、例えば何かの大きな事件に東大生が関与してしまうと「これだから東大生は、、、」みたいな話になってしまうので、東大生個々人に社会的に結構重たい責任があることを自覚して行動してほしいな、なんて思ったりしています。

勉強に自由度が増した分完全に自己責任へ

高校時代と比較して大学生になってここが変わった!と感じることはありますか?

みや
勉強の面でネガティヴな話をすると、東大は勉強の環境は整っていると言われますが、大学は勉強の面倒見がそれほど良くないと言って良いと思います。

ここは学部や学年によって全然違うと思いますが、私としてはあまりいい思いをしたことがないのであえて言及します。

もちろん授業内容の質問などはしても良いことになっていますが、例えばテスト勉強に役立つような参考書の指定はありませんし、みんなが理解できていないところの補足などもほぼありません。

とりわけ私のいる法学部は小テストもなく、特に2年生では全ての授業は数百人規模の一斉授業で、おまけに1年間ぶっ通しで授業をして年度末に1回テストがあるだけだったので、計画的に勉強していたもののテスト勉強が本当に大変でした。

高校までは、少人数でテキストも全部配られるもので完結していたし、質問も気軽にできとりわけ説明も丁寧な教師陣だったなぁという感じで、この点に関しては大学に入ってよくない方に変わってしまったなぁという感じです。

勉強の自由度が増したといえば肯定的に捉えられるのかも知れませんが、単純に”面倒見が悪い”としか評価できない状況が当たり前だったりするのが大学の授業であり勉強です。

東大のキャンパス内にあるオススメ・お気に入りスポット

東大のキャンパスでオススメ・お気に入りの場所があれば教えてください

  • CAFETERIA KOMOREBI(駒場)


引用:東京大学消費生活協同組合

みや
ここは駒場キャンパス内で私が唯一オススメできるスポットです。

私自身この場所に行き始めたのは、2年生のはじめの方でしたが、もっと早く知っていればなと後悔しています。

オススメするポイントが4つあります。

  1. 常にCNNが英語で流れているイケてる感
  2. カフェテリアのコーヒーがそこそこ美味しい
  3. 留学生のたまり場で国際的な空間が自然に創造されている
  4. 東大のWi-Fiが安定していてパソコン作業が快適

東大生でなくとも誰でも利用できるので、勉強しに行く目的でも単に東大の雰囲気を味わう目的でもいいので、一度行ってみてはどうでしょうか。

東大生になる前に住まいについてよく考えて!

ここまででお話いただいたこと以外に何か東大や学部の特徴などありましたら教えてください

みや
駒場キャンパスは、井の頭線に乗れば2駅で渋谷・下北沢に行けてしまうようなロケーションにあります。

聞こえはいいですが、多くの人が見落としている点として「通勤・帰宅ラッシュの時間帯の電車の混雑がやばい」が挙げられます。

特に1限に間に合うための8時は通勤ラッシュで、5限終わりの18時半ごろは帰宅ラッシュで、電車はすし詰め状態です。

このような状態が不可避だと「なんで早起きして満員電車で大変な思いしてまで学校に、、、」と学校に行くモチベーションがすごく低下してしまい、サボり癖がついてしまうことになりかねません。

正直、東京に住むようになれば好きこのんで渋谷や下北沢といった、人で混雑するような場所に行こうとすることはないので、ただ電車が混んで大変なだけなのです。

ついては、受験が終わって住まいを決めるとなった際は、住む場所はできるだけ駒場東大前に近いところをオススメします。

せめて自転車で通学できるくらいの距離のところに、、、そうでないと本当に大変です。空きコマの処理にも苦労しますし。

これだけは言っておきたいと思います。

東大入試のプロフェッショナルになれ

最後に受験生への応援メッセージをお願いします!

みや
受験生には、是非とも”東大入試のプロフェッショナル“になってほしいと思いますね。

つまり、東大入試における自分なりのソリューションを確立してほしいと思います。

私の場合受験から離れて2年になりますが、勉強法というのはいまだに頭の片隅に残り続けていますし、多くの東大生は「わかる!」と言ってくれると思います。

数列の公式なんてとうの昔に忘れ去りましたけど、東大入試の文系数学のお前なりの攻略方法を言えと言われれば、なんの障害もなく言えます。

高校の3年間という、なかなかに長期間にわたって東大という大学に焦がれて焦がれて入試問題を一生懸命に分析するわけで、当たり前の帰結なのかなとも思います。

まず東大を好きになること、そして一生懸命に問題を分析すること、最後に演習量を積んで身体に感覚を染み込ませること。

この3つをこなすことを、私は”プロフェショナルになる”と呼んでいます。

合格するために必要なことはこれだけだと思いますし、逆に1つでも欠けていれば合格は程遠いと思います。

最後に。ここまでいろいろ言ってきましたが、やっぱり自分自身が東大生になってでしか見えない東大の世界というものがあります。

是非それを確かめるためにも、東大受験を突破してほしいなと思います。頑張ってください!!




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合格サプリの記事は、東大・早慶・GMARCHの現役大学生が執筆しています。

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