今回インタビューした方はこちら!
お名前 | 西村 若奈(にしむら わかな) |
出身高校 | 湘南白百合学園高等学校 |
高校時の部活 | 英語部 |
入学時の科類 | 理科二類 |
センター試験の点数 | 764点 |
はじめに
インタビューするのは、2018年ミス東大コンテストでグランプリに選ばれた理科二類1年の西村若奈さん。
「高校では東京大学を目指す人が少なかった。だけど私でも頑張れば東大に行けたんだからみんなにも目指して欲しい!」と熱意を持って語ってくれました。
今回は、そんな西村さんに現役・浪人時代の受験勉強生活を振り返っていただきます!
東大の志望理由|どうせならトップを
ー東大受験を目指した理由を教えて下さい。
具体的な志望校を決める前に高校2年生で文理選択を決めるように迫られたため、先に文理を選択しました。しかし、その文理選択を決める時までずっと部活しかやっていなかったので、いざ決めるとなるとすごく悩みましたね。さらに、私の場合はそれまで文理問わず色々なことに興味があったのと、現役の時は塾に通っていなかったため受験の様々な知識や情報もなく、より苦労しました。
結局、悩んでいるうちに決定の時期が来てしまって、いざという時に潰しがきくようにという理由で一番大変な国立理系コースに所属することにしました。
そして、国立理系コースで授業を受けることに慣れて来た高校3年生の時に初めて東京大学を目指そうと決めました。その理由は、とりあえず日本で一番の大学を目指して勉強すれば、他の大学も受かるんではないだろうかという軽い気持ちでしたね。また、一番多い科目数をやっておけば、いざという時に減らすこともできるかなとも思って志望しました。
ちなみに併願校を決めたのはセンター試験が終わってからです。
部活に夢中だった高校時代
ーいつ頃から勉強を始めたのですか?
高校2年生の冬まで学校外の音大を目指すような子達と一緒に部活の英語劇をやってきていたので、大学受験をすることは決めていましたが、受験勉強に当たる勉強は一切と言っていいほどやれていませんでした。なので、引退してから本腰を入れて勉強し始めたのですが、その時に自分の勉強の遅れに初めて気がつき、驚きましたね。
ー現役の頃の1日の勉強時間はどれくらいでしたか?
部活に夢中だった現役時代は、本当に全然勉強していなかったです。
高校自体が推薦で大学に行く子が一定数いたのと、同じクラスで同じ国立理系コースの子もたまたま塾に行っていなかったので、受験がそんなに大変だというのに現役の頃は気づいていなかったんです。
具体的な時間でいうと、平日は5・6限まで授業があったので帰ってからは授業の復習を1時間するくらいでした。土日でもやれて5時間くらいでしたね。
勉強内容は、塾に通っていなかったので、学校の授業と参考書を使っての勉強でした。
現役時代の勉強を今振り返ってみると、こんな勉強で受かるわけないなっていうのがよくわかります。
現役時代の反省を生かして浪人へ
ー浪人時代は塾に通われていたそうですが、一日どのくらい勉強していたんですか?
はい。浪人時代は駿台の東大コースに通っていました。
そこでは基礎から受験に直結することまで網羅的に教えてくれていたので、毎日のように初めて知ることが出てきて、現役生時代の時の勉強にたくさん穴があったのだなと改めて気づきました。また、高校とは違って塾には同じ志望校を目指す仲間がいたので、現役時代の孤独感がなく、安心して勉強することができました。
勉強時間を細かくは覚えていないのですが、現役時代とは比べ物にならないほど勉強していました。1日のスケジュールでいうと、平日は朝から午後まで授業を受けて、その後にカフェで少し勉強してから帰っていて、土日は一日中カフェにこもって勉強していました。
カフェでの勉強が自分のスタイル
ー予備校の自習室ではなくカフェで勉強されていたんですね!
そうなんです。自習室や図書館のような人がたくさんいるのに静かな空間に耐えられないし、かといって家で勉強するとテレビを見たりダラダラしてしまうので、ちょうどよく雑音があったり音楽のかかっているカフェでの勉強が自分に合っていました。この勉強スタイルは現役の頃から変わってないですね。
自分にあった勉強法を見つけていくことが重要な鍵
ー自分の中でこだわって勉強していた科目はありますか?
英語と物理です。
物理は『東大の物理25ヶ年』しかやりませんでしたし、それだけで十分でした。というのも大学受験の物理はたかだか100パターンくらいしかなくて、それを全部覚えてしまえばどんな問題も解けてしまうんです。
実際に私はこの参考書だけで模試でも本番の試験でも物理の点数が取れていたので、闇雲にたくさんの参考書をやるよりは、1つの参考書を突き詰めてやるということは大切だと思います。
また、実は私、帰国生で英語はもともと得意ではあったのですが、東大をはじめとする国公立のの英語の試験は筆記が多いので、細かな文法事項の間違いで減点されてしまいなかなか点数につなげられませんでした。
ですが、だからこそ、できないのは文法だと明確にわかったので、文法を重点的にやるように心がけました。具体的には、なかなか覚えられない苦手な文法事項を、音楽の歌詞などから見つけてきて覚えたり、市販の単語帳ではなく、文章を読んでいる中でわからない単語をまとめて独自の単語帳を作って覚えたりしていました。
勉強の進捗度や得意不得意は人それぞれ、また科目ごとにも違うと思うので、自分にあった勉強法を見つけていくことが大切だと思います。
受験勉強をしていく中での悩みについて
ー東大受験時代に辛かったことは何ですか?
勉強すること自体を辛いなと感じたことはあまりないです。ただ、浪人時代のあとがないプレッシャーは辛かったですね。
現役と違って浪人すると、高校の時の同期はみんな大学生になっていて自分は遅れているような感覚になりますし、2浪はできないし、したくないという気持ちも強くなるので、精神的に辛いことが多かったですね。
ー勉強のやる気がでない時はどうしましたか?
辛いとか疲れているときに勉強しても絶対に身にならないなと思っていたので、思い切って休んでいました。疲れたら、外に出てお散歩したり、たくさん買い物したりしてストレスを発散していました。
また、ミュージカルのセリフや音楽の歌詞などを聞いて、それを英語の勉強と称して気分転換していました。
受験と恋愛との両立について
ー受験と恋愛を両立はできますか?
できると思います。
むしろ東大受験生にはよくあることだと思うし、受験だからといって無理に恋愛しないようにすることはないと思います。
恋愛がプラスに働くかマイナスに働くかはそれぞれで、確かに合否が分かれてしまうこともありますが、彼氏/彼女と一緒に頑張ることが勉強のモチベーションになる面も確実にあると思います。
一緒に勉強しても遊ばないようにできるのなら、受験の悩みや得意科目を教えあったりするなど良い関係を保てるのではないかなと思います。
合格サプリによく寄せられる質問に答えていただこう!
ーよく合格サプリに、「勉強中に音楽を聴くのはありですか?(ありならどんな曲を聞いていましたか?)」という質問がくるのですが、どうお考えになりますか?
ありだと思います。
わたしはむしろ、無音な環境で勉強するのが苦手だったので、音楽がないと勉強できませんでしたね。少し音楽のかかっていて雑音があるカフェで、iPodで音楽を聴きながら勉強するのが一番はかどりましたし。
よく、勉強中に音楽を聴くと集中できないと言われていますが、勉強に集中していれば、自分が何の音楽を聴いていたのかは覚えていないので、勉強の邪魔ではなかったなと思っています。また、逆に自分が何を聴いたか覚えていなかったら、あの時は勉強に集中していたんだなと確認できたので、よかったですね。
楽曲も邦楽から洋楽まで自分の好きな音楽を幅広く聞いていました。
将来は?
ー将来の夢は何ですか?
まだ学部が決まっていないので、具体的に何になりたいのかは決まっていないです。
ただ、現在、地元の親善大使をやっていることもあって地域振興・観光業などは興味のある分野です。また、ミュージカルがずっと好きで、これ自体メディア的な側面があると思うので、地域に密着したラジオやローカルなフリーペーパーなどのような小さいけど地域に密着したメディアなどにはすごく惹かれます。
さいごに
ー高校生への応援メッセージを最後にお願いします。
文理問わず色々なことに興味がある方にはぜひ東大を受けて欲しいなと思います。確かに受験勉強は大変ですが、科目数が多いことをむしろ楽しんで勉強していって欲しいです。頑張ってください! 応援しています!