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荒巻の新世界史の見取り図の特長
【荒巻の新世界史の見取り図】①地域や時代ごとにまとまっている
皆さんの中で、教科書がわかりづらいと思ったことがある方がいるのではないでしょうか。
教科書は時代順でしか記述されておらず、同じ地域に関する記述があちこちに散らばっていてタテの流れをとらえづらいため、わかりづらく感じやすいです。
本書は地域や時代ごとにまとめられていて、タテの流れを簡単に押さえられますよ。
章末には地域や時代ごとに出来事がまとめられた図表が掲載されており、今どこの地域、時代を学習しているのか俯瞰しながら勉強できます。
【荒巻の新世界史の見取り図】②広い視野から世界史を学べる
本書は、国や地域間の結びつきがわかりやすい構成になっています。
教科書だと、国ごと、地域ごとの結びつきが書かれておらず、単なる事実の羅列が多く因果関係がわかりづらくありませんか?
本書では同時代の他の国、地域との結びつきが説明されていて理解が深まり、1つの出来事に対し、複数の視点から学べます!
著者の荒巻先生は何冊もの教科書を読み比べた上で執筆しているため、教科書ごとの様々な見方を、本書を読むだけで学べますよ。
【荒巻の新世界史の見取り図】③コラムや注釈が面白い
本書の大きな魅力の1つが章末のコラムです。
例えば、「プラトンとソクラテスについて」、「歴史は繰り返す」など雑学に近いような話から、「ケルト人について」など、世界史の理解が深まるような話まで紹介されています。
「歴史は繰り返す」というコラムでは、第二次世界大戦とペルシア戦争の共通点について書いてあるんですよ。
本来相容れない勢力が共通の敵を前に手を組んだという点で、米ソが共闘した第二次世界大戦とアテネとスパルタが共闘したペルシア戦争は構図が似ているとしています。
本文の横には注釈があり,基本的には見開き1ページの左側に本文、右側に注釈という構成になっています。
テストで点を取るためには知らなくてもよい知識も中には書かれていますが、目を通すだけでもまるで世界史が物語のように頭に入ってくるでしょう。
荒巻の新世界史の見取り図のおすすめの勉強法・使い方
【荒巻の新世界史の見取り図】①授業の予習・復習に使う
本書は、情報に濃淡があり、重要なテーマについては非常に丁寧に解説されています。
そのため、押さえるべきポイントがわかりやすく、世界史の理解がはかどります!
また、本書には出来事についての丁寧な図解が掲載されており、少し目を通すだけでもいい予習・復習になるでしょう。
復習の際には、図解を見ながら授業内容を自分の言葉で説明してみるという方法がおすすめです。
授業で扱った範囲を読み直し、必要に応じていくつかキーワードをピックアップした上で、キーワードと図解をもとに授業を再現するイメージで説明してみるとよいでしょう。
自分の言葉で説明しようとすることで理解が不十分な箇所がわかることに加え、情報が整理されていくはずです。
【荒巻の新世界史の見取り図】②模試・過去問の論述問題の復習に使う
通史の予習や復習だけでなく、論述問題の復習にもおすすめです。
世界史の論述問題の題材となるような主要なテーマは丁寧に説明されていることが多く、教科書よりも深い知識が得られて理解が深まること間違いなしです。
おすすめの復習法としては、重要事項のまとまった表や箇条書きの部分を基に、どのように論述するべきだったかを整理する方法です。
また、重要な概念の理解にもつながります。
例えば、みなさんは「マホメットなくしてシャルルマーニュなし」という言葉を知っていますか?
これは、マホメットが台頭し、ヨーロッパへの脅威となったため、シャルルマーニュ(カール大帝)が権力を握ることになったという史実を表現した言葉です。
本書ではこれに関連して、ヨーロッパの成立とイスラーム勢力の関係が説明されています。
このように、論述問題でよく問われる概念をしっかりとおさえることができるはずですよ。
【荒巻の新世界史の見取り図】③分野ごとに読み進める
通史をやり終えたという人は、分野ごとに読み進めるのもおすすめです。
分野ごとに読むことで、雑然と覚えていた個々の知識が体系的に整理されていく実感が得られるでしょう。
基礎的な知識を習得したうえで読めば、目から鱗であることは間違いなく、基本的な知識があるからこそわかる面白さがあります。
また、分野ごとに読むことで、地域の異なる史実の関連について気づけます。
本書では因果関係が丁寧に説明されており、無関係だと思っていた二つの史実に実は因果関係があった、ということもあるんです。
その点に気づけると、ばらばらに覚えていた知識が整理されていき、1つのストーリーが出来上がっていくかのような面白さに気づけるでしょう。