【3分で分かる!】三角関数の合成公式の証明と使い方のコツ

三角関数の合成は三角関数の中でも応用的な分野です。合成をしっかり身につけることができれば他の受験生と差をつけることができるでしょう。

三角関数の合成は最大・最小を求める際にも活躍します。

これから三角関数の合成の勉強を始める人にはもちろん、理解が曖昧で復習したい人にも分かりやすく三角関数の合成の公式と証明、使い方のコツを具体的な例題を紹介しながら徹底的に解説します!

ぜひ最後まで読んで、三角関数の合成を完璧にマスターしましょう!

三角関数の合成公式

三角関数の合成とは、asinθ+bcosθのように表された式をsinのみで表すことです(cosで表すこともありますが、基本的にsinと覚えておきましょう)

例えば、「4sinθ+3cosθの最大値」を考えてみましょう。

sinθとcosθが別々に動くため、どこで最大化なんてとても想像できませんよね。

しかし、5sin(θ+α)という形に変形できたらどうでしょう。

sinは-1から1の値をとるため、θの範囲に条件がなければ最大値5ということがすぐにわかります。

sinだけで表されたことによって見通しがよくなりましたね。

それを行うのが三角関数の合成です。合成公式は以下のようになります。

【3分で分かる!】三角関数の合成公式の証明と使い方のコツ

いきなりαが出てきて混乱するかもしれませんが、まずはこういうものだと思いましょう。次の説明でわかるようになるので大丈夫です。

それではこの公式を証明していきます。

三角関数の合成公式の証明

三角関数の合成はややテクニカルです。三角関数の証明の中で一番難しい証明といっても過言ではないでしょう。

そのため、2次試験で数学を使う予定のない人は1度目を通して理解するだけでも問題ありません。

2次試験で数学を使う人はできるだけ理解するようにしておくと、もし出題されたときに差をつけることができますよ。

証明

証明の指針としては「Asinθ+Bcosθ」のA、Bをcosα、sinαで表して、加法定理を逆に使うことでsin(θ+α)の形に持ち込むことになります。

加法定理について復習したい場合はこちらの記事を参考にしてください。

【3分で分かる!】加法定理の公式と証明、覚え方・使い方のコツまとめ

2017.03.04

まずはA、Bをcosα、sinαで表してみます。

A,Bをxy座標平面上で点P(A,B)として表します。

xy座標平面上で点P(A,B)として表す

\(r=\sqrt{A^2+B^2}\)とすると、点Pと原点との距離がrになるので

点Pは原点中心、半径rの円の上にあることになります。

このとき、x軸の正の向きとOPとの間の角をαとすると点Pは

\(P(r\cosα,r\sinα)\)と表すことができます。

よって\(A=r\cosα,B=r\sinα\)と三角関数を用いてA、Bを表すことができました。

次に加法定理を逆に利用してsin(θ+α)の形に盛り込みます。

\begin{align}
Asinθ+Bcosθ&=r\cosα\sinθ+r\sinα\cosθ\\
&=r(\cosα\sinθ+\sinα\cosθ)
\end{align}

ここで加法定理を利用します。
\begin{align}
&=r(\cosα\sinθ+\sinα\cosθ) \\
&=rsin(θ+α)\\
\end{align}

ここで\(r=\sqrt{A^2+B^2}\)としていたので、

\begin{align}
&=rsin(θ+α)\\
&=\sqrt{A^2+B^2}sin(θ+α)\\
\end{align}

となることが導けました。

また、\(A=r\cosα,B=r\sinα\)としていたので、αは

$$
\cosα=\frac{A}{r}=\frac{A}{\sqrt{A^2+B^2}} \\
\sinα=\frac{B}{r}=\frac{B}{\sqrt{A^2+B^2}}
$$
を満たします。

証明のポイント

証明の冒頭でも述べた通り、「Asinθ+Bcosθ」のA、Bをcosα、sinαで表して、加法定理を逆に使うことでsin(θ+α)の形に持ち込むことが合成の公式の証明のポイントです。

言い換えれば、A、Bを三角関数で表せるような都合のよいαを作って、加法定理を利用しているのです。

合成の公式の使い方

それでは実際に合成の公式を使っていきましょう。問題に対して丁寧に解き方を説明するので今は解けなくても大丈夫です。

問題

\(\sinθ-\sqrt{3}\cosθ=1\)
となるθを求めよ。ただし、
\(0<θ<2π\)
とする。

解説

左辺に公式に適用して、sin(θ+α)の形を作っていきましょう。

\begin{align}
\sinθ-\sqrt{3}\cosθ&=\sqrt{1^2+(-\sqrt{3})^2}sin(θ+α) \\
&=2sin(θ+α) \\
\end{align}

ここでαは\(\cosα=\frac{1}{2},\sinα=-\frac{\sqrt{3}}{2}\)を満たします。

よって、\(α=-\frac{π}{3}\)となります。

よって元の式は以下のように表せます。

\(2\sin(θ-\frac{π}{3})=1\)

ここからは基本的な三角関数の計算ですね。

\begin{align}
2\sin(θ-\frac{π}{3})&=1\\
\sin(θ-\frac{π}{3})&=\frac{1}{2}\\
\end{align}

ここで条件より\(0<θ<2π\)なので、
\(-\frac{π}{3}<θ-\frac{π}{3}<\frac{5π}{3}\)

この範囲において

\(\sin(θ-\frac{π}{3})=\frac{1}{2}\)となるのは

\(θ-\frac{π}{3}=\frac{π}{6},\frac{5π}{6}\)のとき

よって、

\(θ=\frac{π}{2},\frac{7π}{6} ・・・(答)\)

三角関数をマスターする上で合成は避けて通れない

以上の問題で見たとおり、三角関数の合成公式はsin、cosで出来た式をsinのみにすることができるため三角関数の計算の幅が広がる非常に便利な公式なのです。

そのため、入試に出題される三角関数の問題には合成の知識もあわせて問われる可能性があります。

三角関数を得点源にしたい方はこの記事を参考にして、ぜひ合成公式をマスターしましょう。




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