【3分でわかる!】高次方程式の解き方

3次以上の方程式を高次方程式と呼びます。

高次方程式は解き方を知らなければ手も足も出ません。3次方程式、4次方程式には解の公式がありますが、あまりに複雑で利用するのは現実的ではありません。

逆に、一度解き方を知ってしまえば簡単に解くことができます。

今回は主に3次方程式の解き方を中心に解説します。(4次方程式以上も同様の解き方で解けます)

高次方程式を解く上で必要な因数定理

高次方程式は因数定理と呼ばれる定理を用いることで解くことができます。

因数定理とは以下のようなものです。

スライド2

要するにxの関数P(x)があるとき、P(a)=0のとき、P(x)は(x-a)で割り切れるというものです。

具体的な例で考えてみましょう。

\(P(x)=x^3+x^2-10x+8\)とします。

\(P(1)\)を計算すると

\(P(1)=1+1-10+8=0\)となります。

よって、P(x)は(x-1)を因数に含む、つまり(x-1)で割り切れることになります。

P(x)を(x-1)で割ることで、P(x)を(x-1)と「xの2次式」に因数分解することができ、あとはその2次式を解くことで高次方程式を解くことができるのです。

三次方程式を解くときは、最初に代入して0になる値を見つけましょう。

因数定理を詳しく知りたい場合は以下の記事を参考にしてください。

因数定理の証明と使い方、練習問題まとめ

2017.04.09

次に、因数を見つけた後の整式の割り算について解説します。

整式の割り算を筆算で行う

通常の割り算と同じように整式も割り算を行うことができます。

整式の割り算を筆算で行います。基本的には普通の筆算と同じですが、少し異なるので確認しておきましょう。

先程の例では以下のようになります。

スライド2

一番大きい次数の値があうように商を記入していくことで整式の割り算を行うことができます。

割り算した結果、「1 2 -8」となりました。
つまり、商は\(x^2+2x-8\)です。

よって、元の式は以下のように因数分解できます。

\begin{align} P(x)&=x^3+x^2-10x+8 \\
&=(x-1)(x^2+2x-8)
\end{align}

また、\(x^2+2x-8\)はたすきがけにより、
\((x+4)(x-2)\)と因数分解することができるので、

\(P(x)=(x-1)(x-2)(x+4)\)となります。

よって

\(x^3+x^2-10x+8=0\)を解くと

\(x=-4,1,2\)となります。

このようにして3次方程式の解を見つけることができます。この方法をまとめると以下のようになります。

  1. 因数定理を利用して因数を発見する
  2. 発見した因数で元の式を割る
  3. (2)で求めた商を因数分解する

因数定理の利用と、そこから商を求めることが高次方程式を解く上で肝となるので忘れないようにしましょう。

因数の効率的な見つけ方

因数定理を利用する際に、「P(α)=0となるα」を見つけるという話をしましたが、αを見つけるのは簡単ではないですよね。全ての数を代入して確かめるわけにはいきません。

そこで紹介するのが次のルールです。

スライド3

高次方程式の有理数解は、定数項の約数を最高次の項の係数の約数で割ったものに限られるというものです。

例えば、\(x^3+x^2-10x+8\)であれば、考えられる有理数解は

\(±\frac{8の約数}{1}\)となるため、

±1,±2,±4,±8のいずれかに限られます。

実際に解の-4,1,2はこれらを満たしていますね。

このルールを利用することで、試すべき組み合わせはかなり限られます。因数定理を利用する際はぜひ使いましょう。

簡単に証明をしておきます。

高次方程式f(x)が有理数解\(\frac{q}{p}\)を持つとすると(p≠0)

\(f(x)=(px-q)(m_{n-1}x^{n-1}+m_{n-2}x^{n-2}+….+m_{0})\)

となる。これを展開すると

\(f(x)=pm_{n-1}x^{n}+…-qm_{0}\)

となる。

この式よりpは最高次の項の係数の約数、qは定数項の約数であるから、考えられる有理数解は定数項の約数を最高次の項の係数の約数で割ったものになる。

実際の問題では最高次の項の係数は1になることが多いので、定数項の約数から探すことになります。

因数を見つけるときは、定数項の約数を±変えながら代入していきましょう。

問題

問題1

次の方程式を解け。

\(2x^3+5x^2+5x-4=0\)

問題1の解答・解説

早速この記事で学習したやり方で取り組んでいきましょう。

高次方程式を解くための手順は以下のとおりでしたね。

  1. 因数定理を利用して因数を発見する
  2. 発見した因数で元の式を割る
  3. (2)で求めた商を因数分解する

まずは因数定理を用いて因数を発見するために、方程式を満たすxを1つ見つけます。

闇雲に値を代入してもいいですが、有理数解になる値は限られていましたね。

高次方程式の有理数解は、「定数項の約数を最高次の項の係数の約数で割ったものに±したもの」に限られます。

今回の場合、定数項は-4、最高次の項の係数の約数は2です。

よって考えられる組み合わせは

\(±(1,2,4,\frac{1}{2})\)となります。

これらを代入することで、因数を見つけていきましょう。

1,2,4を代入すると明らかに0より大きくなることが予想されるので、候補は\(-1,-2,-4,±\frac{1}{2}\)です。

これらを1つずつ計算していくと、\(\frac{1}{2}\)のときに、

\(2(\frac{1}{2})^3+5(\frac{1}{2})^2+5\frac{1}{2}-4=0\)

となることがわかります。

よって、この方程式の左辺は(2x-1)を因数に持ちます。

因数を求めることができたので、次は割り算を行い商を求めていきます。

スライド4

計算すると

\((2x-1)(x^+3x+4)=0\)となりました。

\(x^+3x+4=0\)は2次式なので解の公式を用いて計算することができますね。

実際に計算すると\(x=\frac{-3±\sqrt{7}i}{2}\)となります。

よってこの方程式の解は

\(x=\frac{1}{2},\frac{-3±\sqrt{7}i}{2}\)

因数を見つけたら解けたも同然!

高次方程式を解くのは難しいようですが、因数さえ見つけることができれば難しいことはありません。

因数を見つける際も一定の組み合わせに限られているので、落ち着いて代入して確かめれば求めることができます。

高次方程式を解くことは様々な問題と関わってくるので、早めに身に着けてしまいましょう。