はじめに
あの有名な慶應義塾大学に“通信教育課程”があるって知っていましたか?
学びたいという意志があれば誰にでも門戸が開かれている慶應通信ですが、入試の形式や難易度のイメージがわかない人も多いと思います。
そこで今回は、実際に慶應通信の入試を突破し、現在在学中の社会人の方にお話を伺いました!
本記事ではまずはじめに、伺ったお話から抜粋したものを皆さんにお伝えしますが、ぜひ2ページ目のご本人による回答原文も読んでみてくださいね。
目次
慶應義塾大学通信教育課程の入試の概要
慶應の通信課程は文学部・経済学部・法学部にのみ存在し、春入学と秋入学の年2回チャンスがあります。
入学試験は志望理由書の提出のみで学力試験はありません!
慶應通信の入試について実際に受験した人に聞いてみた
今回お話を伺った「イケピーさん」について
今回、慶應通信についてお話を伺ったのは「イケピーさん」という方です!
現在はフリーランスの社会人をされています。
数年前に慶應義塾大学の総合政策学部を卒業していて、昨年秋に再び入学。
今は通信課程の法学部乙類に在学中です。
通信課程の法学部乙類は、通学生の法学部政治学科に相当します。
慶應義塾を愛する彼は、しばしば慶應義塾の「大学制服」の学ランを着て登校しています。
社会人になってどうして慶應の通信課程を志望したのですか?
”志望理由に「キッカケ」など必要ありません。
なぜなら自分の未来は、全て自分で決めたいと考えているからです。
慶應義塾の「実学」とは「広い視野を持ち、柔軟に思考し、どうすれば社会を豊かにできるかを自分の頭で考え、実行する精神」を指します。
私にとってこの考えは当然のことであり、意識する事も少ないです。
「自分の考えを優先する」という慶應義塾の理念が身に付いていたからこそ、理由無く行動を起こせました。”
志望理由書には何を書いたのか
志望理由書には以下の3つの項目を記載することになっています。
①志望した学部で何を学びたいか
②学びたい学問領域の本一冊の書評
③なぜ慶應通信を選んだのか
それぞれ順にイケピーさんの回答を紹介していきます。
①「志望した学部で何を学びたいか」について
”「何を学びたいか」ではなく、大学で自分が「何をしたいか」という積極的な態度が必要です。
私の場合は「大好き」なテーマとして「昔から伝わる論理的思考を現代社会にも適用し、今という時代を見つめ直したい」旨を書きました。”
②「学びたい学問領域の本一冊の書評」について
”東京大学において教授を務めた丸山眞男氏の『日本の思想』を選びました。
「である」ではなく「する」ことを大切にして学問に向き合いたい。
自分の考えと似たことを言っていた丸山氏の考えは面白そうだと思ったのです。”
③「なぜ慶應通信を選んだのか」について
”「自主性」を一番大事にしたかったので、慶應義塾大学以外はありえないと考えたからです。”
入試はぶっちゃけ簡単でしたか?難しかったですか?
”難易度は考えていなかったので、わかりません。
「頭の良さや才能」よりも大切なことがあるからです。
それは「普段から学ぶ姿勢ができているか否か」ではないでしょうか。
慶應を目指す人は皆「本気で何かに挑戦したい」と思っています。
常にチャレンジし続ける人に「簡単か」「難しいか」は関係ない、そう考えています。”
慶應通信の入試対策について聞いてみた
志望理由書を書くために何か対策はしましたか?
”「特別な」対策は必要ないと思ったためしていないです。
むしろ無理して入学すると、その後が辛くなることも。
普段から学習する癖や学ぶ姿勢を身に付ける事が一番大切です。
自分は歴史が好きでしたので、法学部で政治学を学ぼうと思いました。
このように、普段から様々な情報に触れて「自分の好き」を探すべきです。”
入試で役に立った知識やスキルはありましたか?
”意外に思うかもしれませんが、入試に役立ったのは知識やスキルではなく大学の理念かと。
これらの理念を大切にした結果、今の慶應義塾があります。
つまり慶應義塾の理念は「成功パターン」のお手本でもあり、お手本通りにやるだけである程度の成功は約束されるのです。”
慶應通信を志望する人たちにおすすめの対策法とは?
”自分を変える意識を持つことです。
「慶應義塾大学に入って、どんな理想の自分になりたいか」を考えましょう。
この目的意識があれば志望動機も固まり易いです。
そうすれば、入学後の講義選択も卒論のテーマ選びも楽になる。
慶應義塾は過去の自分に支配される場所ではなく、理想の新しい自分を目指す場所なのです。””
おわりに
いかがでしょうか。
慶應義塾大学の通信教育課程の入試について、皆さんの頭の中に具体的なイメージを湧かせることができたら幸いです。
「慶應通信」は存在すら知られていないことが多いですし、「慶應義塾大学はすごく入るのが難しそうだから自分には関係ないかな」と思う人も少なくないです。
しかし学生の方も、社会人の方も、人生の一つの選択肢として通信制の大学を、それも慶應義塾で学ぶという道があることをこちらの記事でお伝えできたら嬉しいです。