高1で模試を受験する意味とは?

はじめに

高1のみなさんにとって、大学入試に向けた模試はどのような存在でしょうか?

「全部の範囲を習っていない」「受験なんて先だし……」など、受験する意味を見出せず、高1の模試を適当に受験する人も少なくないはず。

しかし、高1から模試を受験する意味を理解して臨むかどうかで、将来の受験生生活が分かれると言っても過言ではありません!

この記事では、高1で模試を受験する意味を、模試受験本番・受験直後・成績返却時の3つの場面に分けて紹介していきます。

高1で模試を受験する意味〜本番編〜

高1で模試を受験する意味〜本番編〜その1:模試に慣れる

模試では、誰もが100%の実力を出したい! と思いますよね。

しかし、模試に不慣れだったり雰囲気に飲まれたりして、思うように実力を出せないことがよくあるんです。

そのため、受験生のときに実力を十分発揮できるよう、高1の早い時期から模試そのものに慣れる必要があります。

例えば、暑い日に模試があったとき、模試の会場は必要以上にかなり冷房が効いていることがほとんどです。

特に初めての模試の場合、冷房の対策まで気が回らず、半袖半ズボンの極寒状態で受験するなんていうことも。

自分の不注意で実力が発揮できなかったら、とてももったいないですよね。

ですから、特に真剣に模試を意識しない高1のうちは、模試で実力を出し切れるために注意すべきことを見つけ、模試に慣れることが最重要です。

例えば、次のことを意識してみましょう。

  • 受験票に記載されている注意事項持ち物の確認
  • 試験会場に到着する時間は適切かどうか
  • 体温調整できる服装で臨む
  • 休み時間の過ごし方(試験前に苦手事項をまとめたノートがあったら良いなど)
  • などなど、自分の行動の細かいところにも注意して、ルーティーンをつくっていきましょう。

    今後模試を受験するときにそれらを意識することで、入試本番でも落ち着いて行動できること間違いありません!

    高1で模試を受験する意味〜本番編〜その2:学習したことをアウトプットできる

    これは特に英語現代文に言える理由で、模試と学校の定期テストの決定的な違いとも言えるでしょう。

    ここでは英語を例にあげて説明していきます。

    学校のテストでは、出題範囲がはっきりと分かっていますよね。

    さらに、教科書や学校指定の問題集からそのまま出題されたりする問題が多いと思います。

    それだと努力次第で良い点数を取れることになり、正直あなたの実力以上の成績がついてしまうこともしばしば。

    しかし、模試の英語の出題範囲は今まで習ったこと全てで、全部の問題文が初めて見るものです。

    つまり、自分がこれまで学習したことを活用できるかを試せるというところに意味があるのです。

    文法問題に関して、習ったことがある、あるいは以前はできたのにわからなかったものは、しっかり頭に定着していない証拠です。

    模試を受験することで頭に定着していない事項を洗い出し、復習して苦手を潰していきましょう。

    さらに、長文問題は丁寧に読むと制限時間に間に合わなくなってしまいます。

    長文を読み解くにはコツがあり、それが初見の文章でも適応するのか実験するような気持ちで臨むといいですね。

    高1で模試を受験する意味〜本番編〜その3:新しく習った事項が解けるか試せる

    これはまだ試験範囲全てを習っていない高1ならではの、模試を受験する意味の1つです。

    数学・古文・漢文・理科・社会科目がこの意味に該当します。

    先述した「学習したことをアウトプットできる」と少し似ていますが、ここでは未学習の教科を受験する意味を説明しますね。

    今回は漢文を例にあげます。

    特に高1のときは、読解問題はほとんど歯が立たないのではないでしょうか?

    しかし、それは当然のこと。返り点や再読文字……といった読解以前の基礎知識しか習っていないからです。

    「読解は分からないから受験する意味がない」と思わず、「学習した範囲で知識が身についているか」という考えで受験することに意味があります。

    さらに、高1のみなさんにとって、学校や塾の授業を受けるほど習った範囲は広がっていきますよね。

    今回受験した模試と次に受験する模試の期間で、新しい事項を学習します。

    ですから、次の模試では新しく習った事項が理解できているかに注目して臨みましょう。

    これが高1のみなさんにとっての模試本番でやるべきことです。

    特に高1・高2で受けるセンター模試などは、偏差値にこだわる必要はありません。自分ができる最大限で勝負しましょう!

    高1で模試を受験する意味〜受験直後編〜

    高1で模試を受験する意味〜受験直後編〜:苦手な分野や事項を早く知れる

    模試を受ける受験生なら誰しも、必ず苦手な分野があります。

    模試はその苦手分野にいち早く気付ける絶好のチャンスです。

    習ったのに歯が立たなかった問題は、明らかに苦手な分野ですよね。

    模試を受けたあとでは、その分野を重点的に勉強しよう・克服しようという学習方針を即座に立てられるでしょう。

    得意分野と苦手分野を理解していると効率よく勉強できるため、今後の模試の成績アップにつながります!

    さらに重要なのは、“わかっているつもりだったのに模試ではわからなかった分野”に気付くこと。

    例えば二次方程式の解の公式$$ax^2 + bx + c = 0$$ ならば$$x = {-b \pm \sqrt{b^2-4ac} \over 2a}$$

    普段の勉強では何気なく書いている公式も、模試では「分母の係数は?」「bの符号は?」など、緊張感からど忘れしてしまうことが結構多いんです。

    それが入試本番であったらもっともっと悲惨ですよね。

    緊張していると何を忘れやすいのかを知るのはとても大切なことです。

    自分が忘れやすいと感じた公式や暗記事項も、専用のノートに記しておくなどしてしっかりとインプットしてください。

    何事も早期発見が大切ですよ!

    高1で模試を受験する意味〜成績表返却編〜

    高1で模試を受験する意味5:学習に対するやる気が上がる

    成績表が帰ってきたとき、高1のみなさんに着目して欲しいのは〈分野別の得点〉〈志望校中の順位〉の2点です。

    まずは①〈分野別の得点〉について。

    みなさんは各教科の偏差値だけを見て一喜一憂していませんか?

    それだと全く次の模試に活かせられません。模試を受験した意味が全くないと言っても過言ではないです。

    そこで、偏差値を見て終わるのではなく、出題分野別の得点を注意深く見てみましょう。

    まだ習っていない分野で得点が低いのは当たり前。

    すでに習っている範囲で得点が低い分野は明らかに苦手分野ですし、苦手意識がなかったのに得点が低いなんていう分野もわかります。

    自分の得意不得意を客観的に仕分けられるので、次の模試に向けての方針がとても立てやすくなりますよ。

    次回以降の模試へのやる気が確実に上がっていきます。

    次に、②〈志望校中の順位〉についてです。

    模試は全国のライバルと競える数少ない機会です。

    自分は割と優秀だと思っていても、全国にはあなたをはるかに超えるライバルが多くいるんです。

    それを痛感するのが模試です。

    特に注目すべきは、志望校のなかで自分の位置を知ること。

    大まかではありますが、あなたが入試本番で競う相手となる人たちの中での順位ですので、自分の志望校選択の目安にしましょう。

    はじめのうちは順位が低くても大丈夫です。

    ライバルも模試に慣れていないので、順位の差は苦手分野が原因だということを受け入れればいいと思います。

    そのためにも得意不得意の分析模試の復習をしっかりと行うことが重要。

    次回以降の順位upのためにつなげていきましょう!

    【模試の解き直しに】東大生が教える!「模試復習ノート」の作り方【復習タイミング別・科目別】

    2022.03.30

    さいごに

    模試は偏差値を知るためではなく、緊張感に慣れる・自分の実力を知る・苦手分野を知るための最良の教材です。

    今自分がやるべきことに優先順位をたて、まだ見ぬ入試本番に向けてもっとも効率よく学習できるために最大限活用しましょう!




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