【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ

【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ
余弦定理は数ⅠAの図形分野において基礎となる、とても重要な定理です。

今回は慶應大学に通う筆者が、これから余弦定理の勉強を始める人にはもちろん、理解が曖昧で復習したい人にも分かりやすく余弦定理の公式と証明、使い方のコツを具体的な例題を紹介しながら徹底的に解説します!

余弦定理の公式は覚えづらいと悩む人も多いのですが、今回は証明のやり方も詳しく解説しますので、もし公式を忘れてしまっても証明のやり方を学んでおけば自分で導き出すことができるということも覚えておいてください。

ぜひ最後まで読んで、余弦定理を完璧にマスターしましょう!

また余弦定理と合わせて覚えておきたい定理として、正弦定理があります。
正弦定理については、以下の記事をご覧ください。

【3分で分かる!】正弦定理の公式と証明、使い方のコツ

また、余弦定理と正弦定理の使い分けについては、以下の記事で詳しく解説しています。
余弦定理と正弦定理について理解したら、使い分けについてもマスターしてみてください!

余弦定理の公式

余弦定理の公式は以下の通りです。
まずは覚えることが大切ですので、しっかり暗記してください。

【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ

上記の公式は辺の長さを求めるときに使いますが、角の大きさを求めることも良くあります。
角度を素早く求められるようにするために上記の公式に加えて、cos=の形式に書き換えた形も一緒に覚えましょう。

補足
上記の公式から導き出すこともできますが、毎回毎回導き出すのは大変なので、丸暗記してしまうのが良いです。
【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ

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余弦定理の証明

では次に、余弦定理の公式を証明していきます。

まず以下のような△ABCを考えます。

【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ

このときCからABに垂直な線(垂線)を下ろし、ABとの交点をPとすると、
△BCPと△ACDという2つの直角三角形ができます。

【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ

この2つの直角三角形について考えていきます。

[1] Aが鋭角(90°より小さい角)のとき

△BCPで三平方の定理を使うと、
$$BC^2 = BP^2 + CP^2…①$$

また、△ABPにおいて、
$$\sin A= \frac{ CP }{ b } \ より \ CP=b \sin A…②$$
$$\cos A= \frac{ AP }{ b } \ より \ AP=b \cos A$$
よって、
$$BP= AB-AP\\
=c-b \cos A…③$$

①の式に、②・③とBC=aを代入すると、
$$a^2 = (c-b \cos A)^2 + (b \sin A)^2\\
=c^2-2bc \cos A+ b^2 \cos ^2 A + b^2 \sin ^2 A\\
=b^2(\sin ^2 A + \cos ^2 A) + c^2 – 2bc \cos A$$

となる。

三平方の定理より
$$\sin ^2 A + \cos ^2 A = 1$$
であるから代入すると、

$$a^2 = b^2 + c^2 – 2bc \cos A…④$$
となる。

[2] Aが鈍角(90°より大きい角)のとき

Aが鈍角の場合でも、以下のようにCから辺ABの延長に垂線を下ろすことにより、④式は成り立つ。

[3] Aが直角(90°)のとき

Aが直角の場合も、④式は成り立つ。

同様にして、
$$b^2 = c^2 + a^2 – 2ca \cos B\\
c^2 = a^2 + b^2 – 2ab \cos C$$
も成り立つ。(余弦定理の証明終了)

補足:余弦定理・正弦定理の証明問題について
余弦定理・正弦定理の証明をするときは、∠の大きさが
[1]鋭角のとき
[2]直角のとき
[3]鈍角のとき
と3つに場合分けをするのが一般的です。

もし試験問題に「証明せよ」という問題が出た場合、余弦定理において[2][3]でも成り立つことは[1]の証明から明らかではありますが、『[2][3]の場合もちゃんと考えている』ということ試験監督を示すために、面倒くさがらずに[2][3]場合もそれぞれ[1]の結果が成り立つということまで書くようにしましょう。

余弦定理の使い方

ではここからは、実際の問題を使って余弦定理の使い方を解説していきます。

余弦定理は以下の2つの場合、使うことができます。

①2辺の長さと1つの角度が分かっている時→残りの辺の長さを求めることができる
②3辺の長さが分かっているとき→すべての角度を求めることができる

①2辺の長さと1つの角度が分かっている時→残りの辺の長さを求めることができる

問題1

△ABCにおいて、∠A=60°、b=6、c=10、のとき、aの長さを答えなさい。

問題1の解答・解説

まずは図を書いてみましょう。
図を書いて、問題文で示されている値を書き込むと以下のようになります。

【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ

今回はcの長さを聞かれているので、
$$a^2 = b^2 + c^2 – 2bc \cos A$$
を使いましょう。

$$a^2 = b^2 + c^2 – 2bc \cos A\\
= (6)^2 + (10)^2 – 2 \times 6 \times 10 \times \cos 60°\\
= 36 + 100 – 2 \times 6 \times 10 \times \frac{ 1 }{ 2 }\\
= 36 + 100 – 60\\
= 76 = 2 \times 2 \times 19$$

a > 0であるから、

$$a = 2 \sqrt{19}$$

となります。

②3辺の長さが分かっているとき→すべての角度を求めることができる

問題2

△ABCにおいて、a=√2、b=1、c=√5、のとき、∠Cの大きさを答えなさい。

問題2の解答・解説

まずは図を書いてみましょう。
図を書いて、問題文で示されている値を書き込むと以下のようになります。

【3分で分かる!】余弦定理の公式と証明、使い方のコツ

今回は∠Aの大きさを聞かれているので、cos=の形になっている余弦定理の公式
$$\cos C = \frac{ a^2 + b^2 – c^2 }{ 2ab }$$
を使いましょう。

$$\cos C = \frac{ a^2 + b^2 – c^2 }{ 2ab }\\
= \frac{ (\sqrt{2})^2 + (1)^2 – (\sqrt{5})^2 }{ 2 \times \sqrt{2} \times 1}\\
= \frac{ 2 + 1 – 5 }{ 2 \sqrt{2} }\\
= \frac{ -2 }{ 2 \sqrt{2} }\\
= – \frac{ 1 }{ \sqrt{2} }$$

したがって、
$$C = 135°$$
となります。

補足:図形問題はまず図を書く!

図形問題のほとんどは文章題で出題されます。
問題に丁寧な図が書いてあることはほとんどありません。

そこでまずは文章題を読みながら、自分で図にしてみましょう。図を書いて、文章題で示された値を入れていくと、視覚的に問題を整理することができ、どんな公式を使えば良いのかの見通しが立てやすくなります。

図形問題はまず図を書くこと。この癖をしっかりと付けていきましょう!

余弦定理は三角関数の基礎・正弦定理と合わせてマスターしよう!

今回は余弦定理の公式と証明、使い方のコツを詳しく解説しました。

計算過程も、どの参考書よりも詳しく書いたので、ぜひスマホを片手に自分で実際に手を動かして解いてみてください。

また余弦定理は公式だけ覚えても、三角比の値、三角関数の基礎知識を理解していないと使えません。
また正弦定理との使い分けも重要なポイントとなってきます。

三角関数の基礎知識と、正弦定理の解説、余弦定理と正弦定理の使い分けも一緒にマスターしましょう!

【3分で分かる!】正弦定理の公式と証明、使い方のコツ

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