はじめに
高校数学には非常に多くの分野があります。そのため、勉強の優先順位が不明になりがちです。
しかし、本記事では単なる難易度ランキングだけでなく、分野別の勉強のヒントや難しいポイントを掲載しているため、不安感をなくして具体的な勉強計画を立てることができます。
また、数学ⅠA、ⅡB、ⅢCに分けて解説しているため、細かくランキングを見ることができます。そのため、どの分野から取り組むべきか分かりやすくなっていますよ。
なお、このランキング作成にあたってアンケートを取った大学生は全員旧課程を履修済みです。
基本的に分野の名前と属する科目は新課程に合わせていますが、細かい部分は新課程と範囲がずれている場合もあります。詳しくは文部科学省学習指導要領ホームページを確認することをおすすめします。
目次
数学ⅠAの分野別難易度ランキング
【できると周りと差がつく!】数学ⅠAの難しい分野3選
1つ目は、数学と人間の活動です。
旧課程での整数 の性質にあたる分野で、倍数や約数、modなどの問題が出てきます。
この分野の難しいポイントは、解法がパターン化されておらず、初見の問題だと解法が思いつきにくいところです。
またmodは高校の授業では詳しく説明されないことが多く、自習の必要があるので大変です。
それに加えてn進法などの新概念が頭に入らなかったり、ユークリッドの互除法など普段の計算方法と違うものも登場します。1つ方法を間違えると正解にたどりつけないのできちんとルールを暗記しなければいけないのが辛い部分です。
青チャートなどの基本問題を繰り返すことによって整数の基本的な問題を着実に解けるようにしていきましょう!
2つ目は、図形の性質です。
三角形の五心、チェバ・メネラウスの定理が登場します。
中学の幾何の応用なので簡単そうだと思われがちですが、覚える定理が多いので実は大変です。
この分野の難しいポイントは、図形が想像しにくく計算がしづらいところです。
また上述の通り、定理の数が多いのでどれを使うべきなのか判断が難しいです。そのため、解法にパターンがなく自力で見つける必要があるのです。
3つ目は、場合の数と確率です。
順列、組み合わせなど中学でも出てくる範囲が多いですが、問題条件が煩雑になる共通テストの選択問題は設定がややこしい場合があります。
しかし、場合の数と確率をきちんと学び、期待値の知識を頭に入れておけば、数学Bの確率分布と統計的な推測でスムーズに内容を理解できます。
この分野の難しいポイントは、計算式は単純な一方、自分の考え方や解答に自信が持てないところです。
また、重複組み合わせの問題ではパターンを複数考えなければならずややこしいことが多いです。
応用問題の場合根拠を持って解かなければ間違える可能性が高いので気を付けましょう。
一方、コツをつかむと式を立てやすいという声もあります。
確率漸化式の問題はパターンが決まっているので、基本的な問題は解きやすいです。
数学Bの数列の分野を習得してから再度学習するとより理解が深まりますよ。
数学ⅡBの分野別難易度ランキング
【できると周りと差がつく!】数学ⅡBの難しい分野2選
1つ目は、図形と方程式です。
円の式や円と直線の関係を利用する問題が登場します。
また、難関大では存在領域を求める応用問題が頻出となっています。
この分野の難しいポイントは、2直線の垂直並行や円の接線に関する問題で公式を利用して解くものが多いところです。
そのため、少しでも公式と形式が違うとパニックになりやすいです。落ち着いて式を作り問題を解いていきましょう。
また、難関大頻出の順像法と逆像法の問題では存在条件や必要十分条件を意識しながら解く必要があるのでとても難しいです。
順像法と逆像法のどちらを選択して問題を解くべきかを自分で見極めなければならないため、問題に対する柔軟性が必要ですよ。
さらに、軌跡と領域の範囲は応用問題にされやすく難しいので、難関大志望の人は重点的にこの分野に取り組む必要があります。
そこで、軌跡と領域分野を得意になるためにやったことを2つ紹介します。
まず、判別式とグラフの関係を自分なりに整理することです。応用問題でも解けるようになり、複雑な高次式でも臆することがなくなりますよ。
次に同値性を意識することです。解答の根拠を明確に示せるので、採点者から減点されにくくなり得点アップにつながりますね。
2つ目は、数列です。
等差、等比数列だけでなく、階差数列など特殊なものも登場します。
また、数列の和を使った証明問題や確率との融合問題も出題されますよ。
この分野の難しいポイントは、覚える公式が多いところです。
問題の状況を整理して式に移すことが大変で文字で置く部分が多くややこしいところにも注意しましょう。
計算式が複雑で1つの数え間違いで大きな失点につながることが多いので丁寧に解くことが求められていますよ。
数学ⅢCの分野別難易度ランキング
【できると周りと差がつく!】数学ⅢCの難しい分野
1つ目は、積分法です。
数学Ⅱの積分の応用になっており、三角関数、指数・対数関数の積分も登場します。
また、積分を利用した図形の面積や体積を求める問題があります。
この分野の難しいポイントは、積分計算が合わなかったり、計算のパターンが多いので反復練習しないと伸びにくかったりするところです。
また、回転体の回転は脳内で三次元的に考えなければならないのでイメージがしづらいです。
たとえ、断面を正しく取れたとしても積分計算で間違えてしまい正解にたどりつけないケースも多いです。
積分計算が煩雑なところや、回転体の体積の問題では取り除く部分が想像しづらいところなどミスしがちなポイントが多い範囲です。
1つ1つ計算を丁寧に行うように心がけましょう!
おわりに
高校数学の難易度は分野ごとにかなり異なります。そのため、分野ごとに対策をするべきです。
本記事のランキングと意見を参考に簡単に取り組めそうな分野を決めていきましょう!