農学部って何するところ?農学部生の4年間と進路を紹介!

はじめに

皆さんは農学や農学部にどんなイメージを持っていますか?

田畑で米や野菜を育てる農家さんの印象が強かったり、何となく地味だと思っている人も多いのではないでしょうか。

実は農学は社会に欠かせない学問で、農学部では皆さんが想像するよりずっと多くのことを扱っています。

この記事では、農学部1年生である筆者が、農学部で研究できることや授業、進路について紹介します。

農学部に興味がある方や進路に悩んでいる方はぜひ読んでみてください!

農学部のキーワードは「人と自然の共生」

農業は人と自然が共生して、食料を生産したり地球環境を維持したりしている点で社会に必要不可欠な産業です。

そこで農学は「人と自然の共生」をキーワードに、農業の維持発展を目指しています。

ちなみに農学部は理系の学部ですが、同じく理系学部で区別がつきづらいものに理学部工学部があります。

理学部では教科書や図鑑に載るような研究をするのに対して、農学部では技術を応用したり開発したりする研究を行っています。

研究成果を社会に還元するという目的を持っている点では、少し工学部と似ていると言えるかもしれません。

農学部で研究できること

農学部で研究できること①:農作物の改善

農学部では食料生産を向上させる技術を扱っています。

例えば、収量の多い品種や栄養価の高い品種を生み出したり、肥料や農薬の使い方を工夫することで美味しい食べ物を作れるようにしたりしています。

牛や鶏を育てる畜産業も農業の一部のため、家畜の交雑や飼料のあげ方等も研究対象です。

また農学部では、農作物の加工や食品に関することも扱っています。

味噌を作る酵母菌などの微生物の研究や、日本酒の原料に適した米の成分分析なども行えますよ。

農学部で研究できること②:環境の改善

農学部では、作物が育ちやすい環境を作ったり農業を持続可能にしたりする研究もしています。

例えばその土地の水や土壌成分を分析して改良したり、より効果の高い肥料の使い方を考えたりします。

植物が育たない乾燥地域や、栄養分の足りないやせた土地でも食料が生産できるようにすることも目的の一つです。

地球温暖化や世界人口増加による食料不足といった問題の解決にも、実は農学部が関わっていると言えますね。

また山や森といった、比較的広い環境も重要な研究テーマです。

水や肥料の原料は山や森に由来するし、山や森にすむ野生動物が田畑を荒らすなどの問題もあるからです。

農学部では動物を傷つけずに、人と自然保護を両立させる方法も考えています。

農学部で研究できること③:社会との関係

理系のイメージとは少し離れていますが、農学部では経済学や経営学等も扱っています。

農家が生活していくうえで、農作物を売って利益を得ることは必要不可欠だからです。

特に農作物は時間が経つと傷んでしまうため、収穫してから売るまでの時間が限られているという問題があります。

また農業は、一般の業種よりも広い土地を必要とする上、扱う資材も大きいです。

もし急に自分の家の隣に畑ができたら、生活に大きな影響がありますよね。

そのため農家だけでなく、周りに住む他の人も不便がないような街づくりも農学部の研究テーマの一つです。

農学部の授業の特徴

農学部の授業の特徴①:実習が多い

理系の学部では、将来卒業研究などで必要になる実験手順を身に着けるため、1年次から実習・実験の授業があることが多いです。

特に農学部では、植物や動物の適切な管理方法や山に入って行う調査時の注意事項を学ぶため、さらに多くの実習があります。

体力的に大変ですが、共同作業によって同級生との仲が深められるし、学べることがたくさんあるので、筆者は実習が好きですね。

農学部の授業の特徴②:文系寄りの授業も多い

農学部では、他の理系の学部より文系寄りの授業も多いです。

農業の原点は「人と自然の共生」なので、人が営む社会やその歴史について学んでおく必要があるからでしょう。

例えば食料環境問題や農業史、農業経済学といった授業があります。

筆者は高校時代、社会が苦手で授業ではすぐに眠くなっていましたが、今は内容がすべて農業から派生しているので興味深く、寝る暇がありません(笑)

農学部の授業の特徴③:大学の農場がある地域との関わりが深い

農学部は実習が多いだけあって、農場を持っている大学がほとんどです。

地域によって育てられる生物や土壌の環境などに違いがあるので、その地域に合わせた内容の実習を行うことになります。

教授も同じ農場を使用して研究を行っているので、授業でもその地域の登場回数が多くなります。

そのため、学生も大学の農場がある地域との関わりが深くなり、その地域に自然と詳しくなれますね。

1つの地域に詳しくなっておくと、他の国や地域の情報の共通点や差異を見つけやすくなるというメリットもあります。

農学部生の4年間と進路

農学部生の4年間

  • 1~2年次
  • 教養科目や基礎科目に加えて、実習・実験研究の基礎を学んでいきます。

    毎週違う教授が、自身の研究について紹介しながら基礎知識を教えてくれる授業もあります。

    初めて知る研究分野があったり、教授が行っている最先端の研究の話を聞けたりするのでとても面白いです。

    基礎を学びながら、どんな分野・研究室に進むのかをイメージし、専門的な科目が開講される2~3年次にどんな科目をとるのか考えます。

    筆者は入学当初は品種改良に興味を持っていましたが、授業で土壌の重要性に魅せられたので、研究分野について迷っているところです……。

  • 2~3年次
  • 授業で専門的な知識を身に着けていきます。

    理系の大学では卒業研究が必修であることが多いので、研究したい分野、入りたい研究室を真剣に考えて決めます。

  • 3年後期~4年次
  • 研究室に配属され、卒業研究にまい進します。

    研究室ではお互いに実験の方法や進捗などを話し合い、より良い研究ができるように切磋琢磨します。

農学部生の進路

農学部生の進路として最も多いのは大学院進学です。全体の6~9割を占めます。

同じ大学に残って自分の研究を発展させたり、違う大学へ進学して新たな環境で研究を行う人もいます。

学部卒時点の就職では、研究職よりも一般職のほうが多いようですが、それでもやはり農学に関連する企業への就職は多いです。

学科や研究分野によっても異なりますが、具体的には食品メーカーや化粧品会社、種苗会社、農業・林業組合等です。農林水産省に入省する人もいます。

おわりに

興味の持てる分野はありましたか?これを読んで農学部のイメージが広がったのではないでしょうか。

もし少しでも農学部に興味があったら、進路の一選択肢として調べてみることをオススメします。

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東京農工大学農学部1年。アイコンは、受験生時代に黄リンをどうしても覚えられなかったので、キャラクター化したものです。口から火を吐く、という設定です。黄リンの自然発火する性質を表しています!