はじめに
「学校の授業を軸に受験勉強をしようと考えているけど、塾に通わなくても大丈夫かな……」
このように考えてしまう受験生もいるのではないでしょうか?
しかし、高校には先生という強力な味方がいます。
この記事では、高校の先生の力を上手に借りる方法を、受験相談と過去問添削に絞ってお教えします。
目次
方法①:受験相談
受験相談をしよう
一口に受験相談と言っても、その内容は様々です。
具体的には以下のような状況のときは先生に相談するのがよいでしょう。
- 志望校が決められない
- 自分の勉強が正しいかわからない
- 精神的に辛い
志望校合格のためには、学力をつけることはもちろんですが、落ち着いて勉強ができる精神状態や環境を保つことが大切です。
そのため、受験勉強と同じくらいに受験相談は重要なのです!
高校の先生に受験相談をすることのメリット
では、高校の先生に相談することのメリットは何でしょうか?
- 今までの高校生活もふまえたアドバイスをもらえる
- 今まで様々な生徒を見てきた経験がある
- 高校のカリキュラムを踏まえたアドバイスをもらえる
高校の先生は、あなたの普段の生活や、今までの高校生活を知っています。一方、多くの塾の先生やチューターの方はあなたの高校生活を知りません。生徒が自分から説明する必要があります。
あなたをよく知る先生からのアドバイスは、自分に有益な可能性が高いですよね。
高校の先生は、今まで様々な学力や性格の生徒や、多種多様な高校生活を送ってきた生徒を見てきたはずです。多様な対応の仕方を知っている先生は、心強い味方になりますよ。
高校の授業を軸に勉強していたら、授業をできるだけ有効に利用したいと思いますよね。例えば、あらかじめ数学の先生に、授業で取り上げる分野と自力で問題演習を進めるべき分野についてのアドバイスをもらっておくと重複分野がなく効率的に勉強を進めることができます。
受験相談をする時のポイント
上で述べたメリットを最大限活用するには、いくつかのポイントがあります。
- 志望校についての情報を積極的に伝える
- 相談事項をなるべく具体的にする
- 相談時間を事前に調整する
先生から有益なアドバイスをもらうには、まず自分の志望校についての情報を正確に伝えることが大事です。
ただ校名を伝えるだけではなく、教科ごとの点数配分、どの教科で点数を稼ぎ、どの教科は足を引っ張らない程度に点数を取るのかといった点数計画、他の志望校、勉強の進捗具合など、積極的に伝えましょう。先生も生徒にあったアドバイスをしやすくなります。
今の自分に必要なアドバイスを受けるには、相談事項を具体的に伝えることが大事です。
例えば併願校についての相談の場合、どこを受ければ良いか分からない、といった漠然とした質問はおすすめしません。
第一志望を優先して勉強を進めたいから併願校はなるべく減らしたい、この試験とこの試験の日程が近いから調整したいけれどどうすればよいか、など自分が解決したい悩みを明確にしましょう。
高校の先生への相談をためらってしまう要因の一つに、先生が忙しそうだから、ということが挙げられますが、事前に相談時間を調整することが一つの手です。
その際、所要時間の希望を伝えておくと、当日時間を気にせず先生に相談ができますよ。
方法②:過去問添削
過去問添削をお願いしよう
過去問添削の依頼は、ただ正誤を確認してもらうだけの行為にとどまりません。
記述問題はもちろんですが、理数系の科目の場合、値のみ答える問題でも解答過程に不安や疑問があれば積極的に確認をお願いしましょう。
過去問は各大学の出題傾向を示す格好の教材です。過去問を有効に使えるかどうかが志望校合格の鍵になります。
高校の先生に過去問添削をお願いすることのメリット
- 他の受験校に関するアドバイスをもらえる
- 教養的な知識も教えてもらえる
- 同じ先生に継続的に見てもらえる
添削をお願いする先生に受験相談もしていた場合、他の受験校の出題傾向に関連したアドバイスをいただけることもあります。
この分野は併願校でも出やすい、逆に併願校のこの出題方式は第一志望では出にくいから注力する必要はない、など。効率的に志望校対策ができますよ。
先生によっては単なる解法や記述に必要な知識にとどまらない、教養的な知識を教えてくださいます。
受験に関係ないのなら必要ない、ということはありません。知識の引き出しを増やすことは深い思考力の土台になります。大学での勉強にも大いに役立ちますよ。
塾の場合だと先生が常駐していないこともありますよね。その点高校の先生は毎日いる場合が多いため、継続的に同じ先生に見ていただくことができます。進捗度合いを把握してくれる人がいるのは心強いですよ。
過去問添削をお願いする時のポイント
- 疑問点や特に見ていただきたいポイントを事前に整理しておく
- (先生の授業を受けているなら)授業に積極的に取り組む
- 過去問演習の長期的計画を共有しておく
記述添削の場合、ただ漠然と正誤を見てもらうだけではもったいない。問題を解く時につまずいた点や、特に確認してほしい箇所を伝えることで、より的確な指摘が受けられます。自分の弱点を効率的に潰すこともできますよ。
添削をして下さる先生の授業を受けているなら、毎回の授業に積極的に取り組むことは先生に対しての礼儀です。
授業態度が不真面目な生徒から添削をお願いされると、先生も嫌な気持ちになりますよね。授業に積極的に取り組む生徒を、先生は応援したくなるはずです。
先生方に、自分は志望校の過去問を何年分解くつもりでいて、何月頃までに終わらせたい、といった計画を事前に伝えておきましょう。先生方も添削ペースを把握できるため、予定を合わせやすくなります。
私の日本史の先生は、過去問を解き終わった後、更なる演習のために他大学の問題を用意してくれました。
おわりに
塾に通っているかどうかは合否に関係ありません。筆者は塾に通わず、高校の先生を沢山頼った結果第一志望校に合格することができました。
今まで述べてきたポイントに注意すれば、高校の先生は強力な味方になりますよ!