問題演習!
それでは確認のために問題を解いてみましょう!
問1. 数列\(\{-3,6,-12,24,…\}\)の第6項から第10項までの和\(S\)を求めよ
【ポイント】
(第6項から第10項までの和) = (初項から第10項までの和) − (初項から第5項までの和)
まずは数列\(\{-3,6,-12,24,…\}\)の一般項を計算しましょう。
初項が−3、公比は−2ですから、
$$
a_n = -3 \cdot (-2)^{n-1}
$$
ですね。
公比\(r\)は1ではないので、等比数列の和の公式:
$$
S_n = a_1 \cdot \frac{1-r^n}{1-r}
$$
を使って計算すると、
\begin{eqnarray}
S_5 &=& (-3) \cdot \frac{1-(-2)^5}{1-(-2)} &=& -31\\
S_{10} &=& (-3) \cdot \frac{1-(-2)^{10}}{1-(-2)} &=& 1023
\end{eqnarray}
となるので、【ポイント】の通りに計算すると、求める値は
$$
S = S_{10} – S_5 = 1054
$$
となります。
問2. 数列\(\{a,b,c\}\)は等比数列であり、3つの項の和が26で積が216のとき、\(a,b,c\)の値を求めよ
【ポイント】
- \(\{a,b,c\}\)が等比数列のとき、\(b^2 = a \cdot c\)
- \(\{a,b,c\}\)が等比数列のとき、公比を\(r\)とすると\(b = a \cdot r, c = a \cdot r^2 \)
まず、問題文に書いてあることを数式で表してみましょう。
は、【ポイント】の❷を使うと
$$
b = a \cdot r, c = a \cdot r^2\\
$$
と表すことができます。❶に比べて、変数の数が1個減るので解きやすいですね。
の部分は
\begin{eqnarray}
a + ar + ar^2 = 26 \tag{1}\\
a \cdot ar \cdot ar^2 = (ar)^3 = 216 \tag{2}
\end{eqnarray}
となります。
この2つの式を連立させて解けば答えが出ますね。
(2)より、\(ar = 6\)となるので、\(b = 6\)。(※\(ar = 6\) 以外の解は複素数になるので不適です。)
すると(1)は
$$
a + 6 + 6r = 26
$$
となるので、
$$
a = 20 – 6r
$$
と変形して\(ar = 6\)に代入して整理すると
$$
3r^2 – 10r + 3 = 0
$$
これを解いて\(r = 3, \frac{1}{3}\)となります。
\(r = 3\)のとき\(a = 2\), \(r = \frac{1}{3}\)のとき\(a = 18\)となるので、答えは
$$
(a, b, c) = (2, 6, 18), (18, 6, 2)
$$
です。
等差数列との違いに注意
冒頭でも言いましたが、等差数列と等比数列はどちらも非常に重要です。
混同しないようにしっかり区別して覚えましょう!