【学部紹介】医学部ってどんな学部?向いている人とは?カリキュラム・雰囲気・就職先まとめ

はじめに

医師になりたい人であれば必ず入らなければならないのが医学部

数ある学部の中でも最も難易度が高く、狭き門といわれています。

今回はそんな医学部について、カリキュラムや雰囲気、そして就職についてもまとめてみました。

医学部を目指している方や興味のある方、また、学部選びで迷っている方もぜひ読んでみてください!

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医学部ではどんなことを学ぶ?

医学部で学ぶことは大きく分けて3つあります。

【医学部で学ぶこと①】基礎医学

患者を診察、治療する上で必要な基礎知識を学びます。

例えば、ヒトの体がどの様な構造になっているのかを学ぶ「解剖学」、体が持っているさまざまな機能とその機能を調節している機構を理解する「生理学」、のちに実習で遭遇する膨大な数の薬物の知識を身につける「薬理学」などなど。

人体の構造・機能、病気とその原因を理解することが目的です。

【医学部で学ぶこと②】社会医学

人間の健康、病気、社会的要因(職業や経済状況など)の間にある関係を研究し社会の健康と福祉の向上を目指す学問です。

日常に潜むあらゆる病気のリスクを推定し、研究して予防に結びつける「衛生学」「環境保健学」、医学研究において、データをどう解析するかの方法を学ぶ「統計医学」、医療を施す上で生じてくる倫理的・法律的な問題を学ぶ「法医学」などがあります。

【医学部で学ぶこと③】臨床医学

実際に患者を診察し、治療するための分野です。

内科・外科・産婦人科・小児科・耳鼻咽喉科・眼科・精神科などの領域に分かれ、応用的に研究を行っていきます。

これらは、将来自分がどの診療科に進みたいかに関わらず、すべてを履修することになっています。

一つの専門科目に限らず幅広い分野を学ぶことによって、自分が何を専門とする医師になるのかの選択肢を増やすことができます。

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医学部の6年間のカリキュラムの流れ

医学部は卒業するまでに6年かかります。

これは大学院とは別で、学部に在籍するのが6年間ということです。

やはり人の命を預かる職業につく以上、他学部に比べて学ばないといけないことがたくさんある、というわけです。

ざっくりと6年間の流れをまとめてみました。

    • 1年次

医学的な授業は少なく、語学や数学、物理、生物など一般教養が中心。

授業数は大学によってまちまちで、ぎっしりのところもあればゆるいところもあります。

    • 2〜3年次

いよいよ本格的な医学の授業が始まります。

基礎医学・社会医学・臨床医学などの専門科目を学びます。

人体解剖などの実技実習も行われ、人間の身体の構造や機能を多角的に学んでいきます。

    • 4年次

学年の終盤に全国共用試験を受験します。

この試験はCBTという学力テストと、OSCEという実技テストの二種類があって、この試験に合格した学生だけが5年次に進級し、実際に患者さんと接する実習を行うことができます。

    • 5年次

試験に合格すると、病院での臨床実習が始まります。主に大学附属病院で実際の診断、治療を見ながら学んでいきます。

内科・外科・小児科など各診療科をローテーションで回り、各科で指導医師による少人数教育が行われます。

    • 6年次

より高度な臨床実習をします。

卒業試験に加え、2月には6年間の集大成である医師国家試験が行われます。

合格率を高めるために国家試験に合格できそうにない学生は卒業させないという大学もあるんだとか。

医学部の雰囲気(部活やサークル)

医学部は6年間同じメンバー、そして大抵の医学部は他の学部とは別の校舎にあることが多いため、非常に閉鎖的です。

人間関係は学部内、特に部活のメンバーに限られることが多いです。

というのも、医学部には医学部生のみの部活があり、そこに入る人がほとんどだからです。

その狭いコミュニティの中で忍耐や礼儀を身につけ、人との繋がりを広げておくことが医学部の部活では求められます。

他学部との交流は少ない反面、同じ医学部での先輩や後輩との濃密な関係が築けるというのが特徴でしょう。

個々人の特徴としては、協調性があり、文武両道で、体育会系の人が多いです。

これも部活の影響でしょう。

医学部の就職先

医師国家試験に合格すると医師免許が交付され、義務として最初の2年間は研修医として働くことになっています。

この時働く病院は自分で決めることができ、普通の就職活動のように病院の規模や勤務環境、給与などを見定め、自分にあった病院を決めます。

その後いくつかに絞った病院に選考試験を受けに行きます。

ここでは主に筆記試験・面接試験・小論文が課され、これに合格すると晴れて病院で働くこととなります。

2年間の研修医期間に内科・外科・産婦人科・精神科などをローテーションでまわり、研修医期間を終えると自分の希望する入局先の大学や病院、診療科に配属されます。

自分で病院を開業したりする人、厚生労働省や保健所に就職する人、企業の中で社員の健康管理をする産業医として働く人もいます。

また、研修は受けず、さらに大学院で4年間学び、医学研究者を目指したり、医学部の教員になることもできます。

医学部に向いている人って?適性について

医学部での勉強はかなり辛いです。

学ぶ範囲は医学だけにとどまらず、社会科学や法律、倫理にまで及びます。試験前には膨大な知識を詰め込まなければなりません。

大学に入ったら自由な時間がほしいとか、たくさん遊びたいと思っている方には向いていないでしょう。

また、そうやって学ぶ学問が多岐にわたっているので、勉強への意欲が旺盛な方や、どんなことにも興味を持てる柔軟な方にはぴったりです。

医師になれば患者と直接向き合い、コミュニケーションをとらなければなりません。

チーム医療においては他の医師やスタッフと協力する仕事となるため、人と関わることが好きな人が適しています。

しかし、なによりも大切なのは医者になりたいという思い、苦しんでいる人を助けたい、という思いであることは間違いありません。

おわりに

いかがでしたか?

他の学部とは違って医学部に入れば、進路はほぼ医者です。

医学部での勉強や生活はもちろん、将来自分が医者になった時のことをしっかり考えて志望することが大事です。

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