はじめに
仮定法には「仮定法過去」「仮定法過去完了」「仮定法現在」「仮定法未来」があります。
今回はその中でも「仮定法未来」に焦点を当てて、解説していきます。
仮定法未来とは
仮定法未来では、未来における実現可能性の低い仮定をするのに使います。
例えば、私が今大阪にいるとします。
そして、10分後に東京でミーティングがあるとします。
完全に遅刻する状況ですよね。
その時、もし私が秒速1kmで移動したら、約8分で東京に到着できます。(東京大阪間を500kmで計算)
でも、そんなこと現実にはありえないですよね。
仮定法未来では、このような未来で現実に起こりうる可能性が低い仮定に使うのです。
今の例を英文にするとこんな形になります。
もし私が秒速1キロメートルで移動したら、東京での会議に出席できるだろう。
こんな形で仮定法未来は使用できます。
仮定法未来の使い方
仮定法未来には主に2つの表現方法があります。
If S should V, ~
「If S should V, ~」は、話し手が可能性がわずかながらあるが、あまり起こりそうにないと思っている場合に用います。
万一、上司が今日戻ってきたら、お電話します。
ちなみに、この例文のwouldはwillで書き換えることもできます。
その場合は「上司が今日帰ってくる」ということについて、wouldを用いた場合よりも話し手が可能性が高いと判断しています。
また、「If S should V, ~」では、主節に以下の例文のように命令文を用いることができます。
万一、理事長が戻ってきたら、私に電話してください。
If S were to V, ~
「were to」は「仮に~したら」という仮定の条件を表します。
特に可能性が0に等しいことなどに使います。
もし仮に太陽が西から昇ったとすれば、月は東に沈む。
また、「If S were to V, ~」は「If S should V, ~」のように、主節の助動詞にwillを用いたり、主節に命令文を持って来たりすることはできません。
おわりに
今回は仮定法未来の内容をご紹介しました。
仮定法未来を使用するポイントは未来で現実に起こりうる可能性が低い仮定に言及する際に用いるということです。