はじめに
今回は、英文法の勉強法について体系的に解説をしていきます。
英語といえば、英文読解・英作文・リスニング……と入試でも重要とされる単元が多く、英文法についてはついつい忘れがちになってしまうことが多いのではないでしょうか。
しかし!!英文法は英語の学習における縁の下の力持ち。
英文法を知らなければ、読解をすることも作文を書くことも音声を聞くこともうまくできません。
そんな英文法の勉強法やおすすめの参考書などについて解説できればなと思います!!
目次
英文法の勉強は絶対必要!その理由と勉強するメリット
繰り返しになりますが、英語という科目は非常にやることが多く、1つのことにそれほど多くの時間をかけてはいられません。
ですので、英文法は英語を学び始めた段階では必死に覚えるわけですが、実際の入試ではウェイトがそれほどないためか、受験生に近づくにつれついつい英文法は完璧になった前提で勉強を進めてしまいがちなのではないのでしょうか。
しかし、受験を経験した筆者から言えることは、英文法は絶えず学習し続けないといけないということです。
ここでは、その理由を挙げていきたいと思います。
理由1:英文法で入試は差がつく
実は意外な事実ですが、センター試験では大問1の文法の問題で英語の点数全体に差が出ることがよくあります。
読解問題は、そこに登場する全ての単語や文法を知らなくても、文章の流れを抑えていれば「なんとなくわかる」ことができ、正解できることも不可能ではありません。
しかし、文法の問題はこの「なんとなく」が通用しません。
知っているか、知らないかの世界なのです。
知っている人は得点できるし、知らない人はどう頑張っても運に頼るしかなくなる。
だから、差がつくのです。
私の知り合いで、英語のセンターが1、2問間違いで満点を逃したという人は大勢いますが、その大半が発音・アクセントや文法問題でのミスなのです。
もちろん4点ほどの差でしかありませんが(東大だと圧縮もあるので1点分もありませんが)、入試は1点未満で合否が分かれることだってよくあることです。
決して、文法は侮ってはいけない単元であることがここからもよくわかることでしょう。
理由2:全ての英語の学習の基礎になる
これはすでに述べたことですが、英文法は単語と同じように英語の学習を根本的に支える単元です。
文法を知っていれば知っているほど、英作文での表現の幅が広がりますよね。
リスニングであれば、文法表現を知っているからこそ聞き取れるということもあります。
このように英文法は全ての単元に通じています。
単語と同じように、入試本番まで覚えることと復習して定着させることを繰り返すべきであることはいうまでもありません。
英文法の確実に暗記する覚え方・勉強法
では、具体的に勉強法を紹介したいのですが、ここで残念なお知らせがあります。
と言うのも、英文法の勉強にこれといってオリジナリティ溢れた勉強法を、筆者自身知らないのです。
「こんな勉強法、当たり前じゃないか」
と思われても仕方がないかもしれませんが、しばしお付き合いください。
英文法の勉強法、それはひたすら反復すること
英文法を確実に身につける方法、それは「覚えるまで反復」。
これに尽きると思っています。
単語と同じですね。とにかく覚えるまで辛抱強く反復する。
覚えにくいものもありますから、そこはうまく覚えていく。
語呂合わせでもいいし、語源から理解するもよし…..。
うまい覚え方は他の記事で紹介しているので、そちらを見てみてくださいね。
いずれにしても、とにかく覚えてください。
筆者が実践していた具体的なやり方は、参考書を紹介した後に回します。
これ1冊で大丈夫!英文法のおすすめ参考書
ここでは、筆者が実際に使っていたもの、他の人が「おすすめ!」といっていた参考書を紹介していきます。
といっても、英文法書については多くの人は学校単位で購入することが多いと思いますので、すでに文法書を何か持っている人は、そちらで優先して学習を進めてください。
そのような人は、次の演習方法のところに飛んでください。
【演習編】おすすめの英文法の参考書
演習編で紹介する参考書はこの2冊。『Vintage』と『Next Stage』です。
とりあえず、この2冊のどちらかを買ってちゃんと演習すれば、入試レベルの英文法は間違いないです。
もっと詳しくそれぞれについて知りたい方は、こちらを参考にすると良いでしょう。
- Vintage New Editionの特徴とおすすめの使い方・勉強法
- Next Stage(ネクステージ)の特長とおすすめの使い方・勉強法
【解説編】おすすめの英文法の参考書
ただし、演習編で紹介した参考書はただただ演習なので、勉強を始めたばかりで問題を解くのはきっとつらいに違いありません。
もっと解説ベースで書かれてある参考書をここでは紹介します。
それが、『英文法・語法問題講義の実況中継』です。
こちらは演習ベースではなく、解説ベースで非常に学習が進めやすいです。
私は高校に入学する際に買いましたが、わかりづらいということはなく、その後の演習にスムーズに入っていけました。
演習を開始するにはまだ知識が足りないという場合には、『英文法・語法問題講義の実況中継』をはじめとした文法の解説書を買ってみてはいかがでしょう?
これで完璧!英文法の演習方法(時期別・段階別)
さて、参考書も揃ったところで具体的にどのように演習をしていけばいいのかについて説明していきます。
ただし、学習したての段階とある程度理解した段階では学習の仕方が違いますので、時期別・段階別にみていこうと思います。
高校1年生:新しい文法知識を吸収する
中学生の段階で、文法をまとめて学習したという人は少ないのではないでしょうか。
筆者自身、英文法を本格的に学習し始めたのは高1からです。
前述しましたが、高1では『英文法・語法問題講義の実況中継』を使いました。
問題をたくさん解くというよりは解説ベースだったので、読み物として主に使い、ときに章末についているような問題をまとめて解いていました。
この高校1年生という段階では、とにかく文法知識を吸収することに注力したほうがいいでしょう。
1つ1つを覚えるのは大変ですので、なるべくまとまりとして覚えるようにしましょう。
(ex.「be 形容詞 of」の形をとるものなど)
この段階では、テキストに出てくるものは貪欲に覚えたほうがいいです。
もちろん入試に出やすいもの、出にくいものもありますが、この段階ではひとまず覚えようとしてください。
目安ですが、1年で参考書を2〜3周もできれば十分です。
高校2年生:文法の演習を始める
高校1年生で文法の知識をつけたと思うので、高校2年生になったら問題演習を始めてみましょう。
問題演習は、解説書のようなものについている章末問題でも始めは構いませんが、最終的には、『Vintage』や『Next Stage』といった問題が1000問以上掲載されているような参考書を使ったほうがいいと思います。
この段階で、これまでに覚えた文法知識が実際にどのように入試で出題されるのかを確認してください。
もちろん演習中に知らない文法が出てきたら、それらも漏れなく覚えましょう。
高2の段階では、わかった問題もわからなかった問題も等しく繰り返して解いてください。
ただし、のちに確認がしやすいようにわかった問題には〇を、勘で当たってしまった場合は△を、完全に間違えたら×を、というように解いた印をつけておいてください。
1年で2周できれば十分でしょう。
高校3年生:間違えたものだけを復習し文法を仕上げる
高3になると状況が少し違ってきます。
高3になると、他の勉強も忙しくなりますし、英語に関してもより点数配分が多い読解などに時間が多く割かれることでしょう。
かといって、英文法を完全にやらなくなるのはまずいです。
そこで、これまでに△か×がついている問題だけに絞って参考書を軽く一周するのです(もちろん印をつけることをお忘れなく)。
その△や×が〇になるまで、その問題を時期を置いて解き直してください。
「定期テストが終わった度に1周してみる」など自分でルールを決めてもいいでしょう。
徐々に、解く問題が少なくなっていきますので、それほど周回にも時間がかからなくなっていきます。
また、問題を覚える勢いで構いません。
私は、最終的に5周しましたが、最後の方は問題を覚えていたため正答だった問題もありました。
なんどやっても間違える問題に関しては、☆をつけてセンター前に見直すべき要注意問題にするなど、みなさんなりに工夫してもいいと思いますよ!
最後に
いかがだったでしょうか。
英文法は地味で受験前などはほとんど学習しない人や、そもそも勉強の必要がないという人もいますが、筆者はすべきだと思います。
それはこの記事で述べたとおりです。
冒頭でも述べましたが、英文法は英単語と同じように英語の学習の縁の下の力持ちです。
ぜひ怠ることなく学習を続けて欲しいと思います!