現役東大生が語る、東大教育学部の実態〜時間割から就職先まで!〜

Pasted image at 2017_05_05 06_00 PM
この記事は 2017年07月01日に更新されました。

東大は入学してから学部を決められる…?

東大を目指している受験生のみなさん、どこの学部を目指すかもう決めましたか?

なんとなくで学部を決めてしまうと、入学してからすごく後悔することになりますよ!

私の知り合いにも、数学が苦手なのに経済学部に入学し、毎日の課題に苦しんでいる人がたくさんいます…

また学部のことを考えずに科類を選択してしまうと、行きたい学部に行けず、大学後半2年間辛酸をなめることになります。

例えば文科一類から法学部に行くのに必要なテストの平均点は60点弱。

それに対し、文科三類で必要な点数はおよそ85点!

受験の際にしっかり考えておかないと、大学に入ってからこの25点分、大変な思いをしないといけないんです。

そんな風にはなりたくありませんよね?

そこで今回は東大の学部について一つずつ紹介していきます!

次は教育学部についてです。

スポンサーリンク

文科三類=教育学部って本当?

東大の大学入試の志望学部欄が、「○○学部」ではなく、文科一類、文科二類、文科三類という風になっているのを見たことがある方も多いでしょう。

一般的には、文科一類は法学部、文科二類は経済学部、文科三類は文学部や教育学部と言われています。

では文科三類に入らなければ文学部に進学出来ないのかというと、実はそうではありません!

文科一類・文科二類、さらには理科一類、理科二類、理科三類からも進学出来るんです!
(ただし、2016年時点では理科三類に関しては進学者数が0人でした。しかしシステム上は進学出来ることになっています。)

東大教育学部のうち、基礎教育学コースの定員は18人、比較教育社会学コースの定員は16人、教育実践・政策学コースの定員は25人、教育心理学コースの定員は22人です。
コースに関しての詳しい説明は後ほど記述します。

そのうち、例えば基礎教育学コースでは、全科類から進学できる枠が6、文科三類から進学できる枠が12あります。

また、基礎教育学コースの科類別進学者数は、文科三類から16人、文科二類から1人、理科一類から1人、理科二類から1人です(2016年度)。年によっては、文科一類から文学部に進学することもあります。

つまり、枠や進学者数が少ないと言えども、文科三類以外の学部から文学部に進学することは十分可能なのです。

教育学部にはどんな学科があるの?

教育学部の学科は、「〇〇コース」という名称で呼ばれており、上記のように基礎教育学コース、比較教育社会学コース、教育実践・政策学コース、教育心理学コース、身体教育学コースの5つのコースに分かれています。この5つのコースについて紹介します。

1つめは、基礎教育学コースです。

基礎教育学コースは、公式のコース紹介によれば「教育の理念、歴史、現実について、幅広い関心を持って、方法論自体を問題としつつ研究します。西洋と日本の教育の歴史的部分析、人間の発達と教育の意味、教育の思想の考察など、教育とは何かという教育学の原理的な問いを共通の基盤としながら、多様な方法を活用した専門的な研究を行います」と説明されています。

つまり、教育の歴史や現在の教育の問題点など、文字通り教育の基礎となるところを研究するコースです。

教育についてじっくり研究したいという人におすすめのコースです。

2つめは、比較教育社会学コースです。

比較教育社会学コースは、公式のコース紹介によれば「教育の組織と構造、高等教育の制度と機能、教育と社会との関係、人間形成の比較文化論、国際化と教育をめぐる諸問題を社会学・文化人類学・経済学・社会史などのディシプリンに基づいて研究します」と説明されています。

一言でまとめると、教育と繋がりのある学問を研究するコース、といったところです。

また、フィールドワークを通じた研究も行われています。

3つめは、教育実践・政策学コースです。

教育実践・政策学コースは、公式のコース紹介によれば「他のコースが人文・社会・自然科学の個別の方法を重視しているのに対して、こちらは対象に即した現実的なアプローチ方法により、対象に迫ることを目指しています」と説明されています。

実際に教育が行われている場を対象とした研究を行っているコースと言えるでしょう。

また、学芸員や司書,社会教育主事などの資格科目も展開しており、将来資格をとりたい人にはぴったりのコースです。

4つめは、教育心理学コースです。

教育心理学コースは、公式のコース紹介によれば「(教育心理学コースは)大別すると、教育心理学と教育情報科学とからなり、前者は発達心理学、学習心理学、認知心理学、教育心理学、動機づけの心理学、学校社会心理学、などを。後者は、教育測定・評価、教育情報解析、などの研究と開発を行う」と説明されています。

少人数のコースなので、学生が教授や大学院生と一緒になって、1つのチームのように研究を進めることが出来ます。

また、最近話題となっている「心理カウンセリング」について学べるのも、この教育心理学コースなのです。

最後は、身体教育学コースです。

公式のコース紹介によれば「身体教育学は、健全な身体形成を図り、健全な身体観とスポーツ観を育み、自分自身の『身体(からだ)を育む』ことに主体的に立ち向かい実践していく意識と行動力を育成することを目標としている」と説明されています。

つまり、心も体も健康に生きるためにはどうすれば良いのかを学ぶコースです。

進学者数は少ないですが、日本で初めて誕生した「身体の教育」を主眼としたコースであり、2020年の東京オリンピックに向けて盛り上がりが見られるのではないでしょうか。

東大教育学部生の日常

教育学部生の時間割・勉強事情

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
1時限目(8:30~10:15) 刑法 比較教育行政論
2時限目(10:25~12:10) 社会性の発達心理学 死生学 比較教育行政論
3時限目(13:00~14:45) 社会教育学演習I 死生学特殊講義
4時限目(14:55~16:40) 発達心理学 社会教育学演習I 刑法
5時限目(16:50~18:35) 社会教育論II
6時限目(18:45〜20:30) 社会教育論II

6時限目まであるのか!と驚く人も多いとは思いますが、教職を目指している人は6限までとることが多いようです。

また、必修が少ないので、他学部の講義も聴講することが出来ます。

少し大変かもしれませんが、やりがいのある大学生活を送ることが出来るでしょう。

また、教育学部には、教育学部生の研究テーマに特化した書籍や論文が収蔵されている図書館があり、空きコマの時間に図書館で自習している人も多いようです。

さらに、他学部の学生も教育学部図書館で勉強していることもあるので、良い刺激を受けることが出来ます。

教育学部の名物教授紹介!

東大教育学部の名物教授として知られているのは、南風原 朝和教授です。

東大の理事・副学長・教育学部長もされている教授なので、パンフレットなどで見たことのある人も多いでしょう。

まさに、「東大の首領(ドン)」と呼ぶにふさわしい教授です。

また、心理統計学を専門としており、多くの著書を出版されています。

東大教育学部を卒業したら?

教育学部では、卒業するためには卒業論文が必須となっています。

まずは卒業論文の例を見てみましょう。

卒業論文例

タイトル
基礎教育学コース フリースクールの制度化におけるジレンマ-「多様な教育機会確保法案」をめぐる議論に着目して-
比較教育社会学コース 高校教員の〈多忙感〉の要因に関する考察
―生徒・保護者・行政・大学との関係性に着目して―
教育実践・政策学コース 校歌のポップス化に関する研究-学校プロモーション戦略の視点から-
教育心理学コース 自己制御がネットいじめ加害行動に与える影響
身体教育学コース 高校部活動における指導者が選手に与える影響

教育学部では、コースに合わせて卒業論文のテーマを決め、4年の6月頃から論文を執筆します。

しかし、テーマが絞れず、苦戦している人も…。

それでも、卒業論文のやりがいがあるのが、教育学部の1つの魅力ではないでしょうか。

東大教育学部出身者は何になるの?どこに就職するの?

東大教育学部の学生はどこに進学しているのでしょうか。

2016年度卒業生の卒業後を見てみましょう。image (1)

グラフを見ると、大学院などに進学して自分の研究を続ける人が最も多いですが、金融業・保険業、情報通信業などの一般企業に就職する人も少なくないのです。

また、公務員や教育・学習支援業に就職する人が多いのも、教育学部の1つの特徴と言えるでしょう。