はじめに
こんにちは、ライターのありさです!
ご存知の方も多いと思いますが、2020年、大学入試が大きく変わります。
センター試験が廃止され、試験の形式が新しくなるのです。
英語においては4技能(リスニング・スピーキング・リーディング・ライティング)が重視されるようになります。
それらの能力を効率的に測るため、大学側が導入を進めているのが「英語外部試験利用」。
今回はそんな英語外部試験利用について調べてみました!
英語外部試験利用とは
英語外部試験利用とは、その名の通りTOEICやTOEFL、英検などの民間が行っている試験の点数を大学入試に利用するというもの。
基準以上の高得点を取った人は入試で優遇されたり、英語の試験が免除されたりするんです!
英語外部試験の入試への取り入れ方は大学によってさまざまで、具体的には以下のようなものがあります。
- 書類審査に使われる大学
- 試験の代替として使われる大学
- 出願可能な最低ラインの基準として利用する大学
- スコアに応じて加点される大学
- スコアをある基準で換算した得点と当日の試験の点数のうち高い方を採用する大学
現在は、一般入試で英語外部試験を活用している大学はまだ少数で、推薦入試やAO入試の書類審査に用いられていることが多いです。
しかし、今後、大学入試改革にむけて英語の4技能試験の導入は進み、推薦入試・AO入試はもちろん、一般入試での英語外部試験の利用が急激に拡大していくのは間違いないと言えるでしょう。
主な英語外部試験を紹介
TOEICや英検などのメジャーなものから、大学生でもあまり受けることのないようなテストまでさまざまです。
今回はその中から利用している大学の多い6つの英語外部試験をご紹介したいと思います!
TOEIC
試験内容 | ・リスニング(45分)、マークシート方式 ・リーディング(75分)、マークシート方式 |
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受験地 | 全国80ヶ所以上 |
開催数 | 年8回 |
受験料 | 5,725円(税込み) |
この試験は説明が不要なくらい日本には浸透していますよね。
主に大学生、社会人が受験するものですが、TOEICテストを活用している高校、大学の増加により高校生の受験も増えています。
内容は、もともとビジネスシーンでの英語運用力の測定を目的としていることもあり、少しわかりにくい部分もあるかもしれませんが、スピーキング・ライティングがないため対策がしやすいと言えるでしょう。
GMARCH以上の大学の英語系や国際系など、英語能力を重視する学部は、650~800点くらいのスコアを出願資格としていることが多いです。
また、英語系・国際系以外の学部でも、600点程度のスコアを求めてくる大学が多数となっています。
TOEFL
試験内容 | リーディング(60~80分) リスニング(60~90分) スピーキング(20分) ライティング(50分) |
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受験地 | 全国30ヶ所以上 |
開催数 | 年50回以上 |
受験料 | US$230(申し込みが特殊) |
TOEFLは日本での認知度はまだ低く、受験者数も英検やTOEICに比べてかなり少ないです。
しかし、一般入試においてTOEFLのスコアを利用している全国の国公私立大学の数は4年前の2012年と比べて7倍にもなっているんです!(国際教育交換協議会調査)
英語の力が重視される今後、TOEFLを入試に採用する大学はさらに増えると思われます。
また、TOEFLは世界では130ヶ国9000以上の大学、機関で、英語能力の証明、入学や推薦入学、奨学金、卒業の基準として利用されています。
最大の魅力は、スコア提出することで日本だけでなく海外でも英語運用能力を証明することができることです。
なので、受験に利用したい方はもちろん、将来留学する予定のある方、今のご自分の英語力が世界標準に照らしてどの位のレベルにあるのか知りたい方にもオススメです。
実用英語技能検定
試験内容 | ・1級 「リーディング」4択式+「ライティング」筆記式(100分) 「リスニング」4択式(約30分) 「スピーキング」試験官2名との英会話(約10分) ・準1級 「リーディング」4択式+「ライティング」筆記式(90分) 「リスニング」4択式(25分) 「スピーキング」試験官1名との英会話(約8分) ・2級 「リーディング」4択式+「ライティング」筆記式(85分) 「リスニング」4択式(25分) 「スピーキング」試験官1名との英会話(約7分) ・準2級 「リーディング」4択式(65分)ライティングはなし 「リスニング」4択式(25分) 「スピーキング」試験官1名との英会話(約6分) |
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受験地 | 1級・準1級は本会場のみ、2級以下は本会場および準会場 受験地一覧→http://www.eiken.or.jp/eiken/schedule/list.html |
開催数 | 年3回 |
受験料 | ・1級 8,400円 ・準1級 6,900円 ・2級 5,800円 ・準2級 4,500円 |
英検はここであげている中では唯一合格、不合格がある試験です。
スコアで測る他のテストと違い、合否がある分少しハードルが高いような気がしますよね。
しかし、英検の出題形式には、大学の入試試験と多くの共通点があるというメリットがあるんです。
例えば、センター試験のリスニングテストには、会話や文章を聞いて質問に答える形式があり、英検の準2級や2級のレベル・出題形式との共通点が多く見られます。
筆記試験においても共通の出題形式が多く、英検の勉強をすることでセンター試験に対応する英語力を養うことができ、まさに一石二鳥ではないでしょうか。
志望大学によって、入試優遇で必要とされる英検の級は違いますが、2級か準2級以上という大学が多く、難易度が高い大学は準1級以上が多いようです。
TEAP
試験内容 | リーディング(70分)、マークシート方式 リスニング(50分)、マークシート方式 ライティング(70分)、記述式 スピーキング(10分)、試験官と1対1の面接方式 |
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受験地 | 全国12都市 |
開催数 | 7月、9月、11月の年3回 |
受験料 | 4技能パターン(Reading / Listening + Writing + Speaking) 15,000円 3技能パターン(Reading / Listening + Writing) 10,000円 2技能パターン(Reading / Listening) 6,000円 |
TEAPとは上智大学と日本英語検定協会が独自に開発したテストです。
この試験の最大の特徴は高校生のレベルに合わせた難易度設定ということです。
海外の大学やMBAへの進学を目的としたTOEFL iBTやIELTSと比較すると、内容は易しいといえます。
また、英語4技能が評価対象になる大学が多いですが、2技能の大学もあります。
TEAPで一定の点数を超えれば、あとは文系は国語と社会だけ、理系は理科と数学のテストで合否を判断するため、場合によっては一般入試よりも入りやすいなんてこともあります。
GTEC CBT
試験内容 | 「リスニング」マウスクリック形式(約35分) 「スピーキング」マイク付きイヤホンでの音声録音による解答(約20分) 「リーディング」マウスクリック形式(約55分) 「ライティング」キーボードでのタイプ入力による解答(約65分) |
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受験地 | 全国47都道府県 |
開催数 | 年3回 |
受験料 | 9,720円(税込) |
GTEC(Global Test of English Communication)は、英会話学校であるベルリッツ(ベネッセグループ)が実施している英語検定です。
現在は、GTEC、GTEC CBT、GTEC for Studentsという3種類の検定があり、このうち、個人受験を目的に提供され大学入試等で活用されているのがGTEC CBTです。
GTEC CBT はCBT(Computer Based Testing)という名のとおり、公開会場のコンピュータを利用して受検でき、大学入学後やその先でも求められる英語力を測定できるものです。
試験問題の題材が中学生、高校生の生活にあったものになっているので比較的解きやすいといえるでしょう。
IELTS
試験内容 | リスニング(40分) 記述式 リーディング(60分) 記述式 ライティング(60分) 記述式 スピーキング(11~14分) 面接 ※スピーキングテストはIELTSの世界的な規定により、筆記試験の前後6日以内に行われます。 |
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受験地 | 全国14都市 |
開催数 | 7月、9月、11月の年3回 |
受験料 | 25,380円 |
TOEFLと同様、主に留学時のビザ取得条件となるテストです。
アメリカではTOEFLに代わる試験として入学審査の際に採用する教育機関が3,000を超え、英語力証明のグローバルスタンダードテストとして世界中で受験者が増え続けています。
日本でも受験時にIELTSのスコアを利用できるところや、在学生の交換留学プログラムへの出願にIELTSのスコア提出をもとめるところなどが増えているようです。
試験内容はTOEFLと比べ、IELTSは日本人に有利と言われることが多いです。
TOEFLではスピーキングテストはコンピュータで録音する形で行われますが、IELTSは面接官とのインタビュー形式。
相手が人な分会話のペースを整えて話すことができ、やりやすいと言われています。
また、リスニングはディクテーション方式が中心となっているので楽に解くことができます。
ただし、リーディングに関してはTOEFLよりも設問文が長く速読力が必要となるため、難易度はIELTSの方が高いと言われています。
おわりに
いかがでしたか?
英語外部試験は、年間に何回も行われる場合がほとんどです。
TOEICみたいに毎月のように行われる試験もあります。
一発勝負の大学入試と違い、たとえ基準点に満たなかったり、不合格になったとしても何度でも挑戦できることは大きなメリットです。
大学入試改革が進んでいく中、外部試験利用入試は今後も広がっていくと思われます。
各大学ごとの試験要綱を見極めて自分に有利なものがあれば積極的に利用していきましょう!