はじめに
日本の高校生にとって英検は馴染み深いものだと思います。
高校生だと英検2級や英検準1級を受ける人が多いのではないでしょうか?
今回は、高校2年生の時に英検準1級を取得した筆者が、英検準1級を取得するメリットと、高校生向けの英検準1級勉強法を紹介します!
目次
英検準1級の試験の概要とレベル
まず一次試験では、リスニング、リーディング、ライティングの能力が問われます。
続いて一次試験に合格すると、二次試験ではスピーキングの能力が問われます。
全体的に見ると、英検は5級から1級まで7つのレベルに分かれていて、準1級は上から2番目のレベルですね。
英検準1級は大学中級程度のレベルであり、英語を使って十分に日常生活が送れることを示します。
他の試験と比較すると、TOEICで750〜850/990点、TOEFLのiBTで80〜89、IELTSで6.0と同等のレベルです。
筆者の感覚では、国公立の二次試験や早慶など私立の一般入試と同じくらいのレベルですよ。
英検準1級を取得するメリット3選
【英検準1級のメリット①】大学受験で加点される
英検準1級を取得すると、早稲田、上智、MARCH、日東駒専などの大学を受験する際に活用することができます。
これらの大学では、英検準1級を出願要件とする試験が設置されていたり、英検準1級の取得で一般入試の総合点に10〜20点ほど加算されたりします。
ここでは、英検準1級を利用できる大学を3つ紹介します。
早稲田大学
早稲田大学の国際教養学部では、準1級を取得していると一般入試で14点が加算されます。
上智大学
上智大学の理工学部・経済学部・法学部の一部の学科では、総合点に20点が加算され、法学部のその他の学科では、準1級が共通テスト180点分に換算されます。
明治大学
明治大学の国際日本学部では、準1級を出願要件とする試験を導入しています。
【英検準1級のメリット②】大学受験で英語が得点源になる
英検準1級の対策として英語を勉強することは、大学受験において英語の成績を伸ばすことにもつながります。
例えば、英検準1級の対策でリーディングやリスニングを強化すると、自然と共通テストの問題が解けるようになります。
英語は比較的得点が安定しやすい科目なので、英語を得意科目にしておくと試験の時に心の余裕が生まれますよ。
【英検準1級のメリット③】大学で留学する際に役立つ
大学生になったら留学してみたいという高校生も多いのではないでしょうか?
海外の大学に留学するには、自分の語学力を証明するために、TOEFLやTOEICなどで規定のスコアを取得しなければなりません。
英検が国外でも評価されるようになった現在、TOEFLやTOEICだけでなく英検準1級でも出願できる海外の大学が増えています!
留学を希望する大学生は、英語の資格勉強に時間を取られることが多いですが、高校生のうちに英検準1級を取得しておけば、留学前の時間を他のことに使えますね。
高校生向けの英検準1級勉強法
【高校生向けの英検準1級勉強法】単語編
英検準1級の対策をする上で、鬼門となるのが語彙数の大幅な増加です。
英検準1級のテストで使用される語彙数は、英検2級で使用される語彙数から約3000語増加し、7500〜9000語になります。
さらに学術的、抽象的な語彙も多くなるので暗記しづらくなりますよ。
対策として、英検用の単語帳を新たに購入するのも良いですが、学校の勉強と両立するなら学校で使っている単語帳をそのまま英検対策に使うのがおすすめです!
「学校の単語帳だけで英検準1級の語彙数に届くの……?」と思うかもしれませんが、上手く使えば英検準1級の試験に十分対応できますよ。
まずは学校の単語帳を一通り勉強して、何とか英検準1級の問題が解けるぐらいのレベルを目指しましょう。
この時、所々に知らない単語があっても大丈夫です。
解いた問題を復習する際に、知らなかった単語を覚えていけば、英検用の単語帳を使わなくても効率よく語彙を増やしていけますよ。
高校1,2年生は、部活や学校の勉強で忙しいと思いますが、通学時間に見返したり、少し早起きしたりして単語の勉強に取り組めると良いですね。
【高校生向けの英検準1級勉強法】リーディング編
英検準1級の読解問題を初見で解くと、多くの人は問題文の長さに圧倒されてしまいますが、設問自体は難しくありません。
その代わり、速く正確に英文を読む力が必要になります。
筆者のおすすめの勉強法は、英語の音声を聞きながら後を追って発音する「シャドーイング」です。
英語の音声は何でも良いです。予想問題や過去問だけでなく、今はyoutubeでもレベルの高い学習をすることができます。
筆者の場合は、学校の教科書に付属しているCDを使ってシャドーイングしていました。
教科書の英文を丸暗記するほど勉強していたので、学校の成績も急上昇しましたよ!
どんな教材を使うにしても、ポイントは日本語の意味を考えながらシャドーイングすることです。
そうすることで、自然と英文を読むスピードが上がり、加えてリスニングの力も伸ばせます!
また、1分間に何単語の英文が読めるかを測るWPMもチェックしてみてください。
WPM=英文の語数÷読むのにかかった時間(秒)×60
高校生で英検準1級の取得を目指すなら、WPM=120〜150を目標にしましょう!
【高校生向けの英検準1級勉強法】ライティング編
英検準1級のライティングでは、身近なトピックに関して120〜150語で意見を述べる問題が出題されます。
扱われるトピックは、ジェンダー問題やSNSなど学校でもよく取り上げられるトピックなので、普段考えていることを主張すれば問題ありません。
文章構成についても、主張→理由→結論のように基本的なエッセイの書き方に沿えば十分に得点できます。
特別に難しい語彙や文法を使う必要はなく、ミスを減らすことが高得点につながるので、正確な語彙や文法を意識して取り組みましょう。
ライティングの勉強をする際は、学校の先生に添削をお願いするのがおすすめです!
【高校生向けの英検準1級勉強法】リスニング編
英検のリスニング対策ではリスニングのスピードと英検の問題に慣れることで、高得点が取れるようになります。
まずはリスニングのスピードに慣れるために、音読やシャドーイングに取り組みましょう。
リスニングのスピードに慣れてきたら、英検の問題に慣れるために、過去問や予想問題を使って問題演習に取り組みましょう。
英検のリスニング問題は、細かく問題が分かれているので、部活や学校の勉強で忙しい高校生でも隙間時間に対策できます。
たくさん問題演習をすることで英検の問題に慣れることができ、どんな部分に気をつけて聞けば良いかが分かるようになりますよ。
最後に問題を解き終わったら、復習として演習問題のスクリプトを使ってさらに音読やシャドーイングに取り組みましょう。
演習問題を解きっぱなしにせずにきちんと復習をしておくと、着実にリスニングの力を伸ばせます。
【高校生向けの英検準1級勉強法】スピーキング編
前述の通り、スピーキングは二次試験で行われます。
二次試験では、面接官とのやり取りの中で、英語のイラストを描写したり意見を述べたりする問題が出題されます。
面接官は根気強く聞いてくれるので、沈黙を作らずに話をつないでいくことが得点を伸ばすうえでポイントですね。
ここからはスピーキングを独学で勉強する方法を紹介します。
まずは参考書の質問例に対して自分なりの解答を考えます。
参考書のお手本を見て自分の解答を修正し、すらすら言えるようになるまで練習しましょう。
ポイントは、できるだけ紙に書かずに頭の中で文章を作れるようにすることです!
紙に書くとしても、メモ書き程度にとどめましょう。
おわりに
英検準1級の試験は確かに難しいですが、地道な勉強を続けていけば高校生でも十分に合格できる試験です。
受験まで時間のある高校1,2生の間に英検準1級を取得して、大学受験で周りより一歩リードしましょう!