はじめに
こんにちは!私は、東京大学文科二類に在籍中の1年生です。
私は東大に現役で合格しましたが、受験生時代、数学がとても苦手で対策に苦労しました。
この記事では、そんな私が実際に行っていた数学の勉強方法をご紹介します!
目次
東大(文系数学)の目標点数と実際の得点
東大の文系数学は80点満点なので、数学を得点源にしたい人は50点、そうでない人は30点くらいに目標点を設定するのがいいと思います。
私のように数学が苦手な人は、30点にしておきましょう。
ここで、目標点を決める際の注意点が2つあります。
1つ目に、科目ごとのバランスを見て目標点を決めることです。
東大入試は、数学だけで合否が決まるわけではありませんよね。
数学の点数がどんなに悪くても、他の科目で高い点数を取れたら、合格することはできますし、その逆もありえます。
上に書いた50点や30点というのはあくまで目安なので、他の科目で自分がどれくらい点数を取れるかを考えながら、目標点を決めていきましょう。
2つ目に、一度決めた目標点は簡単には下げないことです。
模試を多く受けていくと、目標点よりも大幅に低い点数を取ることがあるかもしれません。
ですが、模試の採点は実際の入試での採点よりも厳しいことが多いので、そこで自信をなくさず、目標点はそのままにしておきましょう。
それが、モチベーションを保つことにもつながるはずです。
以上の点に注意しながら、みなさんも自分なりの目標点を決めてみてください。
ちなみに、30点を目標にしていた私の入試本番の結果は、29点でした。
目標点に届かなかったのは悔しいですが、全体の点数に大きな影響を与える差ではなかったので、自分の実力を考えた上で目標点を決めていて良かったと思いました。
東大(文系数学)の過去問対策(開始時期と量)
東大(文系数学)の過去問対策を開始した時期と当時の学力
目標点を決めたら、具体的に数学の対策を始めていきましょう。
まず初めに、過去問の開始時期について解説します。
私は高2の10月頃に赤本を購入したのですが、当時はまだ単元によっては基礎すら怪しかったので、高2の3月に過去問演習を始めました。
高2の2月に受験した同日模試では、たった12点しか取れずかなりショックを受けましたが、それでも間に合ったのであまり焦らなくても大丈夫です。
基礎をしっかりと固めてから、過去問演習を始めてみましょう!
東大(文系数学)の過去問は何年分解くべき?
次に、取り組む分量についてです。
結論から言うと、傾向を掴むためにも、取り組む分量は多ければ多いほど良いです。
赤本一冊に収録されている27年分が一般的でしょう。
しかしここで言う「取り組む」とは、ただ単に問題を「解く」ことではありません。
後ほど詳しく述べますが、復習までをきちんとやってこその過去問演習なので、復習が疎かになってしまうのであれば、取り組む分量を減らすのも一つの手です。
東大(文系数学)の過去問の使い方
東大(文系数学)の過去問の解き方、答え合わせの仕方、解説の使い方
ここからは、実際に過去問を解く時の手順を紹介します。
まず、どの問題から解くかを考えましょう。
赤本では、過去問がレベル分けされているので、基本的にはその分類を参考にします。
レベルAは、絶対に得点すべき問題なので、必ず解きましょう。
レベルBは、完答できたらアドバンテージになる問題です。少し難しいので、得意な単元のものから解くのがおすすめです。
レベルCは、入試本番でも解ける人はほとんどおらず、差がつかないので、基本的には解かなくても問題ありません。
解く問題を決めたら、あとはその問題に真剣に取り組むだけなのですが、ここでも注意点があります。
過去問演習を始めたばかりの時や、苦手な単元を解く時は、レベルAの問題でも手こずるかもしれません。
ですが、そこですぐに解答を見ることだけは、絶対にしないでください。
分からなくても、最低5分は考えてみましょう。自分の頭で考える練習ができ、徐々に自力でも解けるようになりますよ。
問題を解いた後は、しっかりと答え合わせをします。
答え合わせをする時のポイントは、一気に全てを見ず、1行ずつ小出しにして見ることです。
そうすることで、自分が分からないところを明確にできます。
また自分ではわかっているつもりでも、論理が飛躍していることは多々あるので、先生に添削をお願いするのも効果的です。
さらに余裕があれば、答え合わせをした後、他の過去問集や参考書の解説を参照してみましょう。
同じ問題でも、違う解き方や考え方が使われていることがあるので、自分の解法の引き出しを広げることができますよ。
東大(文系数学)の過去問対策の復習、解き直しの仕方
問題を解いて数日したら、復習と解き直しを必ずしてください。
復習をすることで、学習した内容を定着させ、「わかったつもり」をなくすことができます。
復習をする時には、まず問題を見て、解法の大まかな流れを思い浮かべられるかどうかを確かめてみましょう。
解法を思い浮かべられた問題は、すでにある程度定着しているので、思い浮かべられなかった問題を重点的に復習すると、効率よく復習を進めることができますよ。
【時期別】実際に使用していた参考書とその使い方と効果
ここからは、赤本以外で、私が使っていた参考書を紹介します。
まず、高3の夏頃までは、「Focus Gold」を愛用していました。
この参考書は、単元ごとに分かれているため、数学の百科事典のように使うことができます。
易しい問題から難しい問題までさまざまなので、自分のレベルに合わせて問題を選ぶことができ、問題のパターンごとに練習を重ねることもできます。
私はこの問題集を、高2までは、日常の勉強や既習範囲の復習に、高3になってからは、過去問演習でつまづいた時の振り返り用に使用していました。
次に、高3の秋頃から直前期には、「東大数学で1点でも多く取る方法」を使用していました。
この参考書では、実際東大で出題された問題が単元ごとに詳しく解説されていて、赤本に比べて「思いつきやすい」解法が載っています。
実際の受験生の解法を元に作られているため、引っかかるポイントがわかりやすく、赤本の解答に納得できない時に見るべきです。
最後に|東大(文系数学)で高得点をとるためのアドバイス
最後に、必ず覚えておいてほしい高得点ゲットのための極意を2つ書きます。
まず1つ目は、とにかく手を動かしてみることです。
東大数学は、問題文が抽象的なことが多いですが、具体的な数値を代入するなどの実験を繰り返すことで、突破口が開けます。
また、東大数学は記述式なので、実験だけでも書いておいたら部分点をもらえるかもしれません。
入試では1点の差が勝敗を分けることもあるので、少しでも部分点をもらうために、とにかく手を動かしましょう!
そして2つ目は、問題を単純化して本質を見抜くことです。
東大は入試を通して、受験生の思考力を試そうとしており、物事の本質を見抜く力としての思考力を特に重視しています。
実際、難しそうに見える問題でも、条件を整理すれば、問題を解く方針自体は過去問と同じであることも多々あります。
表面に囚われず、問題の根底にある本質を捉えることができれば、高得点にグッと近づくはずですよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
勉強法には、人それぞれ合う合わないがあると思いますが、私の勉強法が少しでも参考になれば嬉しいです。
色々な方法を試しながら、自分に合う勉強法を見つけてみてください。
みなさんの健闘をお祈りしています!