はじめに
高校1、2年生で難関大学の受験を考えていて、先取り学習をするべきか迷っている人もいると思います。
先取り学習にはたくさんのメリットがありますが、ただやればいいということではなく気をつけなければいけないこともいくつかあります。
この記事では先取り学習のメリットと気をつけることを紹介していくので、それらを理解して効率よく先取り学習をしていきましょう!
目次
先取り学習のメリット:演習時間を確保できる
先取り学習をすることの1番のメリットは演習時間を確保できることです。
公立高校の中には教科書の学習が終わるのが高3の秋や冬になる学校も多く、学校のペースで学習を進めていては受験本番までに十分な演習時間が取れません。
また、模試で未履修の分野が残っていると成績が振るわず、志望校を下げることにつながってしまいます。
そのため先取り学習をして早いペースで学習をし、早めに演習に取り組むことが重要です。
過去問に早くから取り組むと、入試問題の傾向を把握することもできますよ。
学校では難関大学対策の授業がないことがほとんどなので、応用問題まで一人で演習しなければなりません。
高3になってから学習が間に合わないと気づいても手遅れなので、早めから先取り学習を進めましょう。
先取り学習の科目別おすすめの時期と方法
学習のペースとしては、高3の夏までに受験で使う科目の全範囲を終えて、演習に取り掛かるのが理想です。
多くの予備校の高3の夏の模試では、学校の授業進度に関係なく全範囲が出題されます。
模試は受験機会が少なく、結果を受験校決定などの情報として活かすためにも、模試の受験までに範囲を終わらせておくのがいいでしょう。
また、同時に大学受験で戦うことになる浪人生は1年多く勉強していて、とっくに範囲の学習が終わっているので、その差を埋めるためにも、やはり夏までには学習を終わらせる必要があります。
先取り学習におすすめの参考書の選び方と予備校の利用
自分で先取り学習をするには参考書1冊と問題集を用意するのをお勧めします。
参考書は講義形式のものがおすすめです。先生が話している文章がそのまま載っているのでわかりやすいですよ。
問題集は学校で配られる問題集や基礎的な問題集(理科であればリードαやセミナーなど)を使い、基礎が定着しているかの確認に使いましょう。
もし学校で参考書が配られていない場合は書店などで自分にあうものを購入しましょう。
これが絶対という参考書はないので、自分の好みで使いやすいものを選ぶと良いです。
基礎的な問題集が一通り解けるようになったら、応用問題が載っている問題集に取り組みましょう。
塾で先取り学習をするのも一つの方法です。
ライブ授業・映像授業の塾ともに学校より早いペースで進むことがほとんどなので先取り学習ができます。
相談して先取り学習のペースを決めることができ、わからない部分はすぐに相談することができます。
塾で先取り学習することのデメリットは、独学よりも費用がかかってしまうことです。
集団授業など講義形式との相性もあると思いますので、自分にあった手段を選べると良いですね。
【理想は高1から】数学・英語の先取り学習の仕方と始める時期
早くから先取り学習をすべき教科は数学と英語です。
数学
数学は演習時間を確保するため、早めに学習を終えた方が良いです。
習ったことを実際に使えるようになるには、たくさんの問題を解く必要があるので演習時間をたくさん取ることが大切です。
時期としては高1から先取り学習を始めるのが理想的です。高3に進級するまでに全範囲終えることを目標に学習を進めましょう。
英語
英文法・単語ともに一通り早く覚えた方が良いです。
特に英語は覚えた文法や単語が長文中で登場するので、早ければ早いほど英語が得意になれますよ。
特に文法は1度覚えたとしても使っていないと忘れてしまうので、定期的に復習しましょう。
単語は隙間時間を使って毎日少しずつでもやると良いです。電車などで単語帳を読むだけでも単語量を増やすことができます。
精読・長文読解にも取り組み、まんべんなく力を伸ばしましょう。
【高2の夏・秋~】理科・社会の先取り学習の仕方と始める時期
理科、社会についてです。文理が決まるまでは先取りしなくて良いので、高2の夏・秋頃から先取りを進めていきましょう。
理科
物理は原理を理解することを意識すると良いです。
自分で勉強すると公式の丸暗記になってしまいがちですが、原理を理解することがとても重要です。公式の導出過程なども勉強しておきましょう。
生物・化学は覚える部分も多いので自分で進めやすいです。参考書を読んで覚えたつもりにならないように、覚えられているかを問題集で確認していくと良いです。
高3の夏までに一通り終わらせられると良いペースです。
社会
社会も暗記要素が多いので自分で進めやすいです。
一問一答などを使い知識を定着させましょう。
ただ、その時に単語を暗記するだけにならないよう気をつけなければなりません。
歴史科目では時代の流れ、公民科目でも用語同士の繋がりを意識して覚えていきましょう。
【古文と漢文を先取り】国語の先取り学習の仕方と始める時期
最後は国語についてです。
現代文は先取りをする必要はあまりありません。1、2年生のうちは学校の授業を聞いていれば大丈夫です。
漢字は一気に学習はできず積み重ねが重要なので、定期テストに合わせるなど工夫して勉強しましょう。
古文は単語・文法を覚えます。
単語と文法を覚えることで読める文章は一気に増えていきますよ。
単語帳を高3になるまでに1冊完璧に覚えると良いペースです。文法は定期テストに合わせて勉強しても良いですね。
漢文は、句法を覚えましょう。
暗記量は多くないので高3になるまでに全て覚えると高3になってから漢文で苦労することはないはずです。
二次試験で使わない人は先取りする必要はありませんよ。授業に合わせて共通テストに対応できる知識を身につけましょう。
先取り学習で気をつけること
【先取り学習の注意点】①既習範囲を定着させてから行う
どんな科目も基礎がしっかりしていなければ先取り学習をしても意味がありません。わからない範囲ばかりが増えていってしまいます。
先取り学習をしている時も前の範囲を忘れていないか、定期的に見返すようにしてください。
どれだけしっかり勉強したとしても他の範囲を勉強していると忘れてしまうことが多くあるので、何度も復習して定着させましょう。
また、先取り学習では独りで学習している分、わかったつもりになってしまうことが多いので、確認するために問題集の対応する範囲を解きましょう。
その時、応用問題まで解く必要はなく、基礎的な問題だけで良いです。
【先取り学習の注意点】②わからないところにこだわりすぎない
先取り学習の1周目で応用問題まで解けるようになる必要はありません。
その範囲の全ての内容を一度に覚えようとすると時間がかかりすぎてしまいます。
その結果先取り学習が全く進まずに、モチベーションが下がることにもなってしまいます。
1周目では大枠を理解し2周目、3周目と繰り返し復習することで細かい部分まで覚えていくと良いです。
1周目の基本問題が解き終わったらすぐに2周目に取り組み、2週目以降は基本問題の後の応用問題にも取り組みましょう。
また、自分で勉強しているとわからない部分があるのは当たり前です。
自分で解決しようとするのではなく周りに聞きましょう。
学校の先生や先輩を頼ったり、オンラインで質問ができるアプリを活用したりするのがお勧めです。
どうしてもわからない部分は一旦とばして大丈夫です。
他の範囲を勉強した後に見直すと、全体像が分かって公式の意味などが理解できるようになることもあるので、わからなかった部分には印をつけて後から見直せるようにしておきましょう。
おわりに
先取り学習はするべきですが、無闇にやっても成績向上にはつながりません。
正しいやり方で先取り学習をして大学合格に近付きましょう!