【3分で分かる!】3倍角の公式の覚え方と証明、使い方のコツ

3倍角の公式の覚え方と証明、使い方のコツ
三角関数の3倍角の公式は応用的な公式です。覚えていなくてもなんとかなるかもしれません。

しかし、いざ出題されたときにきっちり点数を取れるように理解しておきましょう。

少し難しいかもしれませんが、公式さえ覚えることができれば怖いものはありません。

今回は、3倍角の公式を初めて学習する人や復習したい人に向けて、公式の覚え方、証明の方法、さらに問題の解説を丁寧に行います。

ぜひ最後まで読んで、3倍角の公式を完璧にマスターしましょう!

3倍角の公式は加法定理や倍角の公式などを基本としているので、それらの公式について知っているとスムーズに学習できます。

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3倍角の公式

3倍角の公式は以下のようになっています。

3倍角の公式の覚え方と証明、使い方のコツ

3倍角の公式の証明は計算が多く、問題を解くたびにいちいち導くのはナンセンスです。よって、丸暗記を推奨します。

公式の覚え方

\(\sin3θ=3\sinθ-4\sin^3θ\)は

「サンシャイン(3sinθ)引いて(ー)、夜(4)風が身(3)に染(sin)みる」と覚えましょう。

太陽が沈み、寒くなった情景を思い浮かべながら唱えると覚えられると思います。

また登場する数字は、左から順番になっているので\(4\sin^3θ\)の数字を間違えないようにしましょう。

3倍角の公式はsinだけ覚えていれば、cosは思い出せます。

なぜならcosの3倍角の公式は、sinの3倍角の公式のsinをcosに入れ替えて、マイナスをかけたものと同じだからです。

以上のような語呂を駆使してなんとか覚えてしまいましょう。

3倍角の公式の証明

公式を覚えたところで、証明をしていきましょう。

3倍角の公式の証明は、加法定理と倍角の公式を利用します。それらが曖昧になっている方は、記事冒頭のリンクから確認すると理解が深まって良いですよ。

sinの3倍角の公式の証明

証明の基本的な指針は、加法定理を利用して「θ+2θ」を計算することです。

それでは見ていきましょう。

sinの加法定理は「咲いたコスモス、コスモス咲いた」だったので、

\begin{align}
\sin(3θ)&=\sin(θ+2θ) \\
&=\sinθ\cos2θ+\cosθ\sin2θ
\end{align}

となります。

まずは加法定理を利用してθと2θに分解しました。

次に倍角の公式を利用してこの式をさらにθのみで表します。

sinの2倍角の公式は「庭に咲いたコスモス」です。
cosの2倍角の公式はここでは後の計算のために\(1-2sin^2θ\)の形を利用します。

\begin{align}
&=\sinθ(1-2\sin^2θ)+\cosθ・2\sinθ\cosθ \\
&=\sinθ-2\sin^3θ+2\sinθ\cos^2θ \\
\end{align}

最後に、残ったcosθをsinθで表しましょう。
\(cos^2θ=1-sin^2θ\)を利用します。

\begin{align}
&=\sinθ-2\sin^3θ+2\sinθ・(1-sin^2θ)\\
&=3sinθ-4sin^3θ(証明終了)
\end{align}

以上のような方法で\(\sin3θ=3\sinθ-4\sin^3θ\)を証明することができましたね。

特別変わったテクニックが登場するわけでなく、ただ加法定理を丁寧に適用していくだけで3倍角の公式を導くことができるのですが、見ての通り、計算が多く面倒になります。

「加法定理を利用して証明できる」ということだけを覚えておけば十分です。

cosの3倍角の公式の証明

次にcosの3倍角の公式の証明をしておきます。

お察しの通り、sinの場合と同様に加法定理を適用してcos(θ+2θ)を計算するだけです。

cosの加法定理は「コスモスコスモス、咲いた咲いた」だったので

\begin{align}
\cos3θ&=\cos(θ+2θ) \\
&=\cosθ\cos2θ-sinθsin2θ\\
\end{align}

となります。このまま最後まで計算すると、

\begin{align}
&=\cosθ(2\cos^2θ-1)-\sinθ・2\sinθ\cosθ \\
&=2\cos^3θ-\cosθ-2\sin^2θ\cosθ\\
&=2\cos^3θ-\cosθ-2(1-cos^2θ)\cosθ\\
&=4\cos^3θ-3\cosθ(証明終了)
\end{align}

証明のまとめ

以上のように3倍角の証明は加法定理と倍角の公式を利用することで導けます。一度自分で証明すると加法定理と倍角の公式の良い練習になっていいですよ。

3倍角の公式の使い方

公式を覚えて、証明の仕方も学んだところで実際に3倍角の公式を用いた問題を解いてみましょう。

問題

$$ 0<α<π \\
\cosα=-\frac{3}{5} $$
のとき

$$ \sin3α,\cos3α $$
の値を求めよ。

解説

公式をそのまま利用することで答えを導けますね。

まずは\(\sinα\)の値を求めておきましょう。

\(\sin^2α+\cos^2α=1\)より

\(\sin^2α=\frac{16}{25}\)

sinの正負についてですが、問題文より

\( 0<α<π \)

という条件が与えられているので、

\(\sinα>0\)

が成り立ちます。よって

\(\sinα=\frac{4}{5}\)

sinα、cosαが出揃ったところで公式に代入していきましょう。

\begin{align}
\sin3α&=3\sinα-4\sin^3α \\
&=3・\frac{4}{5}-4(\frac{4}{5})^3 \\
&=\frac{44}{125}・・・(答)
\end{align}

\begin{align}
\cos3α&=4\cos^3α-3\cosα \\
&=4(-\frac{3}{5})^3-3・(-\frac{3}{5})\\
&=\frac{117}{125}・・・(答)
\end{align}

3倍角の公式は暗記して代入するだけ

以上のように3倍角の公式は特別なことはなく、今まで習ったものの積み重ねで対応することができます。

sinの「サンシャイン引いて夜風が身にしみる」という覚え方と、cosはsinの公式の正負を入れ替えるだけということを知っておくだけ3倍角の公式はマスターしたも同然です。

もし3倍角の公式が出題されたときは、得点源にしましょう!