【三角比完全網羅】三角比、sinとcosとtanの定義・覚え方・性質・定理・公式

「三角比」は数Ⅰの中で、つまずく人が特に多い分野です。しかも三角比がきちんと理解できていないと数Ⅱで学習する「三角関数」も理解できなくなってしまいます。

そこで今回は三角比の基本的なことがらについて全部まとめて解説します!

最後には理解を深める練習問題もつけました。

三角比を学習済みで復習したい方も、これから習うのに備えて予習したい人も、ぜひ最後まで読んで三角比をマスターしてください!

三角比の定義

三角比とは、サイン・コサイン・タンジェントの3つのことです。それぞれ直角三角形を使って定義します。以下のような直角三角形を考えましょう。

三角比

このとき、三角比の定義は以下のようになります。

三角比の定義

sin(サイン)正弦
cos(コサイン)余弦
tan(タンジェント)正接
とも言います。

三角比の値は辺の比を表しており、角度\(\theta\)によって変わります。辺の長さには関係しません。

以下は主な角度の三角比です。これは全て知っている前提で問題が出題されるので、覚えておく必要があります。
主な三角比

覚えられないときは、直角三角形をかいてみるのがおすすめです。

たとえば\(sin 30°\)なら、角度が\(30°,60°,90°\)の直角三角形の3辺の比は\(1:\sqrt{3}:2\)だったので、
三角比
この図から、\[sin θ=\frac{C}{A}=\frac{1}{2}\]が分かります。

三角比の覚え方

三角比はアルファベットの筆記体を使って覚えるのが一般的です。筆記体にはなじみがないかもしれませんが、このように見える形で覚えると記憶に定着しやすいです。この際に筆記体も合わせて覚えてしまいましょう。

\(\sin θ\)の覚え方

\(sin\)の最初の文字\(s\)の筆記体を考えます。
sin

この\(s\)が先に通る辺\(A\)が分母、後に通る辺\(C\)が分子となり、
\[\sin θ=\frac{C}{A}\]です。

\(\cos θ\)の覚え方

\(cos\)の最初の文字\(c\)の筆記体を考えます。
cos

この\(c\)が先に通る辺\(A\)が分母、後に通る辺\(B\)が分子となり、
\[\cos θ=\frac{B}{A}\]です。

\(\tan θ\)の覚え方

\(tan\)の最初の文字\(t\)の筆記体を考えます。
tan

この\(t\)が先に通る辺\(B\)が分母、後に通る辺\(C\)が分子となり、
\[\tan θ=\frac{C}{B}\]です。

単位円を用いた三角比の定義

単位円(中心が原点にあり、半径が\(1\)の円)を用いて三角比を定義することもできます。

単位円の三角比

三角比からさらに一歩進んだ三角関数ではこちらの定義を使いますので覚えておくと便利です。ただし、三角比の分野の中ではこれを知らなくても困ることはありません。

直角三角形の定義では\(\sin 45°\)といった\(90°\)より小さい角度の三角比しか求められませんが、この定義を使うと\(\sin 120°\)などの鈍角の三角比も求められます。詳しくはこちらをご覧ください。

【3分で分かる!】三角関数の基礎知識

2017.03.21

三角比の相互関係

以下は三角比の重要な性質です。必ず覚えてください

三角比の相互関係

それぞれ証明していきます。証明は覚える必要はありませんが、証明を一度理解しておけば、公式を忘れたときでも自分で導くことができます。

①\(\tan \theta = \frac{\sin \theta}{\cos \theta}\)の証明

\(sin θ=\frac{C}{A},cos θ=\frac{B}{A}\)なので、
\[\frac{\sin \theta}{\cos \theta}=\frac{\frac{C}{A}}{\frac{B}{A}}=\frac{C}{B}=\tan \theta\]

②\(\sin ^2 \theta +\cos ^2 \theta =1\)の証明

\(sin θ=\frac{C}{A},cos θ=\frac{B}{A}\)なので、
\[\sin ^2 \theta +\cos ^2 \theta =\frac{C^2+B^2}{A^2}=\frac{A^2}{A^2}=1\] となります。
(三平方の定理から\(C^2+B^2=A^2\))

③\(1+\tan ^2 \theta=\frac{1}{\cos ^2 \theta}\)の証明

\(cos θ=\frac{B}{A},tan θ=\frac{C}{B}\)なので、
\[1+\tan ^2 \theta=1+\frac{C^2}{B^2}\]\[=\frac{B^2+C^2}{B^2}=\frac{A^2}{B^2}=\frac{1}{\cos ^2 \theta}\] (三平方の定理から\(C^2+B^2=A^2\))

[別解]
②の\(\sin ^2 \theta +\cos ^2 \theta =1\)の両辺を\(\cos ^2 \theta\)で割る(ただし\(\cos \theta \neq 0\)とします)と、
\[\frac{\sin ^2 \theta}{\cos ^2 \theta}+1=\frac{1}{\cos ^2 \theta}\]

①の\(\tan \theta = \frac{\sin \theta}{\cos \theta}\)を用いれば、
\[\tan ^2 \theta+1=\frac{1}{\cos ^2 \theta}\]

練習問題

それでは問題を解いて理解を深めましょう!

問題

次の直角三角形を見て、\(\sin \theta ,\cos \theta,\tan \theta\)の値を求めよ。
三角比

問題の解答・解説

三角比の定義を思い出しましょう。
三角比の定義

よって答えは
\[\sin \theta=\style{ color:red; }{\frac{3}{5}},\cos \theta =\style{ color:red; }{\frac{4}{5}},\tan \theta =\style{ color:red; }{\frac{3}{4}}\] です。

上は有名な\(3:4:5\)の直角三角形ですが、直角以外の角度はあまり知られていません。このように、角度が分からなくても三角比が分かることがあります。

三角比が分かれば三角関数も

いかがでしたか?

三角関数は三角比の内容をベースにしているので、ぜひこの記事も読んで理解してくださいね。

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2017.06.24



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