世の中には様々な英単語帳が出回っています。
自分に合ったものを見つけることが大事であるのはもちろんのこと、それと同じくらいその使い方も重要です。
どうせ使う単語帳であれば、効率良く英単語を覚えたいですよね!
そこで今回は、英単語帳の使い方を伝授していきたいと思います。
単語帳を色々試してはみたものの、単語が一向に覚えられない…といった人は必見ですよ!
目次
単語帳:はじめに
具体的な単語帳の使い方を説明していく前に、みなさんが単語帳について抱きがちなトピックを扱ってみたいと思います。
少しでも、これから挙げることを一度でも考えたことのある人は、参考にしてみてください。
単語帳は必要なのか?
まずは、そもそも論から始めていきます。
単語帳を買うのにも余計にお金がかかるし、単語の勉強なんて教科書でもできる…
これは、一見もっともそうに聞こえる意見ですね。
しかし、結論からいうと大部分の人にとって単語帳は必要です。
なぜならば、単語帳は英単語を覚えるためだけに作られているからです。
これがなぜ理由になるかわからない人向けに説明していきます。
教科書や問題集というのは、長文や問題に慣れ親しむ意味で作られており、単語を覚えるために作られているとは言いがたい教材です。
それに比べて、単語帳は単語を覚えるためだけに作られ、英単語が体系的にまとめられています。
勉強のしやすさ・効率性・その他、色々な要素を総合してみても、単語帳は必要だと思います。
ただし、教科書や問題集できちんと単語も覚えられているという人は例外です。
このような人は各自の判断で、単語帳を買うかは検討してみてください。
単語帳が続かない原因は?
単語帳を買ったはいいものの、覚えられない、面倒だ、といって単語帳にホコリがかかっている人はいませんか?
そんな人は、まずその単語帳が自分にあったものかを確認してください。
同じ単語帳といっても、それぞれ力点を置いている部分が全く違います。
例文で覚えるもの、同じ種類で覚えるもの、教科書になるべく忠実なもの…
挙げればキリがありませんが、とにかく単語帳にはたくさんの種類があります。
今使っている単語帳が自分に合わないと感じたら、すぐに書店に行って単語帳を新たに買いに行きましょう。
これまで通りの単語帳を使い続けていて、単語は覚えられないし、そもそも英語に興味がなくなったりしたら大変です!
また、単語帳は良いのだけれど、使い方がどうも…という人は、あとあと出てくる使い方のガイドをみてください。
単語帳はいつ勉強すべきなのか?
みなさんは英単語、つまり暗記事項をいつ学習すれば効率よく覚えれるのか、ということを知っていますか?
まずは暗記について、効率の良い覚え方を紹介している記事がありますので、そちらを参考にしてみてください。
暗記したものは、その日の夜寝ている間に脳内で整理されると言われています。
これは、ある記憶についての論文からとってきたグラフです。
縦軸の「Synapse strength」が高いほど、記憶力が高いと考えてください。
明らかに寝る前後数時間の間は、縦軸の値がとても高くなっています。
つまり寝る前後数時間の間は、記憶力の高まっている時間ということになります。
実は一般的に、寝る前2時間は「記憶のゴールデンアワー」といわれているほど記憶に重要な時間なのです!
したがって、英単語の勉強も寝る前2時間を目安にやると最大の効果が得られると考えられます。
※朝の通学中などのスキマ時間に単語帳を見ること自体を否定しているわけではないので、そこだけ注意してください。
あくまで、夜にやれば効率を最大化できるという話です。
1冊の単語帳の寿命は?
次の疑問は「1冊の単語帳ってどのくらいの期間使えるの?」というものです。
一冊では知識量が足りないのではと思って、単語帳コレクターになっている人はいませんか?
これは、あまりオススメできません。
基本的には「色々なものを広く浅く」というよりは「1冊を深く端から端を舐めつくすように」というやり方のほうが、表現はさておき良いと思います。
理由は単にお金の問題だけではありません。
1冊を極め、相棒のような存在にすることで、受験会場にその単語帳一冊を持っていくだけで自信と安心につながります。
もし単語帳コレクターであれば、試験本番前に何を見て知識の確認をしたら良いかわからないはずです。
単語帳は使い方さえ誤らなければ、その1冊が中学3年間・高校3年間使える、最強の参考書になりえます。
中学であれ、高校であれ大体単語帳は1〜2冊で十分です。
※もちろん自分のレベルに合った、相応の単語数の載った単語帳を選ぶことはいうまでもありません。
単語帳を自作するべきなのか?
これについては簡単に解説します。
自分の持っている単語帳とはまた別に自作の単語帳が必要な人は、テキストに書き込むのが嫌な人のみだと思います。
書き込みしてもOKという人は、自作のものを作っている時間がもったいないので、補足事項や覚えていない単語のチェックなどは直接単語帳に書き込むのが良いと思います。
先ほども言いましたが、自分の最強の1冊を作って受験会場に持っていくのが理想なので、1から単語帳を作るのは現実的ではありませんよね。
それであれば、すでに出来上がっていてよくまとめられた単語帳1冊に記述した方が楽です。
覚えていない単語だけ抜き出して、単語帳を作るという方法も考えられます。
しかし、持っている単語帳に付箋を貼るなどした方が、紛失することもありませんし、付箋が記録として残るという点でも良いですよね。
英単語帳の使い方・覚え方
では、実際に単語帳を使っていくにあたって、どのように使っていけば良いのでしょうか?
ここでは、単語帳の使い方・覚え方を解説していきたいと思います!
英単語は声に出して、書く!
単語帳をまるで読書するかのように、じっと眺めている人が結構います。
この勉強法で覚えた単語は、短期記憶といって数秒しか頭に残らない記憶に分類されてしまいます。
もし、一度学習した英単語を頭に残したいのであれば、その単語を脳の中で長期記憶の方に分類させなくてはなりません。
そのためには、脳に「この情報は重要だ」と思い込ませる必要があります。
そこで、英単語を正しい発音で声に出して読み、正しいスペルを紙に書くことがオススメできます。
なぜなら、声に出して読むことで、その単語の響が耳に残りますよね?
まず、これにより聴覚で単語を覚えたことになります。
次に、紙に単語を書くことで、その単語を書いているところを目で見ます。
これにより、視覚でも単語を覚えたことになります。
脳にこの情報は重要だと思ってもらうには、なるべく身体の多くの部分を使って覚える必要があるのですね。
英単語の構造に着目せよ!
みなさんのなかで、単語を出てきたらその分だけしっかりと覚えようとしている人はいませんか?
英語ができる人の英単語の学習法は、意外とズルいものなのですよ。
それは「英単語の構造に着目する」というものです。
例を出しましょう。
importとexportを考えてみてください。
これらの単語の意味は、それぞれimport(輸入する)、export(輸出する)です。
何が言いたいかというと、入試によく出るので覚えろというわけではなく、構造に着目して欲しいのです。
importとexportは、共通部分としてportがあり、異なる部分としてそれぞれimとexがありますね。
portには「港、入り口、通路」などという意味があります。
portが使われている英単語は他にもpassportなどがありますね。
一方で、im(本当はinですが、pの前なのでimになっています。)やexにはどのような意味があるのでしょうか?
in(im)には「入ってくる」という意味があり、exには「出ていく」という意味があります。
他にも動詞を名詞化する「〜tion」、形容詞化する「〜able」、副詞化する「〜ly」など構造、いわゆる語幹に注目すると色々な英単語がまるでパズルのように体系的に覚えていくことができます。
語幹についての説明が単語帳に載っているかについては、単語帳によってまちまちですが、ぜひ一度語幹について調べてみては?
単語帳は、周回がカギ!
いよいよ最後になります。
これまでの説明にもあったかと思いますが、単語帳は1冊をじっくりと使い尽くすことが大切です。
その方法の1つとして、単語帳を何周もするということが挙げられます。
しかし、その周回にもちょっとしたコツがあります。
当たり前のようで、意外と実行している人が少ないことです。
それは「まだ覚えていない単語にチェックをつけて、覚えるまで周回する」というものです。
覚えている単語については、放置です。
そのうち問題で出てきたときに、忘れていたら単語帳で確認するくらいでOKです。
覚えている単語を復習するよりは、まだ覚えきれていない英単語を早急に覚える必要があります。
そこで、覚えきれていない単語にはチェックをつけます。
覚えたらチェックをつけるのをやめて、それ以後の周回で確認をしなくて良いですが、一応覚えていない時期があったという形跡が残せます。
どうしても覚えられない単語には、どんどんチェックがたまっていき、いつ見ても自分の弱点であるとわかり、覚えようという気持ちになれるはずです。
そのようにして、覚えていない単語を少しずつ減らしていくことで周回スピードもどんどん上がり、最終的に覚えていない単語がなくなるというものです。
まとめると、「覚えている単語はとりあえず置いておいて、覚えていない単語を1つずつつぶしていく」ということです。
英単語帳の使い方のまとめ
いかがでしたか?
だいぶ主観が入ってはいましたが、英単語を学習する際の1つの参考になったのではないでしょうか?
最後にまとめておくと、
- 自分にあった単語帳を探す。
- 上記の使い方に従って、その単語帳を使いたおす(適度に書き込みも入れながら)。
- 世界に一つしかない自分だけの最強の単語帳に仕上げる。
みなさんが効率よく英単語を覚えることができ、ますます英語が好きになることをいのっています!