【早すぎる対策はかえって危険?】文系向け時期別の共通テストと二次試験の勉強配分の検討

はじめに

共通テスト対策開始時期計画について悩んでいる受験生は多いと思います。

特に国公立大学志望の場合は、二次対策の勉強時間との配分にも気を付ける必要があります。

本記事では、筆者の経験をもとに共通テスト対策の開始時期を検討します。

共通テスト対策の時期の目安

高3 夏休み

夏休みには、範囲学習が終わっていなくても良いので、直近の過去問に目を通しておいて、大方の問題構成をつかむようにしましょう。

まずは過去問を精査して敵を知ることから始め、その後の学習に活かしていくのが良いでしょう。

この際、問題は解けなくても当然であり、点数が取れなくても気にする必要はありません。

また、過去問をさかのぼる年数に応じて、本番までの日数を逆算し、過去問開始時期を調整する必要があります。

参考までに、各教科10年分さかのぼる場合、筆者は11月は共テ対策と二次対策の割合が1:1で、12月はほとんど共テ対策をしていました。

高3 9~10月

この時期から共通テスト形式の演習をメインにする必要はありませんが、授業進度を自分で見極め、11月までに範囲が終わらなそうだと感じた場合には先取りをして、本番に余裕を持って挑めるようにしましょう。

そして、夏休みの過去問検討を踏まえ、11月以降の共テ演習からでの対策では遅いと感じた科目については早めに対策に移行しましょう。

高3 11月

11月中には共通テストでのみ使う教科はいずれも遅くとも範囲を終え、共通テストの過去問演習に入れる状況が理想です。

そして、12月からは確実に過去問演習に入れるようにしましょう。

学校の進度に合わせていると最悪の場合試験当日に範囲が終わらないということがあり得るので、自分で計画性をもって学習する必要があります。

理科基礎に関しては、学校の授業で試験直前まで範囲が終わらないということは考えにくく、多くの場合授業に沿って対策問題集を進めて問題ないと思われるので、12月から共通テストの過去問演習を行えると良いでしょう。

社会は志望校の二次試験で課されていない場合、直前まで範囲学習がもつれ込むことは仕方ないと思われますが、1ヶ月共通テストの過去問演習の時間を取っておきたいところです。

筆者の経験上、社会は多くの過去問を解くことはあまり効果がなく、点数も伸びなかったため、教科書に立ち返り知識の整理を行うことが重要であると思います。

高3 12月

先述の通り、遅くても12月には共通テストの過去問演習に入ることが理想です。二次試験でも使う科目については、共通テストの得点力をより高める学習を行いましょう。

共通テストの日程と当日の準備物についてはこちらをご覧ください。

【2日間が丸わかり】不安払拭!共通テスト、日程&本番当日準備物の徹底解説

2024.10.23

科目別国公立対策と並行した共通テスト対策方法

国語についてですが、共通テストだけでなく、センター試験の過去問も有効です。

理由としては、共通テストと出題形式が似ており、も高いことが挙げられます。

一般的に、予備校などの国語の共通テスト対策問題集は問題の質で評価が分かれることが多いですが、筆者としてはよりを重視して過去問に取り組みたいところです。

また、共通テストの国語の問題と、国公立二次試験の記述を含む国語の問題は大きく異なります。

どちらを解くのにも読解力が必要ですが、記述が中心の二次試験に対して共通テストの場合は選択肢を絞るプロセスを磨く必要があります。

そのため、記述模試で点が取れているからといって共通テスト対策に力を抜くのは危険です。

共通テスト数学については、試験時間中にすべての問題を解き切るのは普通の受験生にはかなり厳しく、高得点を取るにはある程度の地力が必要になってくると思います。

基本的な解法を覚えていることを前提に、夏休み中の過去問確認で厳しいと感じたら、11月あるいはそれよりも前に共通テストの過去問に入りましょう。

英語は、近年の長文化傾向に耐えうる速読力を身につけたいです。

また、問題文の先読みなど、ある程度のをこなして自分に合う解き方を探っていきましょう。

問題形式に慣れるため、ある程度の分量(10年分以上)を解く必要があります。

国語とは違い、予備校の対策問題集でも過去問と同じような演習を積むことができます。

社会については、二次試験の対策がある程度固まっていれば、共通テストの問題形式に慣れるだけでほとんど問題ないです。

先述の通り、知識を詰めずに多くの過去問や問題集を解くのは効果が薄いと思われます。

共通テスト対策を早期から開始するのは避けたほうが良い

早期対策開始のデメリット

対策を早期に開始するデメリットとして、共通テストの出題形式になれることに終始してしまう可能性があることが挙げられます。

共通テストはすべてが選択問題のため、勉強不足の状態で共通テストの過去問に取り組むと確たる根拠がなく正答してしまう場合があります。

そして、解説を良く見ずに曖昧な知識のまま終わってしまう場合、学力向上に結び付きません。

また、単純にストレスを抱え込む原因になることがあります。

共通テスト独特の出題形式に加え、制限時間もタイトであり、筆者は1ヶ月半程度の対策でもかなりメンタルがやられてしまいました。

ただ、人によるところは大きいと思われるので、自分に合った負荷をかける必要があります。

そして、直前期に解く問題がなくなってしまう問題も生じます。

直前期は、本番のシュミレーション分も含め、過去問は一定年度分は残しておくべきでしょう。

難関大こそ二次試験が重要

難関大学は二次試験の配点比率が高い場合が多く、共通テストはほとんど足切りの基準としてしか重要性がない場合もあります。

そのため、共通テスト対策よりも二次試験に時間を割くべきです。

筆者の経験上、記述模試で高偏差値の人は共通テストでも高得点を取る場合が多いです。

おわりに

いかがでしたか。

筆者の経験をもとにして、共通テスト対策の開始時期と計画の目安を紹介しましたが、目標点数や過去問を何年分さかのぼるかに応じて大きく変わってくることも事実です。

志望校の共通テストの配点比率をよく確認し、どの程度対策する必要があるのか見極めるようにしましょう。




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