過去問は受験勉強の羅針盤。過去問が成績を上げる理由を解説!

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二次対策をしたいんだけど、何をすればいいんだろう?その悩みは誰にでも訪れるものです。しかし答えは簡単。「二次対策は、過去問に始まり、過去問に終わる」―たったこれだけです。では、その意味を一緒に考えてみましょう。

過去問を解く二つの理由

どうして過去問を解くのでしょう。それには、大きく分けて二つの理由があります。一つは「慣れ」のため。もう一つは、「自分がこれからすべき勉強を絞り込む」ためです。

理由①「慣れ」・・・リハーサルとしての過去問

いくら問題を解く力があっても、解く順番が悪いせいでパニックに陥ったり、解くスピードが遅くなったりすることは、誰にでもあること。
こんなことが起こったら今までの努力がもったいないですよね。

これを防ぐには、志望校独特の問題形式と時間に慣れなければいけません。そのために、大学別の過去問を解くのです。

リハーサルのようなものだと思えばよいでしょう。言い換えれば、「時間配分を明確にする」ことと「試験感覚を体で覚える」ことを目的に解くというわけです。

以下に、具体的な解き方を述べます。

本番と同じ時間に問題を解くべし

本番と同じ時間に、時間をしっかり計って、やったことのない過去問を解きます。例えば、9時から試験が始まるなら9時にその過去問を解き始めて下さい。

場所は、できれば図書館や自習室のような、広くて静かなところが理想的です。センター試験会場の多くは広くて静かなところだからです。

ご飯も試験日と同じ時間に食べると良いです。試験当日だからといって眠くならない、なんて思っているあなた、そこまで人間の体は受験に特化していませんよ。

解く前は本番と同じように過ごしてください。通常、これから解く科目の復習をするでしょう。本番だと思って、一点でも上がるように、本気で取り組んでください。

緊張してくるはずですが、その緊張こそが「慣れ」を最も必要とするものなので、大切にしましょう。

問題を解く順番も意識しよう

気を付ける事の中で最も大切なのが、時間配分や解く順番を意識して解くことです。

時間配分を考えずに試験に臨むと、試験中、間に合うかどうかが不安になって問題がそっちのけになってしまいます。

解く順番や、難しくて解けなかった場合どう対処するかを、時間的なものと精神的なものの両方を考慮して決めて臨めば、問題形式が多少変わっても、拍子抜けするほど簡単な問題が出ても、驚くことなく対応できます。

さて、ここは本番と違うところですが、時間が過ぎても残りの問題を解いてください。その際に、その問題が、時間が足りなくて解けなかったのか、それともただ分からなくて解けなかったのか、その区別はきちんとメモしておいてください。

そして、最低限の効率を守るため、一教科解いたらすぐに回答と自分の答えを照らし合わせ、解説を理解しましょう。加えて、復習すべきことや時間配分などに関して思ったことをメモし、次の教科に移ります。

全教科終えたら、メモに従って復習や全体の反省をしてみてください。それらのメモは当日まで役立つので、捨てないように!

理由②「これからの勉強を絞り込む」・・・アドバイザーとしての過去問

志望校独特の問題形式や時間に触れて、本番のイメージを自分のものにするという意義は分かっていただけたかと思います。

しかし、過去問はいわゆる「実力」につながるのか、と疑問を抱く人もいるでしょう。過去問は一度大学が出した問題、つまり今後出る可能性の少ない問題なのですから、そんな疑問を持ってしまうのは当然です。

そうであっても、過去問はやはり仕上げておくべきです。何故でしょうか。それは、「これから最も効率よく勉強をするため」です。

直接的に「問題解答力」を上げるためではありません。
過去問を実際に解いてみると、あなたの知っているさまざまな形式の問題を、「出る問題」と「出ない問題」とに分けることができます。

そしてその分類に基づけば、将来の非効率な勉強を失くすことができるのです。

例を挙げてみます。

志望校の過去問を解いてみて「英文法は出ないが、英作文がたくさん出るな」と分かったなら、重箱の隅をつつくような文法問題までやりこむ必要はないでしょうし、代わりに英作文の練習を増やさなければならないでしょう。

さらに、勉強する「内容」だけではなく、志望校の出さない形式の問題を解く際の「意識」も変わるはずです。

長文を読むときには英作文に活かせるような表現に着目したり、文法問題を解くときにも英作文に使えそうなものをノートに取っておいたりできるようになるはずなのです。

つまり、過去問は「勉強力」を上げることで間接的に実力を上げてくれる、勉強法のアドバイザーのような存在なのです。

何年分解けばいい?

上述したように、過去問の使い方は二種類ありました。勘の良い人は、最初に述べた「過去問に始まり、過去問に終わる」の意味をすでに理解してくださっているのではないかと思います。

つまり、二次対策とは、

①とりあえず過去問を解いてみる:志望校の入試で「出る問題」を知る

②その分析に基づいた勉強:「内容」と「意識」を志望校仕様にし、それに特化した勉強をする

③もう一度過去問を解く:②で上がった実力でリハーサルを行う

という三つのステップでできているのです。

したがって、①の目的を達成できるのに必要な年度分を使えば充分だといえます。それで一冊を終えてしまったなら違う出版社のものを買ってもいいでしょう。

解く年度の順番については、あたらしい問題を解くほうが出題傾向を掴みやすいので、①の段階では新しい年度のものから始めるのが得策です。

「赤本」は選べる!

大学の入試過去問題集(過去問)を通称「赤本」と言います。
昔から「過去問=赤本」というように使われていますが、「赤本」以外にも使い勝手の良い過去問集がたくさん出版されているのをご存知でしたか?

過去問集も一般の参考書や問題集を選ぶときと同じように、自分に合ったものを選ばなければいけません。各シリーズの特徴を見てみましょう。

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まず表紙が赤色の「赤本」。一般的に「赤本」といえばこの「教学社」のもの。過去数年分の入試問題と解答・解説に加えて大学の情報・傾向が載っています。
一番スタンダードなタイプで、全国の国公立・私立の大学の学部別・日程別に出されており、種類が豊富。

また、『難関校過去問シリーズ』として、東大・京大の過去二十五ヵ年分の英語と数学、早慶や関関同立など難関私立の英語の問題を集めたものも出版されています。

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次に表紙が青色の「青本」。駿台予備校の出版社「駿台文庫」から出ている、大学別・学部別・日程別の入試過去問『大学入試完全対策シリーズ』のこと。

「赤本」と比べると、解説がより丁寧で精錬されていることで有名。その代わり、赤本より掲載年度数と大学の種類が少なくなっています。

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最後に「紫本」。これは河合出版から出ている『入試攻略問題集』のこと。東大・京大・名大・広大・九大のそれぞれについて、「模試の過去問」を「教科ごとに」まとめてあります。

以上のように見ていくと、過去問集を選ぶ際には、例えば、
●丁寧に理解しつつ量をこなせる時間と環境があれば活用できるのが赤本、短期間で質を高める集中力があれば活用できるのが青本。

●教科ごとに攻略したい場合、出題されにくいが解ければ差が付く問題も網羅するなら赤本の難関校過去問シリーズ、一般的な問題を完璧にするなら紫本。

●(過去問は一度出た問題なので)入試本番で実際に出る確率を考え、直接の実力につなげるための時間があるなら、模試の過去問である紫本を追加として解くのがよい

―という風に、自分の持っている時間や、質問できる環境があるかどうか、教科によって偏りがあるかどうかなど、多くの視点で選ぶことが重要だと言えるでしょう。

上で述べたように、過去問は、「とりあえず過去問を解いてみる→それをもとに志望校に合った勉強をする→もう一度過去問に取り組んでリハーサル」という手順で使うものですから、途中の段階で違うものを使用してもまったく構いません。

常に自分のおかれた状況を把握して、それにぴったりのものを使うのが最も良いと言えます。

以上、過去問を指標に二次対策について一緒に考えました。

「過去問に基づいた勉強」の内容や方法は教えてくれないのか?と思う人も多いかもしれませんが、そこを一般的に述べることは逆にあなた個人の点数を下げてしまいます。

その勉強内容・方法をどれだけ自分で見つけ出せるか。その力が当日の実力に比例すると言っても過言ではないでしょう。

そのための地図の読み方、つまり過去問の使い方だけをこの記事でマスターしてください。

そして「自分で考えてする勉強」へとシフトしてください。その勉強には無限の可能性があります。
直前に過去問を再び解く時、それから何より受験本番に、その成果が発揮できるかどうか、それは結局あなたにかかっているのです。
まあ、そんな言い方は重過ぎるかもしれませんね。では、とりあえず過去問を買いに行って、最新年度を解いてみましょう!