【東大英語】現役東大生による世界一詳しい東大英語の対策と勉強法の全て

はじめに

東京大学への合格を目指すためには、英語で点数を取るということが必要不可欠です。
事実、東大合格者は確実に英語で点数を稼いでいます。

そこで今回は東大英語の対策と勉強法の全てを現役東大生がお教えします。

東大の英語の得点が伸びずに困っている方や、点数を稼いで他の受験生と差を付けたい人には必見の内容です!

筆者
東大英語は、スピード感が最も重要で、時間配分を間違ってしまうと解き終わりません。結果的に点数をごっそりと落としてしまうことになりますので、時間配分について重点的に解説しています。

また「得意科目で英語の失点をカバーできる」などと思うのは危険です。英語が苦手な人でも、ある程度は点数を稼ぐ必要があるのです。

ということで、点数を少しでも伸ばす方法についても解説していきます!

東大英語の概要(大問別配点、目安となるおすすめの時間配分)

まずは東大英語の大問ごとの内容と配点、そしておすすめの時間配分をご紹介します。

【東大英語】出題形式、試験時間

まず、東大英語ではどんな問題が出題されるのかについて解説していきます。

大問自体は5つですが、大問5の長文読解問題を除いて各設問がA・Bなどの小問に分かれており、そのため本記事では問題の種類として7つのパートに分類して説明をしています。

これらの問題に対して、試験時間は120分です。
(東大英語は文理関係なく120分となっています。)

この120分という試験時間は、一見長く思えるかもしれません。
しかし、各設問の問題量は多く、ほとんどの受験生にとっては120分は短いと言えるでしょう。

というのも、120分のうち、約30分間はリスニングに充てられます。(大問3のリスニングは、試験開始後45分後に約30分間流れます。)つまり残りの約90分間で空欄補充・英作文・文法問題・和訳問題・長文読解のすべてを解かなくてはならないのです。

早いペースで問題を解いていったとしても、最後の大問5・長文読解まで行き着かないことがあります。試験時間が問題量に対して短いということ、そして時間配分がとても大切になってくるということを覚えておいて下さい。

問題番号 問題形式
1A 要約
1B 空欄補充
2(A,B) 英作文
3(A,B,C) リスニング
4A 文法問題
4B 和訳問題
5 長文読解問題

【東大英語】出題の傾向、配点

次に先程確認した出題形式に加えて、それぞれの問題の傾向について、また各大問の配点について確認していきましょう。

まず今回紹介する各大問の配点について東大からの正式発表はされたものではなく、各予備校のデータを用いた推測値であることに注意してください。
(ただほとんど現実に即した配点になっていると思われます。)

東大英語は文理ともに120分・120点満点の試験になります。
(1分=1点と考えると分かりやすいですね。)

まず特徴として挙げられるのが、東大英語は英語の総合力を見られる試験であるということです。各設問、ほぼ均等に点数が割り振られており、できない問題があるとすぐに大きな失点に繋がってしまいます。

次に他の大学の試験と比べて、英作文とリスニングが共に30点と配点が高いのも特徴です。英作文は減点法なので、とにかくミスのない英文を作ること、そしてリスニングも対策をしっかり行う必要があります。

またセンター試験と比較すると、長文読解の配点が全体の20%程度と低いと言えます。
これは長文読解が苦手という人には嬉しい話かもしれませんが、800字程度の長文問題ですので他の受験生はある程度は得点してきます。ここも落とすことはできません。

問題番号 問題形式 出題傾向
1A 要約 300words程度の英文を60〜100字ほどの日本語に要約する問題。(配点:10点)
1B 空欄補充 500words以上の英文の中で、虫食いになっている部分に文章が自然な流れになるように英文を選ぶ問題。(配点:10点)
2 英作文 自由英作文が2題。いずれも60字程度。お題型、描写型など毎年テーマが変わる。(配点:30点)
3 リスニング 500wordsくらいの英文が3つ流れます。各英文につき記号問題が5つ設定されている。(配点:30点)
4A 文法問題 文法的におかしい部分を5つの中から選ぶ問題が5題。簡単なように見えて難しいことが多い。(配点:5点)
4B 和訳問題 典型的な和訳問題。下線は年によって異なるが3つが基本。短めで意味の取りにくい部分に下線を引くことが多い。(配点:10点)
5 長文読解 800字程度の長文問題。小説や物語がよく出題される。話の筋を見失うと問題が解けなくなので、丁寧かつスピーディーな読解が必要。(配点:25点)

【東大英語】合格するための目標点、合格者平均点とは?

東大英語は120点満点ですが、実際にどれくらいの点数を取れば合格圏内なのでしょう?
ここでは、合格者平均点から目標点を考えてみましょう。

東大新聞のデータによると、合格者の英語の平均点は毎年75〜85点の間で推移しています。

また東大では入試の点数によって、入学した後の英語の授業のクラス分けが行われます。
レベルは3段階あり、東大英語上位1〜300人のG1クラス、上位300〜1200人のG2クラス、それ以下のG3クラスがあります。

そして、G2とG3の境は75点〜80点です。

筆者
ちなみに筆者はG2、G3の境が76点の年に入試の点数が75点であったため、ギリギリG3で入学しました。

しかし、春学期の期末試験の成績によって、秋学期はクラスの昇格・降格があり、筆者は秋学期はG2に昇格しました。
個人的な感想ですが、クラスのレベルの高い方が大変ではありますが、周りのレベルも高くためになる授業が多いです。皆さんもG2、できるのであればG1を目指して頑張ってください!

東大の1学年は約3000人ですので、こちらのデータからもおおよそ75点くらいが東大生の平均レベルということになります。

2つのデータをまとめると、東大英語は約80点取れていれば合格点と言えます。
したがって東大合格を目指すなら、東大英語の目標点数も80点前後にするべきです。

以上を踏まえた、おすすめの目標点数をご紹介します。もちろん英語の得意・不得意によっても点数は変わってくるかと思いますが、ひとつの目安にしてみてください。

英語の得意・不得意 目標点数
英語が得意 90点
英語が得意でも苦手でもない 80点
英語が苦手 75点

【東大英語】合格するための大問別目標点の目安

では、どの大問でどれくらい得点すれば目標点数に届くのでしょうか?

まず東大英語で得点源とするべき大問は、大問3・リスニングです。(詳細は後述します。)
リスニングはしっかりと対策をすれば、満点をも目指せる大問です。仮に、満点が取れたとすると30点です。80点が目標の場合、残りの大問で50点取るのはそれほど難しくありません。
リスニングで高得点を取ることで合格点へと大きく前進することを覚えておいてください。

一方、それほど点数を取らなくても挽回が可能なのは、大問1(B)・空欄補充と大問4(A)・文法問題です。ここは時間がかかるものの点数がそれほど期待できないので、最悪0点だったとしても他の大問が得点できれば十分補うことが可能です。

以上を考慮した上で、東大英語で目標とするべき80点を取るための大問別の得点の目安をまとめた表が下の表になります。参考にしてみてください。

大問 得点の目安(満点)
大問1(A)・要約 8(10)
大問1(B)・空欄補充 4(10)
大問2・英作文 18(30)
大問3・リスニング 24(30)
大問4(A)・文法問題 2(5)
大問4(B)・和訳問題 6(10)
大問5・長文読解 18(25)
合計 80(120)
筆者
もちろん平均点数以上を取る必要は必ずしもありません。英語が得意な人もいれば苦手な人もいますよね。東大受験者全員に75点を超えろ、というのは酷すぎると思っています。

ただ、本番が目標点数通りに取れるということはほとんどなく、ほとんどの受験生が目標点数を割ってしまうということも事実。(筆者自身も90点を目標点に勉強していて、実際の得点は75点でした。)本番での予期せぬ自体に備えて、目標点数は高めに、そしてその目標点数を過去問や模試で取れるように勉強を進めていくことをおすすめします。

【東大英語】おすすめの解く順番

東大英語は試験時間が問題量に対して少ないため、多くの受験生にとって東大英語は、問題の難易度というよりは時間との戦いになります。

せっかく実力があって解ける問題がまだまだあるのに、時間オーバーで解かせてもらえない。こんなことになっては、後悔してもしきれませんよね。きっちりと各大問ごとに配分できる時間を決め、自分にあった順番で解き進めることが重要になってきます。

まずは解く順番ですが、これはズバリ、1A→2→4B→3→4A→5→1Bの順番をおすすめします。

以下で、この順番で解くポイントをまとめてみます。

ポイント①:リスニングでの試験中断を考慮する

英語の試験は試験開始後45分後に、大問3のリスニングによって強制的に解くのを中断させられます。
リスニングが流れることでそれまで読んでいた英文の内容を忘れてしまって、1から読み直す、なんてことになっては大きな時間のロスになってしまいます。そこでリスニングが始まる前の45分間は、英文を読まずに済むような問題を解くように設計してあります。(英作文や和訳など)

ポイント②:長文読解は後回しにするのが無難

大問5の長文読解が難解な英文だった場合、それに固執して時間と気力を浪費してしまわないようにするため、長文読解はリスニング後に持ってきています。

難しい英文が出題されてしまった場合、それに固執し、リスニングまでにほとんど問題が解けていないといった状態になると、気持ち的にもかなり焦ってしまいます。それを防ぐために、どんな問題が出てきてもそれなりに解けるような大問を先に解くようにしてあります。

ポイント③:大問1Bの空欄補充はおまけ問題と捉える

リスニングの後ですが、一番大切なことは1Bは真面目に解かないということです。
1Bの空欄補充の問題は英文が長い割に点数配分が低いです。つまり非常に燃費のよくない問題ということです。

ここに真面目に時間を費やすのは正直無駄なので、1Bに関してはもし時間が余ったら解く程度のおまけ問題をして捉えておきましょう。ということで、1Bは最後に持ってきています。

【東大英語】おすすめの時間配分は?

次に時間配分です。各大問にどれくらいの時間をかけてよいのかの目安をご紹介します!
先ほども述べましたが、1分=1点が1つの目安になります。

解く順番

(上から下に)

時間配分
1A 10分
2 20分
4B 10分
3 35分
4A 5〜10分
5 25〜30分
1B 0〜10分

時間がとにかく短いので、見直しの時間は取れないと思ってください。

この配分のテーマは「取れるところでしっかり取る」です。
点数が取れないところに時間をかけてもしょうがないですから、訓練すれば点数の確実に取れることが見込めるリスニング、長文読解に時間をかけるところがポイントです。

【東大英語】設問別分析と対策

ではここから大問別に問題を分析していくことにしましょう!

東大英語:大問1(要約、空欄補充)

まずは、なぜ東大の大問1で要約と空欄補充を課すのかについて考えてみましょう。
これを考えることで、大問1の攻略法が見えてきます。

大問2が英作文、3がリスニング、4が和訳・文法、5が読解の力を試していると考えられます。
では大問1は何の力を試しているのでしょう?

他の大問以外の力…それは、「いいたいことを素早く掴む力」が問われていると言えるでしょう。

大問1Aの要約は、本文の趣旨を簡潔にまとめる力。
大問1Bの空欄補充は、本文の趣旨を理解した上で、整合性を保った文を選ぶ力。

どちらも本文の趣旨(つまりいいたいこと)を理解しないことには始まらない問題であることがわかると思います。

では1Aの要約から具体的な対策法を見ていきましょう!

東大英語:第1問A(要約)

要約の問題で注意することは、たった1つ。
それは筆者が最もいいたいコトを、要約でちゃんとまとめてあげることです。

これを外したら、ほぼ点数がないと思ってください。
つまり要約は意外と「all or nothing」な問題だと思っています。

筆者はある主張を持って、その文章を綴っていますよね。言いたいこともなしに文章を書いたりしません。その主張の核心をしっかりと探してあげることが、要約のかなめです。

そして筆者はその主張を効果的に読者に伝えるために、色々な論理構成を使います。
それらをパターン化して列挙していきます。

1:現象を論じる 卑近な話題から筆者独自の見解を展開するやりかた
2:理由を用いる 理由や根拠をもとに自分の論に説得力を持たせるやりかた
3:一般論を用いる 社会的通念を話題にした上で、それとは正反対の持論を展開するやりかた
4:具体例を用いる 筆者の体験から敷衍して言える主張を述べるやりかた
5:主張を列挙する 1つの持論から演繹させ、主張を列挙するやりかた

過去問は基本的にこんなにシンプルであることはなく、この5つのパターンが複数合わさってできています。赤本や青本の解説などを見てパターン学習すると良いでしょう。

瑣末な部分は赤本と青本で答えが分かれるかもしれませんが、筆者の主張の部分はだいたいどの模範解答に含まれているはずです。

この要約の問題は「主張を引っ張り出す」。これに尽きると思ってください。

東大英語:第1問B(空欄補充)

空欄補充の問題は、文章の整合性に注目しながら文章を読んでいく必要があります。
そのために着目する部分というのは限られており、5つのポイントにまとめることができます。

筆者
なお、2018年度は空欄補充に加えて、15〜20字で主張をまとめる英作文が課されています。ここからも「筆者の主張を掴む」という大問1の本質を見いだすことができますね。
1:指示語 代名詞の単数・複数に着目して文の繋がりをチェックするやりかた(例:people→they)
2:序列表現 数字の順番に着目して選択肢を絞るやりかた(例:first→second)
3:接続詞 前後の文の関係に着目して接続詞から選択肢を絞るやりかた(例:逆説→but,however)
4:冠詞 不定冠詞から定冠詞へと変化する英語の性質を利用したやりかた(例:a→the)
5:代名詞 固有名詞から代名詞に置き換わる性質を使ったやりかた(例:Ms.Smith→She)

以上のものに着目しながら読解をすると、きちんと選択肢を絞ることができるし、運がいいとこれだけで答えが決まることもあります。

しかしながら、おまけ問題なのでそれほど神経質にならず、記号で選ぶ問題が多いことを活かし、最悪カンで選んでも仕方ない大問であると考えておいてください。

もし時間が余れば、ここで説明したようなポイントに着目しながら問題を解いてみてくださいね。

東大英語:大問2(自由英作文)

東大の英作文は、例年であればまず最初にお題を与えられてそれについて書くような完全自由英作文、次にある程度型が指定されている自由英作文の2つが出題されます。

筆者
なお、2018年度は2(B)に和文英訳問題が、十数年ぶりに復活しています。
メインは例年通りの出題に沿って説明しますが、番外編として和文英訳の対策法も下で説明していますので、合わせて参考にしてみてくださいね。

東大英語:大問2A

最初の完全自由英作文ですが、毎回テーマが難しいです。
「シェイクスピアの戯曲の引用を読んで思うことを述べよ」、「今いるキャンパスで見つけたことについて述べよ」などなど…

毎年テーマが変わるので対策も難しいし、「何を書いて良いのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。
シェイクスピアにしてもキャンパスにしても「感想が言いづらい」ので、書く内容に困ってしまいますよね。かつ、時間もそれほど十分にあるわけではありません。
1つの英作文にかけられる時間はわずか10分程度。アイデア勝負、時間勝負なのです。

丁寧に仕上げるというよりは、なるべく早く終わらせるという意識を持って取り組むことが必要でしょう。

東大英語:大問2B

前問とは異なり大問2Bでは形式の決まった英作文が出題されます。

こちらは例年(2017年まで)だと「英文の最後の段落を作る」「手紙の返信をする」などといったテーマで出題されています。体感としてですが、2Aの完全自由英作文よりは書きやすいことが多いです。

書きやすいのは良い一方、2Bの問題で怖いのが趣旨とズレたことを書いたらほぼ点数がない可能性があるということです。

2Aは思うことを書けという抽象的な指示が多く、したがって英文の自由度が高いです。
一方で、こちらは前の段落や手紙の内容を踏まえて英作文を書く必要がありますから、その趣旨からはみ出さないように注意する必要が出てきます。

そこに注意できれば点数が期待できるし、外せば点数がなくなる。
模試でも趣旨とズレていないかがポイントとなって採点されているようなので、東大模試を受けた際は自分の答案と解答・解説を入念にをチェックしてみてください。

【2018年4月更新】東大英語大問の新傾向:和文英訳が十数年ぶりに復活

さて、2018年度は十数年ぶりに和文英訳が出題されました。
来年以降、どちらの形式が出てくるかはわからないので、ここからは和文英訳次はこちらの対策法も説明していきたいと思います。

和文英訳でやってはいけないことは、問題の日本語の文を直訳しようとするやり方です。
日本語の文を英訳するわけですから、直訳すればうまくいくと思うかもしれませんが、東大や京大レベルの和文英訳はそれではうまくいかないことがほとんどです。

難関国立大学の和文英訳は、直訳すると落とし穴にハマるようにできています。まずこれを知っておいてください。

この落とし穴にはまらないようにするために、大切な能力は実は「国語力」です。難しい和文英訳は、元の日本語文を自分の力で易しい日本語文にまず改めるというプロセスが必要になります

つまり正しい和文英訳問題の解き方は、元の日本語文→自分で意訳した日本語文→それを英訳という3ステップが正しいです。言い換えた日本語文を自分のボキャブラリーの範囲内で英作文する。こうすることで大きな減点は避けることができます。

また下線部を正しく英訳するためには、下線部以外の部分もきちんと読むことが大切です。文章には文脈というものがあって、それを掴むことで訳がしやすくなるということがあるからです。

ですから、きちんと与えられた文章は全部読んでから、英作文を書くようにするとより英作文が書きやすくなります。

来年度も和文英訳が出題されるかはわかりませんが、出題された以上東大のかなり古めの過去問や、京大の英作文などで練習しておくとよいでしょう。

東大英語の英作文で大切なこと

2つの英作文に共通して言えることは具体的な対策法、というよりは日頃からいかに英作文を書き慣れているかが重要だということです。
どんなテーマが出てきたとしても、短時間でそれなりの英作文ができる力を養っておきましょう。

そのためには日頃から英作文をたくさん書いて、先生に添削をお願いしましょう。
過去問を時間を計って書いて添削に出す。そして、返ってきた添削を使ってもう1度リライトしてみる。

これを繰り返すとかなり力がつくのでオススメです。
また東大の英作文については、毎年のように形式が変わっていますので変な予測で対策をしないことも大切です。

東大英語:大問3(リスニング)

リスニングは一番対策を強化するべき大問です。
理由は単純で、東大合格者は皆リスニングで得点を稼ぐからです。

筆者
2018年度は選択肢がこれまでの4つから5つに増えました。つまり問題文の読む量が増え、難易度が増したことになります。
ですが、これまで「簡単すぎる」と言われ、点差がつかなかった大問なので、ここでライバルと差をつけるチャンスが出てきたということでもあります。

ここで紹介する対策法でもって、しっかりと点数を稼ぎましょう!

リスニングは120分の試験の中で、30分もの時間をかけて試験を行います。
当然ながら配点もここに結構割り振られていると考えることができます。ここで点数を落とすわけにはいきません。

東大合格者はリスニングにおいて平均8割正答しているという噂もあるぐらい、ここで点数を落としているようでは、合格点には程遠いというわけです。(2017年までのデータ)

しかしながら、それほど心配する必要はありません。
きちんとした対策をもってすれば、8割は常に取れるようになります。

東大リスニングの対策法

リスニングにおいて大切なことは、印刷されている問題をリスニング開始前に絶対に目を通しておくということです。

実際に問題を解く前にあらかじめ「どんなテーマの音声が流れてくるのか」「登場人物は誰か、男か女か」などの情報を集めておくだけでも、聞き取りやすさが全然違ってきます。

特に東大はたくさんの人数をリスニングに登場させて、受験者を混乱させる手口をよく使います。この場合、問題を読んであらかじめ性別をチェックしておくと、効果抜群です。

これを時間をとって絶対にやっておいてください。

筆者はリスニング開始5分前に問題を解くのを一旦やめ、ひたすらにリスニングの問題を読むようにしていました。
この5分間が惜しいように思えるかもしれませんが、きちんと満点を狙いにいこうと思えば必要な時間だと思います。

これだけに気をつければ、あとはきちんと音声を聞き取るだけです。
これに関しては事前の訓練が必要なので、のちに紹介する参考書で対策をしましょう。

東大英語:大問4(文法、和訳)

大問4は、Aが文法問題、Bが和訳の問題です。
それぞれ詳しく見ていくことにしましょう。

東大英語:大問4A

大問4Aの文法問題は問題数が5つほどの記号問題ですが、かなり難易度は高いです。

最近の傾向は、「文中の文法的におかしい部分を選べ」が多いです。

これがなぜ難しいのかというと、「どの角度からおかしいと判断するか」がたくさんあるからです。

文の流れから文脈的におかしいのか、文法的に間違っているのか、イディオムとしておかしいのかなどなど、ただおかしいといっても検討するべき側面はたくさんあります。

ここは文法が得意な人が得点できるいわばボーナス問題ですので、文法が得意な人はしっかりと得点し、文法問題が苦手・分からない人はあまり時間を浪費せず、次の問題に進みましょう。

筆者

なお、2018年度は数年前の並び替えの問題に戻っており、難易度は下がっています。
来年度以降どちらが出るかはわかりませんが、いずれにせよ難しい問題が多いです。

筆者はこの問題をかなり苦手としていて、模試でも本番でもほとんど得点することができませんでした(笑)個人的な感想ですが、模試の段階でここが取れていない人は、どう頑張っても本番もそれほど取れないと思っていいのではないでしょうか。わからない場合は悩んでも仕方ないので、カンで選んでさっさと次に進むことをおすすめします。

東大英語:大問4B

和訳の問題は、4Aとは違ってぜひとも得点を稼いで欲しい問題です。
昔の問題であれば、どのように訳して良いかわからない問題も多かったのですが、最近は問題の難易度がかなり落ち着いてきていて、基礎的な内容を問う問題が増えてきています。

問題が簡単になっているということは、それだけ注意も必要です。
なぜなら受験者みんなが得点できる可能性があるため、細かい減点をしてくると思われるからです。

下線部に代名詞があればそれが指している内容まで反映させてあげる、無駄な意訳はしないなど、注意しながら訳していけば、特に変な減点を受けることなく確実に点を取ることができます。
問題に条件がない限り、変に美しく訳そうとはせずに、忠実に訳しましょう。

東大英語:大問5(長文読解)

東大英語のラスボス、大問5の長文読解の対策では①小説や物語の世界に慣れることと、②長文を読むスタミナをつけておくことの2点を重視して対策を練りましょう。

具体的には、英語で書かれた薄い本を読んでみる、小説の問題を普段から意識して解いてみることなどが効果的です。

①物語・小説問題の対策が必須

東大英語のラスボスとも言える、大問5の長文読解。
これを攻略するには普段の英語の勉強だけでは不十分なことが多いです。

なぜなら、この大問5ではほぼ100%小説・物語が出題され、普段学校やテキストで読む評論の英文とは読み方や文章の構成が全く異なるものだからです。

つまり東大英語の長文読解は、小説・物語の対策をいつもの学習とは別にしっかりと行う必要があります。

小説・物語の問題では「登場人物は誰がいるか」「誰が今何をしているのか」「話の着地点はどこになるのか」を確認しながら読み進めることが大切になります。

②長文を読むスタミナをつけておくこと

また東大英語の英語長文は、普段読む文章よりも英文の量が多いです。
残りの試験時間もわずかになってくる状況の中、800語レベルの英文を読めるスタミナも必要になってきます。

出題される問題も多様で、文法の問題から内容確認、理由説明まで出されます。記号もありますが、ここでは記述式が勝負どころです。

【東大英語】現役東大生がおすすめの参考書一覧

ここまでの説明では対策の仕方について説明してきましたが、「では、どうやって勉強するの?」と思っている人が多いに違いありません。

そこで最後にどんな参考書で勉強していけばいいのか?過去問はどんな風に扱えばいいのか?といった実践的な内容をご紹介します。

東大英語に立ち向かえるだけの実践力がつく参考書をチェックしていきましょう!

筆者
筆者も受験生時代に愛用し、みなさんにオススメしたい参考書を中心にご紹介していきます!

東大英語対策:過去問編

まずはもちろん赤本、東大英語の25カ年(最新のは27カ年)です。

この本たちは鉄板なので、使い倒しましょう。
(使い方については後述します)

東大英語対策:単語帳編

単語帳基礎編:システム英単語

筆者が受験生のときに使っていた単語帳は『システム英単語帳』です。
このシス単を完璧にすれば、東大も問題なく対応できる単語力がつきます。

使い方はシンプルです。レベル順に整頓されているので、始めのページから勉強していくだけです。

前半までは、東大受験生であればおそらく知っている単語が大半を占めると思います。
しかしここで注意点なのですが、いくら習ったことのある単語であるからといって飛ばしては絶対にいけません。
シス単はただ単語と意味を一対一で勉強するためだけの単語帳ではないのです。

シス単には基本的な単語の意外な意味、ミニマム・フレーズが載せてあります。
これを使うことで、イディオムとして単語を使う際に使う前置詞、連語などを覚えることができます。

新出単語はまずスペルや発音、意味を確認するのに全力を尽くしますが、既出の単語に関しては今挙げたようなわきの知識を身につけましょう。
これが案外英文を読む上で便利だったりするので、これらを活用して効率よく単語を覚えてください。

英単語応用編:鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁

また私自身は使っていませんでしたが、鉄緑会が出している『鉄壁』という単語帳も東大生には人気です。

こちらは、東大志望の受験生に特化した大学受験専門塾である鉄緑会が作った単語帳です。各ページに単語に関連するイメージ図が描かれているので、単語が持つイメージから覚えることができ、東大英語に必要な推測力、想像力が鍛えられます。

また、他の単語帳では派生語となってしまう単語も見出し語として収録されているので、より実践的にたくさんの単語をインプットすることができます。ただ収録単語数は多いということで、単語暗記に時間をかけてられない人にはあまりおすすめできないかもしれませんね。

普通の単語帳に満足できないという人はぜひ手にとってみてはいかがでしょうか?

東大英語対策:リスニング編

リスニング基礎編:東大英語リスニングBASIC

まずリスニングの基礎としておすすめなのが、キムタツ先生の『東大英語リスニングBASIC』です。この参考書には東大のみならず、センター・国立の入試でのリスニングを攻略するためのノウハウが詰まっています。
筆者自身も、リスニングが苦手だと自覚した高2の2学期からお世話になり、高3になるまで毎日続けました。

東大式の選択問題、ディクテーションなど充実した内容で、リスニングが苦手な人でもしっかりと基礎から鍛えることができます。『東大英語リスニング』とはタイトルに書いてありますが、リスニングを鍛えたい全ての受験生にオススメできる参考書です。

リスニング応用編:東大英語リスニングSUPER

キムタツ先生の東大英語リスニングには、基礎編で紹介した『BASIC』以外に、『NORMAL』(呼び名がないため仮称)、『SUPER』の3種類あります。応用編では、この中で一番高難易度の『SUPER』を紹介します。

この『東大英語リスニングSUPER』は間違いなく、この世の中に今ある参考書の中で一番やりごたえのあるリスニング教材です。東大の本番のリスニングよりも難しく、そして読むスピードも速く作られているので、これで練習すれば本番ではリスニングの音声がゆっくり聞こえます。最後の問題は180wpm(1分間に180語)のペースでスクリプトが読まれ、かつ背後に雑音入りという作り込まれた問題になっています。

お値段もそれなりにしますし、根気もかなり必要ですが、最後までやりきった時の達成感と自信は何ものにも変えられないものがあります。

東大英語対策:長文読解編

長文読解基礎編:やっておきたい英語長文700

長文読解の基礎として紹介したいのが、『やっておきたい英語長文700(河合塾シリーズ)』です。こちらの参考書は入試における重要単語約700語レベルの英文が15題収録されています。

こちらの参考書がオススメできる理由は、とにかく解説が詳しいということです。河合塾ならではの詳しい解説によって、1つ1つの長文を丁寧に読解することができるようになります。

こちらの参考書を何度も復習すれば、多くの入試問題は解けるようになります。しかし広義での長文読解なため、東大特有の小説・物語対策がしっかりできるかといわれると少し不安が残ります。

東大向けの長文を中心で対策したいのであれば、これから紹介する応用編の方を使って欲しいですが、広く読解力をつけたいというのであれば、強くオススメできる1冊となっています。

『やっておきたい英語長文』シリーズはレベル別に、300・500・700・1000と4種類ありますので、自分にあったレベルで学習できるのも魅力的です。

長文読解応用編:東京大学英語 2 物語・小説文

大問5の長文読解に慣れたい人におすすめなのが、河合塾出版の『東京大学英語 2 物語・小説文』です。

この参考書は東大の大問5に特化した参考書で、問題の形式もそっくりです。
まさに、過去問の次に有能なテキストと言えるでしょう。

問題は長めの小説が多く、もちろん易しくはありません。
ですが、普段小説の問題に触れることが少ない東大受験生にとっては、貴重な演習です。

過去問を全部やってしまってリソースがない人。過去問に取り組む前にどんな形式かを知りたい人。どちらであってもオススメできます!

東大英語対策:和訳編

和訳基礎編:英文読解の原則125

こちらは英文読解と書いてありますが、筆者は和訳において役立ったと感じたのでここで紹介させていただきます。

この参考書は、英文を読解する際に注意するべき原則が125個、過去の入試問題を例文として紹介されています。基礎編での紹介になりますが、結構後半は難関国立大の例文を持ってきており、最初は全く文章が読めないということもあります。

しかし、解説の箇所や日本語訳を見ながら、文構造を丁寧に分解し、何度も繰り返し読むと次第に原則が頭に入り、スムーズに読解できるようになります。

この読解の原則が案外和訳でよく問われることがあるので、読解力も和訳のスキルも身につく1冊2役の参考書です。

和訳応用編:英文標準問題精講

また和訳問題の対策をさらに強化してやりたい!という人におすすめなのが、『英文標準問題精講』です。

この参考書がすごいのは、80年前に初版が出てまだなお売られている参考書である点です。
それだけ多くの受験生に長年愛されているということでしょう。

しかし、誰でも親しみやすいかといったらそうではありません。いきなり東大の問題を和訳させようとするような、高難易度の参考書です。

改定はされているものの、どこか昔の堅い英文が想像されるような問題がたくさん載っています。私はこの参考書を高3の2学期に買いましたが、あまりの堅さにちょっとやって断念してしました…。時間がとにかくかかり、力はつくけれども他の勉強が犠牲になるような状況になりかねなかったのです。

ですので、この参考書に関しては早めの購入をオススメします。和訳に自信がついたと感じて高3の夏を過ぎたあたりに買っても、入試までにほとんど終わりません。ある程度和訳ができるようになったと感じた段階で購入し、少しずつ進めていくことが望ましいでしょう。

【東大英語】よくある質問とその答え

東大英語の対策・勉強法についてのよくある質問について、筆者自身の経験を踏まえて解答していきます。

過去問はいつから解けばよいのか?

私が意識的に過去問を解いていったのは、高3の夏休み以降のことだったように思います。
この時期から、赤本・25カ年を使って対策を始めました。

過去問を解いた年数としては、『25カ年』に載ってある問題はほぼ全部解いたので、25年分解いたことになると思います。
ただし読解系は全部やったのですが、英作文と和訳は遡りすぎると傾向があまりにかけ離れていてあまり使えなかったので、10年程度にとどめました。

でも、特に過去問を何年解くかというよりも、どれだけ多くの英文に触れたかを大切にして欲しいです。

なぜかというと、東大英語は傾向が変化しやすいからです。
これまで紹介してきましたが、例えば英作文とかは傾向は毎年のように変わっていますよね。

過去問を全部解くのはもちろんやって欲しいことではあるのですが、いざ変化球が来たときの対策も必要で、そうなると単に過去問だけでは不十分です。

英語は総合力ですので、他の大学の入試問題、英字新聞等で根本的に英語力を鍛えていくことも結構大事だったりします。
現に過去問しか解いていなかった筆者の友人は落ちていました

あまりに過去問に執着しすぎると失敗してしまいますので、まずは過去問以外の対策をしっかり行いましょう。

東大英語の勉強法・対策法まとめ

さて、最後に東大英語を解く上で注意することをまとめました。
繰り返しがほとんどですが、今一度まとめたので参考にしてくださいね。

時間配分には十分配慮する

時間配分は東大英語において非常に大切です。
東大英語は問題自体の難しさよりも、問題数で難易度を上げています。

したがって、もし難しい問題やわからない問題に遭遇したら、とりあえず飛ばす、または捨てる勇気も大切です。

入学試験は相対評価ですから、細かいことにこだわっても仕方ありません。取れるところでしっかりとれれば、他人よりも上に立つことができるのです。

この記事で紹介した時間配分などを参考にしながら、まずは最後まで解ききることを意識して練習してみましょう。

リスニング5分前には問題文を読む

リスニングは東大英語において唯一といっていいほどの点取り問題、ボーナス問題です。
ここの30点は確実に得点しにいかなければ、合格から遠のいてしまいます。

ですから、リスニングが始まる5分前を使って、リスニングの問題を読み、事前にどんなテーマの内容が放送されるかを把握してください。
また、この5分を十分に活かせるようなリスニング力を本番までに培って下さい。

問題の型のハマりすぎに注意

2018年をはじめとして、東大英語は毎年形式変更がどこかで起こります。

型にはまりすぎて、
「この問題はこう出るので、こう答える」
と思って構えておくと、変化球の前でペンが動きません。

どんな問題が来てもいいような準備、具体的にはどんな問題であっても毛嫌いせずに取り組むことなどは徹底してください。

最後に

いかがだったでしょうか?
東大英語の全容が少しは掴めたのではないでしょうか。

東大の英語は、他の大学に比べて難易度はそれほど高くないと言われています。
それは東大が難しい英文を読解できる力を問うているのではなく、短い時間でできるだけ多くの英語を処理できるかを試しているからなのです。

ですから、東大受験者は精読ももちろんのこと速読力も意識して身に付けることを勧めます。
ぜひみなさん自身でも対策法を十分に練って欲しいと思います!





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ABOUTこの記事をかいた人

みや

福岡県出身。いまだに東京に馴染めない田舎者。東京大学法学部の2年生。現在は法学の勉強で日常が埋め尽くされつつある。Instagram(https://www.instagram.com/miya_study.univ/)の勉強垢で日々の勉強をたまに投稿にしている。東大関連の記事を主に書く。