はじめに
効率よく共通テスト世界史の勉強をしたいという人は多いですよね。
この記事では、共通テスト世界史の特徴と筆者が実際に行っていた勉強法を紹介します。
効率よく対策をして、共通テスト世界史9割越えを目指しましょう!
共通テスト世界史の特徴
【共通テスト世界史の特徴】①出来事の流れと横のつながりが問われる
共通テスト世界史には、出来事の時系列の流れと同時期に起きた出来事の横のつながりが問われるという特徴があります。
横のつながりが問われる例は、フランスでナポレオンが実権を握っていた時のロシアの様子は以下のうちのどれか、といった問題です。
同じ国の出来事は時系列順に学ぶので覚えやすいですが、異なる国の出来事を関連付けて学ぶことは少ないので、対策しておく必要があります。
また、共通テストはマーク式のため選択肢の内容全てがわからなくても、消去法で解けるという特徴があります。
出来事の内容とざっくりした時期、出題される文章や資料の手がかりから出来事のつながりを考えることで、ある程度は解けるでしょう。
そのため、共通テスト世界史には、私大入試で問われるような細かい用語や正確な年号まで暗記する必要はありません。
【共通テスト世界史の特徴】②グラフや資料の読み取り問題がある
共通テストでは、資料読み取り問題が出題されることも特徴です。
資料の正確な読み取りと周辺知識の関連付けができるかが鍵となり、思考力が求められます。
初見の歴史的人物の演説・条約・法令の資料や、先生と生徒の会話文など多くの文章が載っているため、必要な情報を選んで読み取る力が必要です。
【共通テスト世界史の特徴】③地図や写真を用いた問題がある
共通テストには、地図や写真を使った問題があります。
出来事が起きた場所や、植民地となっていた場所などを地図の中の選択肢から選ぶ問題、遺跡や美術作品の写真を手がかりに解く問題などです。
例えば、画像がアンコールワットであることを判断して、アンコール朝の説明を選択する問題や、写真の文字が女真文字であることを判断して答える問題などがありますよ。
共通テスト世界史の勉強法
【共通テスト世界史の勉強法】①大まかな流れを確認しよう
共通テストを解く上で出来事の流れを知っていることは不可欠なため、初めにおおまかな流れを確認しましょう。
高3の夏休みが終わるまでに、授業が終わった範囲の出来事の流れを理解しておくと、その後の問題演習で解ける問題が増えるのでよいです。
勉強時間が長く取れる夏休みに覚えておくと、秋に十分に演習の時間をとれますよ。
私には高校の進度に合わせて着実に覚えていく勉強法があっていたため、無理して予習せず、2学期以降は授業が進むのと同時に知識を定着させていました。
授業は冬休み前まで終わらなかったのですが、2学期以降に習った範囲は演習でもすぐに知識を思い出すことができたので、復習を重ねなくても短期記憶で乗り切ることができました。
通史を身につける時には「一度読んだら忘れない世界史の教科書」、「ヨコから見る世界史」の2冊がおすすめです。
「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書」は、地域ごとに整理されていて、時系列がわかりやすいです。
地域が混ざって混乱してしまう世界史をすっきりと復習できる参考書ですよ。
私は高1から授業範囲に合わせて読んでいました。
「ヨコからみる世界史」は、出来事が時代ごとの横のつながりに着目してまとめられています。
横のつながりは共通テストで問われやすいため役立ちますよ。
私は、11月以降に知識の最終確認として隙間時間に読んでいました。
【共通テスト世界史の勉強法】②重要事項を暗記しよう
教科書の太字をすべて覚えることが共通テストの得点アップに重要です。
高1からの積み重ねであるため、試験ごとに確実に覚えましょう。
教科書の授業で習った範囲を、授業後の10分休憩で確認すると記憶の定着がよくなるのでおすすめです。
暗記した後は知識をアウトプットできるか一問一答で確かめましょう。
一問一答の問題集は共通テストに特化した「世界史Bの点数が面白いほど取れる一問一答」がおすすめです。
センター試験の問題をもとにして作られた文章正誤問題では、選択肢が誤りである理由と関連する重要事項が解説されているので、問題ごとに知識を得ることができますよ。
また、3つの出来事を説明する文を時系列に並び替える問題が地域ごとにまとめて載っているので、共通テスト頻出の年号並び替え問題の対策になります。
私はこの参考書を、高3の11月頃に取り組み始めました。
1、2周目は前から順に解き、間違えた問題に付箋をつけておき、間違えなくなるまで何度もやるという流れを一か月かけて行いました。
その後一度付箋が全部取れてからしばらくこの問題集には触れず、忘れた頃に上記の手順で再確認しました。
しばらく時間を開けると、覚えていたはずの問題も数問忘れているものがあり、短期記憶から長期記憶にできるようにもう一度暗記して定着させていました。
付箋の量でどの程度の達成度かを確認しながら学習できるのでおすすめです。
単語を暗記した後は、戦争の開始と終結した年、条約締結年など歴史が大きく動いた重要な出来事の年号も暗記しましょう。
年代並び替え問題を解くために必要だった年号や、解説に太字で書かれるような年号は重要です。
また、文化史は後回しにしがちですが、出題されることもあるので余裕があったら作者名と作品名を暗記しておきましょう!
【共通テスト世界史の勉強法】③地図や写真などを確認しよう
資料集を活用し、普段から地図や写真を見ておきましょう!
都市や植民地の位置が問われることが多いので、地名が出てきたら地図でその場所の位置をその都度確認することが重要です。
絵画や歴史的建造物の写真を見て情報を読み取る問題は、難しく差がつきやすい問題です。
意識して資料を開くようにすると、絵画や写真は印象に残りやすいので覚えやすく、本番で他の人と差を付けることができます。
私は試験前にちょうど見ていた美術作品の写真が出題されて正答できたので嬉しかったです。
【共通テスト世界史の勉強法】④模試や予想問題を活用しよう
直前期には、マークシート形式特有の消去法の使い方に慣れるために模試や予想問題を活用しましょう。
毎回時間を測って本番のつもりで解くことが大切です。
グラフ・表の読み取り問題も、一問一答的な暗記では対応できず慣れが必要なので、9月ごろには共通テスト形式の問題を練習し始めましょう。
イギリスの金貨鋳造量と紙幣流通量のグラフから、金貨鋳造量が減少したこととナポレオン戦争の関係で、戦争中には紙幣を大量に発行する必要があったことを読み取る問題が実際に出題されました。
問題の意図まで想像しながら解説を読むようにすると、他の問題も解けるようになりますよ。
また他の問題の復習の時は、正誤判定を間違えたなら文章中のどこが誤りかを、年代の並び替えが間違っていたら各出来事の年号を調べましょう。
自分が間違えやすい年代や地域を炙り出し、教科書や資料集でその分野の周辺知識と共に暗記しましょう。
9割超え!共通テスト世界史得点アップのコツ
【共通テスト世界史のコツ】①選択肢中の誤りをチェックしながら解こう
選択肢は2つまでは消去法で確実に絞れて、2択で迷うものが多いですよね。
選択肢中の誤りをチェックしながら解くことで、自信をもって答えることができます。
例えば、誤った選択肢に「ア、スペイン王フェリペ2世は神聖ローマ皇帝を兼ね、カール5世と称した。」とあったら「フェリペ2世」に斜線を引き、「カルロス1世」とメモします。
記号の「ア」の部分にも、丸かバツの印を大きく判別しやすいようにつけて、ケアレスミスを防止しましょう。
このとき、問題で正しい選択肢と誤っている選択肢のどちらが問われているかに注意してくださいね。
ちなみに、本番でどうしても選択肢の2択から絞ることができなかったら、最初に選んだ方を答えましょう。
個人的に直感は当たる印象がありますし、見直しの時に変えてしまって最初に選んでいた方が正解だと悔しくて印象に残るので、次の日の試験に影響してしまいますよ。
【共通テスト世界史のコツ】②グラフや表の読み取り問題で得点を稼ごう
会話形式の文章がある時、出題とは直接関係のない雑談は流し読みでOKです。
なるべく早く問題文を読むことで考える時間が稼げますよね。
グラフ、表の問題では大きな数値の変化とその年の出来事の関連性が問われるため、世界大戦など重要な出来事が起こった年号に印をつけるのがおすすめです。
また、解答の根拠とした問題文中の年号や人物名などにも下線などの印ををつけておきましょう。
見直しの時に短時間で確認ができて便利ですよ。
読み間違いによるケアレスミスを防ぐために、数値が示しているのが人口の変化なのか、人口密度の変化なのかなどその数値が示すものは何かを確かめ直すことも重要です!
【共通テスト世界史のコツ】③ケアレスミスを発見するために見直しをしよう
見直しのコツは2つあります。
1つ目は、紛らわしい選択肢に注意して確認するということです。
第一次五カ年計画と第二次五カ年計画、コシュートとコシューシコを変えている、といったなどの引っかけに注意して選択肢を読み直しましょう。
2つ目は自分が選んだ選択肢を一度忘れて、先入観なしに資料や問題文を読むことです。
一度答えを導くと、無理やり今の答えに合うように資料を曲解してしまいがちですよね。
先入観を持たずに落ち着いて読むと、意外なミスに気づけますよ。
見直しの時には、これらのことに気をつけて得点アップを狙いましょう。
おわりに
共通テストに特化した対策方法をご紹介しました。
この方法で共通テスト9割超え、そして満点を狙っていきましょう!