Whichの用法を完全攻略する(疑問詞、関係代名詞、関係形容詞)

関係代名詞「who」 ~英文法単元別解説~

今回はwhichのすべてを理解し、問題文にwhichを見付けた瞬間に用法を識別できることを目標とします。用法は大きく3つ。疑問詞、関係代名詞、関係形容詞。以下順に説明します。

whichの用法①疑問詞

Which is your book, this one or that one?

…さすがに問題ないと思います。2つなら「どちら」、3つ以上なら「どれ」と訳すことぐらいでしょうか。

whichの用法②関係代名詞

whichと言えばこの関係代名詞でしょう。関係代名詞とは、そもそも2つの文章をまとめるためにありましたから、関係代名詞を含む文章を分析するときにはもとの2つの文章に分解する作業が基本になります

主格の関係代名詞

That is a house which is in the center of this town.

先ほどの理論に基づき、2つの文章に分解。

①That is a house.
②The house is in the center of this town.

2つの文章の共通部分はhouseなので、これが先行詞になります。次に着目するのがhouseと節の中の動詞の関係です。

主格とは、先行詞が節の中の動詞の主語になっている場合のこと。Houseは②の文の主語になっていますよね。よくわからない人は次の目的格の場合と比べてみましょう。

目的格の関係代名詞

The building which I visited yesterday is a museum.

目的格とは、先行詞が関係詞節の中の動詞の目的語になっている場合のこと。

この例文でwhichの部分をwhereだと勘違いする人が非常に多いですが、重要なのは『場所の話しかどうか』ではなく先行詞と形容詞節の関係です。

例にならい2つに分割します。

①I visited the building yesterday.
②The building is a museum.

の2つですね。この①の文から先行詞buildingはvisitの目的語になっていることがわかり、関係代名詞のwhichだと分かります。ちなみにwhereを使うべきなのは次の文。

The building where I went yesterday is a museum.

これをまた2つに分けると、

I went to the building yesterday.
The building is a museum.

となり、先行詞のbuildingは関係詞節の中の動詞wentの主語でも目的語でもないことが分かります。このことから関係代名詞ではないことが分かりますが、この詳しい説明はwhereの用法の回にしますね。

制限用法と非制限用法

I have two watches which are red.
I have two watches,which are red.

みなさんはこの2つの文の意味がまったく違うことに気づけましたか?

上の文はコンマがない制限用法というもので、例文の意味は『私は赤い時計を2つ持っている』になります。

一方下は非制限用法と言い、訳すときに「コンマが来たらそこでいったん文を切るイメージ」で訳すと上手くいきますよ

『私は2つ時計を持っているが、その2つの時計の色は赤である』という訳になります。上の文では持っている赤い時計の数を、下の文では持っている時計の数の合計を言っており、コンマ1つでまったく違う意味になります。

whichよりthatを使うべき場合

①I saw a boy and a dog that were running in the park.
②This is the only pen that I have.

①のように人+人以外が主語ならばwhoもwhichも使えませんから、thatを使わなければなりません。

また②のように先行詞が序数、only、no、all、the veryなどで修飾されているときはthatを使うのが好ましいとされます。

whichの用法③関係形容詞

He may be late , in which case we have to wait for him.

関係形容詞は全部でwhat,which,whatever,whicheverの4つ。ほとんどが制限用法です。まず形としては形容詞と同様後に名詞が続くので判別は難しくないです。

訳すのも一見難しそうに感じますがwhichを『その』と訳せばそれで上手くいきます。例文を訳してみると、『彼は遅れてくるかもしれない、その場合には私たちは彼を待たなければならない。』

ほら、訳せましたね?

whichの用法④複合関係詞whichever

最後はwhichではないですが、おまけで簡単に。whicheverには2つの用法があります。これは雰囲気でも分かりやすいですが、形が明らかに違うので2つ訳を覚えればおしまい。

~のものはどちらでも

You can take whichever you like.

訳は『あなたはどちらでも好きな方を取ることが出来ます。』

関係詞節whichever you likeは名takeの目的語として、名詞の形になっています。

どちらが~しても

Whichever wins, he will be satisfied.

訳は『どちらが勝ったとしても、彼は満足するだろう。』関係詞節Whichever winsは副詞的な働きを持っています。




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