はじめに
京都大学を目指すあなたは、京大の試験当日の様子を具体的にイメージできますか?
今回は、京都大学の2次試験を実際に受けた私が、入試当日についてリアルな注意点を交えながら紹介します。
京都大学の試験の基本情報
京都大学の試験日程・試験開始時間と合格発表日
京都大学の一般入試は2月25、26日で、両日ともに試験開始時間は9:30です。
合格発表は3月10日に行われます。
京都大学の試験会場となるキャンパス
会場となるのは、吉田キャンパスの本部構内・北部構内・吉田南構内です。
一般的に文系学部は本部、理系学部は北部のイメージがありますが、必ずしもその通りの会場に当たるとは限らないので念入りに確認しましょう。
京都大学吉田キャンパスへのアクセス
電車の最寄りは、今出川駅・出町柳駅の2通りあります。
京阪線の出町柳駅からは、市バス(201系統)を使ったときの所要時間は1分、徒歩なら約10分です。
地下鉄の今出川駅からは、市バス(201系統)を使ったときの所要時間は約10分、徒歩なら約30分です。
市バスは乗り場や系統が複雑なので、駅から市バスに乗る場合は、行き先に注意しましょう。
また、市バスは、遅れることが非常に多いため、使う場合は時間に余裕を持って行動してください。
京都大学の試験前日から試験当日までの流れと過ごし方(合格体験談)
試験前日16時:準備・就寝
試験前日は家で、本格的な勉強はせず、直近の過去問を軽く見直しました。
また緊張で眠れないことを想定して、形だけでも22時には就寝しました。
試験当日6時起床~7時出発
起きてから脳が目覚めるまで3時間かかると聞いたので、試験時間までに目覚めるよう計算しました。
米がメインの朝食に加えて、糖分補給に良いと聞いたきな粉餅も食べました。
自分の高校から京都大学を受けるのは自分だけだったので1人で行動し、電車では勉強せず、目を閉じて休みました。
試験当日8時:試験会場到着
会場では、緊張で立看板などを楽しむ余裕は全くありませんでした。
幸い試験を受ける教室は、オープンキャンパスで来たことがある場所でしたが、場所を事前にもう少し慎重に確認すべきだったと反省しています。
まず、到着後すぐには建物には入れず、屋外で待機しました。
待つ間は、建物の入り口近くに座って英語の構文の取り方、答案の書き方を復習しました。
8:30頃になると、教室のある建物の中へと案内されました。
この時点ではまだ教室に入ることはできず、教室前の廊下で待機しました。
私は1秒でも長く勉強したかったので、指示があると1番に建物に入り、廊下の勉強スペースを確保し、壁の段差に過去問を置いて、現代文の答案を実際に作成しました。
次に、9:00前に教室に入るよう指示されました。
中に入ると250〜300人程度の法経第七教室が満杯でした。
椅子が、1つ後ろの長机に固定されているタイプで、トイレに立つ際、通路が狭くて不便でした。
人の多さに一気に緊張しましたが、「ここまできたのに緊張で失敗したら絶対にもったいない」と気を強く持ち、落ち着けるよう努めました。
入室してからは、手を動かす勉強はせず、目を閉じて一連の解き方を思い出していました。
試験当日9時30分:午前中の試験
9:15頃に問題が配られてから試験が始まるまで数十分の間があり、このタイミングが緊張のピークでした。
緊張しながらも、問題用紙を隣の受験生から受け取る際、笑顔で丁寧に「ありがとう」と言うと、相手も笑ってくれて落ち着きました。
1日目には、うっかり英文字入りの服を着てしまい、試験開始直後に脱ぐよう言われて焦りました。
突然、しかも試験開始後の出来事でパニックになる中、脱いで寒くなるのが不安だったので、無地のコートを咄嗟に羽織りました。
個別試験でも、共通テストと同様、服装に注意すべきです。
ちなみに、1日目の1時間目の国語では、好きな作家・太宰治の話が最初に出てきて少し嬉しくなりました。
試験当日11時30分:昼休み
休み時間は長いと聞いていましたが、緊張や疲れを癒すことを考えると2時間は少なすぎると感じました。
自分のパフォーマンスに集中したかったので、休憩中も1人行動を徹底しました。
昼食は満腹になりすぎないよう、トイレが近くならないようかなり気を配りました。
まず、お弁当1食分を一気に食べないこと。
少し食べるごとに満腹で眠くなっていないか確認しました。
血糖値が一気に上がると眠気の原因になるため、野菜から順によく噛んで食べます。
そしてトイレに行きたくならないように、腸を活性化しやすい野菜製品と乳製品は、各1口程度にとどめました。
さらにお菓子も、血糖値を大きく上げるため、食べすぎに気をつけました。
食後は、トイレ以外は教室から出ませんでした。
キャンパス内を散歩するという過ごし方が人気ですが、自分は体力の消耗や道に迷うことを恐れて自分の席でひたすら寝ていました。
しかし、トイレに行く際に屋外の空気を吸ったのは良かったです。
周りは、活動的な人と、座って休んでいる人が半分ずつくらいでした。
休むことを選んだのは良かったですが、Twitter(現在のX)を見たことは反省しています。
幸い、自分と同じように苦戦した人のツイートがメインでしたが、できた人のツイートを見ていたら立ち直れなかったと思います。
試験当日13時30分:午後の試験
京大の午後の試験は1日目、2日目で試験時間が異なります。
文系の場合、1日目は120分、2日目は90分です。
理系の場合、1日目は150分、2日目は180分です。
私の場合は、午前中を乗り越えたことで自信がつき、午前よりは落ち着いていました。
しかし、勝負を分けるであろう科目が午後に集中していたため緊張は残りました。
1日目の数学は、何問完答できるかで合否が決まりますし、2日目の日本史は得意科目だったので、他の人より取らなければならないというプレッシャーがありました。
2日とも練習通り、10分前までに答案作成を終え、ケアレスミスがないか念入りに確認して試験を終えました。
ちなみに、2月26日に行われた日本史の試験では「二・二六事件」と答える問題が登場し、京大のユーモアを感じました。
試験当日16時30分頃:試験を終え帰宅
試験が終了した後も、答案回収・確認や規制退場があるため、数十分は待たなければなりません。
1日目は、翌日も試験を控えているのでとにかく早く帰って休むことを考えました。
そして2日目に文系が帰る時間帯は、理系の試験中のため、静かに行動するよう指示がありました。
2日目終了後は、受験生を労うために、京大の吉田寮の学生がカレーや鍋を振る舞っていましたが、疲れ切って全く気にする余裕がありませんでした。
今思うと、京大入試ならではの文化を満喫していなかったことが残念ですが、当時は孤独な状況で、試験だけで精一杯だったのだろうと思います。
京都大学の試験を受けて分かった当日の注意点
【京大入試当日の注意点】①キャンパスは3つに分かれているので要チェック
京都大学のキャンパスは3つに分かれており、試験会場の位置は学部や受験番号によって異なります。
駅やバス停からかなり距離のある北部キャンパスや吉田南に行かなければならない可能性もあるので注意しましょう。
たとえオープンキャンパスなどで知っている場所であっても必ず、本当にあっているか再確認を徹底してください。
【京大入試当日の注意点】②時計は持ち込めない
京都大学の入試では、自分の腕時計を持ち込めません。
そのため試験中の時間確認は、教室備え付けの時計または試験官に質問する形式で行います。
時計の見えやすさは、席によって大きく異なります。
席は選べないので、近視の人はメガネ、コンタクトなどの対策が必須です。
なので普段から裸眼の人は、1ヶ月ほど前から視力矯正した状態で読み書きすることに慣れておくと安心です。
私は試験前日まで時計持ち込み禁止を知らなかったため、パニックになりましたが、幸い時計が見える席で、眼鏡をかけて問題なく受験できました。
二次試験は、時計を持ち込める共通テストとは異なるので注意しましょう。
最後に
2日にわたって行われる京都大学の二次試験。
この記事を読んで入試本番をイメージし、当日はリラックスして、立て看板やキャラクター像といった「京大の雰囲気」も思いっきり味わってきてください!
京大受験生の皆さんが、入試本番で100%の実力を発揮できるよう応援しています。