入試数学の掌握 各論錬磨編(青)の特長
【入試数学の掌握 各論錬磨編(青)】①問題数は少なめだが難易度はかなり高い
『入試数学の掌握 各論錬磨編』の問題数は全部で40問程度と少なめです。
問題には例題とチェック問題の2種類があり、例題が15問、チェック問題が25問程度の問題数となっています。
例題で学んだ考え方をチェック問題で確認できます。問題の出典は主に東大、京大、阪大の過去問で、難易度はかなり高めです。
しかし、心配する必要はありません!
この参考書では突飛な発想は必要なく、習熟度で差がつきやすい分野の難問、つまり学習の効果が現れやすく、他の受験生と差をつけられる分野を中心に扱っています。
例えば、通過領域、論証(存在命題、全称命題)、一意性の示し方などの分野を解説しています。東大志望者の場合だと、通過領域の分野は必見ですよ!
また、筆者が独自の視点で入試問題を分析・分類しているのも、他の参考書にはない大きな特徴です。
基礎が身についており、難関大数学の完答数を伸ばしたい人におすすめです!
【入試数学の掌握 各論錬磨編(青)】②1問1問に対する筆者の解説が懇切丁寧
この参考書では、入試数学の経験豊富な筆者が、難問への取り組み方を受験生目線で詳しく解説してくれます。
どうしてその解法が浮かぶのかに焦点をあてて丁寧に説明してあるので、問題の解法を本質から理解できます。
筆者が示してくれる解法は、絶対に思いつかないような特殊な発想ではなく、受験生にとって、できるだけ自然な発想をもとにしたものなのでとても理解しやすいです。
また、受験生にありがちな誤解や思わぬ勘違いを紹介してくれるため、ケアレスミスも減らせるようになりますよ!
さらに、1つの問題に対して複数の解法を検討してくれるのもこの参考書の特徴です。
1問の解説が25ページ以上に及ぶこともありますよ!様々な解法に触れることで1つの問題を深く考えることができ、思考力も鍛えられます。
【入試数学の掌握 各論錬磨編(青)】③筆者の貴重な受験の体験談が面白い
この参考書の筆者は、東大理三・京大医学部の合格をした経歴の持ち主です。さらに、筆者は、東大への圧倒的な合格実績を誇る鉄緑会という塾の数学科講師をしていた経験もあります。
そんな受験経験の豊富な筆者が自身の体験を語ってくれるのもこの参考書の大きな特徴です。
堅苦しい文体ではなく砕けた感じの文章なので、とても読みやすいです。
思わずクスッと笑えるようなエピソードは、問題を解くのに疲れた際の息抜きになりますよ!
もちろん、筆者の貴重な受験の体験談も非常に参考になりますし、なによりモチベーションアップにつながります。
例えば、数学が得意だった筆者が入試本番で焦って失敗してしまった体験談は、たとえ数学が得意であっても油断はできないことを教えてくれます。
入試数学の掌握 各論錬磨編(青)のおすすめの勉強法・使い方
【入試数学の掌握 各論錬磨編(青)】①問題数が少ないからこそ1問1問を丁寧に時間をかけて取り組もう!
この参考書に掲載されている問題はかなり難しいです。 そのかわりに問題数は少ないので、時間がかかったとしても1問1問丁寧に取り組み、多くのことを学ぶことが重要です。
基礎事項の確認はもちろん、問題を多角的に考えましょう!複数の考え方を比較して、最善の解法を考えてみるのがおすすめです。
解法の比較と選択を徹底して行えば、様々な可能性を考える力がつき、初見の難問への対応力がアップします。
多くの知識・技術を習得するだけではなく、入試本番での解法選択を意識した実践的な実力を身につけるためにも、1問1問を丁寧に考え抜くことが重要です。
ただし、受験勉強に割ける時間は限られているので、1問あたりに考える時間を決めておくと良いでしょう。ちなみに、私は1問あたり1時間までと決めていました。
【入試数学の掌握 各論錬磨編(青)】②なるべく自力で粘り、分からない場合は潔く解説を読み込もう!
問題はなるべく自力で解こうと努力し、粘り強く考え抜くことが大切です。
粘り強く考え抜いた結果であれば、解けなくても全然落ち込む必要はないです!
なぜなら、そもそもこの参考書に掲載されている問題の難易度はかなり高いからです。
実際にこの参考書を利用して東大に合格した私や私の友人たちも、解けない問題はたくさんありました。
問題が解けるか解けないかよりも、大切なのは”解けない問題が出てきたときにどうするか”です。
解けなかった場合は自分の考え方を整理した後に、潔く解説を熟読しましょう!
解説を読むときは、自分の考え方と照らし合わせながら、解き方を振り返るのがおすすめです。
自力でどこまで到達できていたのか、自分の方針の良くなかった点は何なのか、どう考えれば上手くいったのか、など改善点を洗い出していきます。
自分なりの着眼点をもとに、納得が行くまで振り返りをしましょう!
【入試数学の掌握 各論錬磨編(青)】③類題や解き直しで定期的に確認しよう!
この参考書の問題を、考え方を1回で完全に習得するのは非常に難しいです。
そこで、この参考書の考え方を習得する上で大切なのが復習です。
せっかく時間をかけて学んだ高度な考え方や数式処理を、復習せずに忘れてしまうのはもったいないですよね。
入試本番まで忘れないように、定期的に復習と反復練習をしましょう。
夏模試や秋模試などの前に一通り読み返して、考え方を整理するのがおすすめです。
もちろん入試本番前にも確認しましょう。
復習をするメリットはもう一つあります。
それは、復習をすればするほど、解くスピードが上がっていくということです。
復習することで、この参考書で学んだ問題と似た構図の問題を見抜く力がつき、方針を素早く立られるようになるからです。
難問を素早く処理できれば、大きなアドバンテージになりますよ!