現代に必要な学部!?危機管理学部ってどんなところ?

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そもそも危機管理学とは?

危機管理学とはその名の通り、現代において個人や国家、社会が直面する危機を分析し、その防止策を立てることを試みようという学問です。一言で「危機」といっても様々なものがあります。

以下に危機管理学で扱う主な「危機」をいくつか紹介します。

災害分野

大地震や豪雨などの大きな自然災害や、原発事故などの人災が起こった際に避難方法や救出活動、復旧活動をどのようにして行うべきかを学びます。

地震大国であり、近年異常気象に悩まされている日本には必要不可欠な分野ですね。

社会問題分野

社会で発生する殺人などの刑事事件やテロリズムを前にいかにして市民の安全を守るかということや、経済危機にどう対処するかなどについて学びます。

犯罪者の行動原理を知るための犯罪心理学や、日本の司法制度・行政制度、経済学も併せて学習することもあります。

国際問題分野

戦争や国際テロリズムをはじめ、国際経済など国際問題にどう対応すべきかを研究します。

IT問題

IT化が進む中で無視できないサイバー攻撃や情報流出の防止といったサイバーセキュリティを学習します。

どんなことを学んでいるの?

危機管理学部では「リスクマネジメント」(危機事態の発生を未然に防止するための方法)と、「クライシスマネジメント」(発生してしまった危機事態の方法)の手法を身につけるという点では一致しているものの、扱う危機の内容やその危機に対するアプローチの仕方は先ほど述べたように様々な分野が関係しています。

災害対策では、環境科学・医療制度・行政制度等、社会問題対策では心理学・経済学・法学等といったように、一つの分野を深く研究するのではなく、様々な分野を総合して学習するところが特徴的です。

将来どんな職業で役立つの?

国家公務員

災害対策を担当する国土交通省や気象庁や、司法制度を担当する法務省などの省庁に入り、学部で学んだ内容を最大限に活かして国民の安全を守るための計画を考えることが可能です。

地方公務員

警察官や消防隊員として、現場で災害や刑事事件の被害の最小化に尽力したり、地方自治体の防災課などでより具体的な対応策を考案したりすることが考えられます。

全ての都道府県、指定都市で危機管理専門幹部を配置しているため、重要度はかなり高いポジションといえるでしょう。

一般企業

危機管理学部で身につけたサイバーセキュリティの知識を活かして、企業の機密事項を守る部署についたり、危機管理マニュアル作成などに取り組む危機管理・災害対応部署に入って活躍することが想定されます。

ある調査結果によると、危機管理を学んだ学生の採用を希望している企業は85.5%に上っており、企業の危機管理への関心の高さが伺えます。

危機管理学部がある大学とその偏差値

日本大学

・偏差値…57~59
・2016年設置
・日本大学危機管理学部HPはこちら

自然災害などの一般的には理系の範囲であると思われがちな問題にも、法学等の文系的観点から取り組んでいることが特徴で、卒業時に「法学士」という学位を取得できます。

警察OBや官僚OBなど著名な教員も多く、そのつながりを活かした職業体験制度も充実しています。

危機管理学部がある三軒茶屋キャンパスには、災害時に備えて大量の備蓄や簡易トイレが用意されており、危機管理の意識の高さがうかがえますね。

千葉科学大学

・偏差値…44~48
・2004年設置
・千葉科学大学危機管理学部HPはこちら

日本で最初に危機管理学部が設置された大学です。文系的アプローチの日本大学に対し、千葉科学大学では機械の改良や医療制度改革など主に理系的なアプローチで危機問題を取り扱っています。

海の環境や生態系の保全に対する理解を深めるためにダイビング実習を行ったり、アメリカに約1年半留学しながら、エアラインパイロットに必要な知識と技能の習得を目指したりとユニークな授業が行われていることが特徴の一つです。

倉敷芸術科学大学

・偏差値…42~44
・2017年設置
・倉敷芸術科学大学危機管理学部HPはこちら 

今年開設されたばかりの学部です。二年生から公務員コースと民間企業コースに分かれて学習するという就職を意識した仕組みをとっています。

観光地倉敷にキャンパスがあることから、観光客の安全をどう守るかという観光危機学という新たな視点も取り入れています。

まとめ

いかがだったでしょうか。危機管理学部の存在を初めて知ったという方も多いのではないかと思います。

危機管理という考え方は昔からありましたが、きちんと一つの学問として考えられ始めたのは最近のことで、危機管理学部が設置されている大学は2017年現在以上の3校にとどまっています。しかし、社会の危機意識が高まっている現状を踏まえるとこれから設置をすすめる大学も増えてくるのではないかと思われます。

学生を集めるために特待生制度を積極的に導入しているところもあるので、是非進路の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。