浪人をする意味とは?大学受験で浪人を経験した東大生が考える

浪人をする意味とは?大学受験で浪人を経験した東大生が考える

大学受験でいう浪人とは?

「浪人」という言葉にどんなイメージがありますか? あまりいいイメージを持っている人は多くないかもしれませんが、今回は浪人を経験した東大生の僕が、浪人を通してどんなことを学び、考えたかを書きます。

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予備校での浪人、仮面浪人、宅浪の違い

一言に浪人といっても、実はいくつかの種類があります。簡単に説明すると、以下のような特徴があります。

・予備校での浪人:駿台や河合塾などの予備校に通いながら大学受験に向けて勉強をする。
・仮面浪人:合格した大学に一旦入学して、大学で勉強しながら翌年以降の入試で合格を目指す。
・宅浪:予備校には通わず、自宅で大学受験に向けて勉強をする。

僕が経験したのは「予備校での浪人」ではありましたが、地元の小さな塾に通っていたので、少し一般的な予備校とは違う点もあるかもしれませんね。それぞれの形態によって浪人生活は大きく異なるので、浪人しようか悩んでいる方は必ずそれぞれについて知っておくべきです。

浪人するに至った経緯

僕は現役時代、経済的理由から親には浪人することに反対されていました。そのため、センター試験前までは後期に受験する大学もきちんと考えていて、第1志望の東大に落ちたらそこに行こうと思っていました。

しかし、センター試験が終わり、自己採点をする前からかなり出来が悪いだろうと察したとき、ふと、「多分東大には落ちるだろうな」と感じたのです。そのことを母に伝えると、「落ちるつもりなら最初から受験しないで、違う大学を受けなさい」と強く言われました。

その時、僕は心の中で「どうしても東大にしか行きたくない」という気持ちに気がつきました。自分が行きたい大学は東大だけで、後期日程はないためそのほかの大学を受けるのも気が引けたので、ダメ元で「東大にしか行きたくないから、後期はどこにも出願したくない」と母に伝えました。すると、母は「それなら自信持って合格するまで勉強しなさい」と言ってくれて、浪人覚悟の東大受験を応援してくれたのです。

結果として東大には僅差で落ちてしまい、浪人することになりました。

浪人を経て学んだこと

僕にとって浪人の1年間は非常に長かったです。毎日ただ起きて、勉強して、寝ると言った感じで、本当にこのままで合格できるのかや落ちたらどうしようかと不安にかられました。

勉強になかなか集中できないこともよくあり、眠れないほど考え事をすることありました。僕にとって浪人生活は「自分の将来について深く考えた1年」と言ってもいいでしょう。そんな日々の中で、浪人にたくさんの意味を見いだすことができました。

志望校に合格したいという気持ち

もちろん、誰しも志望校を決める際は志望理由があるはずです。僕も現役時代なぜ東大に行きたいのかの理由はたくさん持っていました。浪人をしていると、何度も勉強へのモチベーションが下がったり、「なんでこんなに勉強してるんだ」と唐突に疑心暗鬼に陥ることがあります。

そんな時、僕はいつも「なぜ東大に行きたいのか」を思い出して自分を感化していました。

例えば、僕は東大を目指そうと決めた時、「1番苦労する必要がある大学だから、一生忘れないほど努力して合格を勝ち取ろう」と思っていました。受験勉強を続けていると、こう言った初心をよく忘れてしまいます。しかし、何度もこれを思い出すことで、「あの時の自分はこの辛い道を期待して東大を目指したんだった」と考え直し、また頑張ることができたのです。

そのほかにも、たくさん応援してくれる人のことや、これまで自分が重ねた努力を思い出すことで、再度第1志望に合格したいという意志を強めることができました。

何者でもない苦しさ

浪人をするとたくさん苦しい経験をします。僕の場合、とても辛かったのが「何者でもない苦しさ」でした。高校生の時は世間から「高校生」として見られ、制服を着ることで自分もそう感じることができます。

しかし、大学受験で不合格になり、浪人生活を始めると、自分に肩書きがなくなったように感じたのです。ただ勉強をしているだけの存在で、そんな僕は社会には必要とされていなんだろう、などとネガティブなことばかり考えることもありました。

自分は周りにどう見られているんだろうか、いつまでこの不安定な状態が続くのだろうか、といつも不安でした。浪人を経験すると、成績が上がるかどうか以外にも悩むことがたくさん生まれるのです。このように、僕は浪人を通じて日常では悩むとこではない場面でたくさん悩み、不安にかられ、その気晴らしとして勉強したり、文章を書いて自分を表現していました。

新しい友達

上記のように、僕は浪人している間、目標を達成するために頑張るかたわらで不安を感じたり、たくさん悩んできました。しかし、その時にいつも周りにいてくれたのは、新しい友達でした。

これは基本的に予備校に通って浪人する場合に限られるかもしれませんが、高校を卒業して新しい環境に身を置くと、新たな友人ができます。違う高校出身ではありましたが、彼らに時々相談したり、笑ったり、大学への期待を話し合うことが、僕の浪人生活では一番楽しい時間となりました。

新しい友達の中には、強い意志を持って浪人を決めた人、なんとなく浪人している人、何浪も重ねている人、社会人になってから大学受験を始めた人など、本当にいろんな人がいます。そのような人の経験や考え方を聞くことで、大学に入ってからやりたいことを見つけたり、努力をする動機を得ることができました。

浪人することは意味のないのか?

ここまで書いたように、僕一人の1年間でさえ本当にたくさんの出来事がありました。それらのほとんどは高校時代に経験することのなかったものであり、悩んだ内容もそれ以前より深刻で、どうしようもないことのように感じるものばかりでした。ここから言えることは、「浪人は大学受験のためだけじゃない」だろうと僕は考えます。

「浪人しても志望校に合格できる保証はない」ということを理由に「浪人は無意味だ」というのは間違っています。浪人生活とは受験の合否について考えることに加え、自分自身と向き合う時間でもあるんです。1年を通して何度も大学に行きたい理由を問い直し、学びたいことを明確にするなどの直近の将来のことから、大学を出た後どんなことをしたいか、ひいては自分は一体どんな人間になりたいかなど、遠い未来のことを考える時間でもあります。

悩むことで他人を理解する力をつけ、合格に向けて勉強し続けることで、継続的に努力する力をつけることができます。僕が考える浪人の意味とは、こう言った「人間的な成長」ではないかと考えています。

もちろん、「積極的にみんな浪人すべきだ!」と進める訳ではありませんし、実際のところ浪人したっていい加減な生活をし続ける人がいるのも事実です。しかしながら、長い人生のたった1年、逃げることなく自分と向き合えば浪人生活とは非常に有意義なものになりうることもまた事実です。

高校生のみなさんには浪人のことを考えず現役合格を目標にしてほしいですが、失敗したってもう一度頑張ればいいと頭に入れていてください。一生懸命に過ごして合格を勝ち取れば、「僕は浪人できてよかった」と思えるようになるものです。

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