2018年度ミスター東大の中谷 智一さんにインタビュー!東大受験を支えた高校時代の野球部顧問の偉大な教えとは?

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お名前 中谷 智一(なかたに ともかず)
出身高校 大阪教育大学附属高等学校池田校舎
高校時の部活 野球部
入学時の科類 理科二類
進学先 医学部健康総合学科
センター試験の点数 812点

はじめに

インタビューするのは、2018年ミスター東大コンテストのグランプリに選ばれた理科二類2年の中谷智一さん。

「高校の時は週7で野球をしていました。」と楽しげに野球部一色の高校時代を語って下さいました。

今回は、そんな本格的な部活と受験勉強を乗り越えてきた中谷さんの現役・浪人時代を紐解いていきましょう!

どうせ目指すなら一番を

ー東大受験を目指した理由を教えて下さい。

出身高校は関西圏だったこともあり、京都大学入学者は割とたくさんいたのですが、東大は毎年1、2人くらいしか入れない状況でした。その流れで京都大学でもよかったのですが、どうせ目指すなら一番がいいと思い、高校2年生の頃に東大を目指し始めました。

また、理系を選択したのは理系科目が得意で選んだわけではなく、ぼんやりと自分の中で、これからの時代はAIやロボットなどが重要視されるようになるだろうと考え、大学で勉強した方が将来役に立つと思ったからです。

高校生時代は週7で野球!勉強に割く時間がなかった現役時代

ー高校生の時は一日どのくらい勉強していたんですか?


正直、現役の頃は野球部中心の生活だったので、引退する高校3年生の夏までは全然と言っていいほど勉強していなかったです。

今振り返ってみても、当時はすごいきつかったなと思うんですけど、野球部は週7日、毎日朝練と午後の練習がありました。特に、高校2年の夏休みに関しては1日しか休みがなかったので、相当ハードに部活をやっていましたね。

部活をやっていた頃の1日のスケジュールは、平日が、朝練に行って授業を受けて午後練をして18時30頃にやっと学校が終わり、19時から映像授業を受けて帰宅という生活でした。

一見、予備校に行って勉強しているように見えますが、部活が終わってすぐに映像授業の塾に通っていたので、疲れて寝たりしていて全然身になっていませんでしたし、帰宅後も1時間勉強できればいい方だったので、勉強という勉強は出来ていなかったです。

土日も試合があったので1日潰れることが多かったですね。

結局、現役の頃は部活が終わるのが遅く、東大を目指すような塾には通えていなかったし、勉強時間も足りなかったため、学校の勉強を中心にやっていました。

やっぱり、こうやって振り返ってみると、現役の時は本当に時間が足りなかったです。

部活引退後は、1日6時間ほど勉強していましたが、間に合わなかったです。科目的には、苦手な数学が間に合わず、結局数Ⅲの範囲を全部やらずに試験に臨んでしまったので、それが不合格の敗因だと思います。

あと3ヶ月あればもう少しなんとかなっていたんだろうなと受験が終わってから後悔しましたね。

現役時代とは対照に時間に余裕ができた浪人時代

ー浪人していた時は1日どのくらい、どんなことに気をつけて勉強されていましたか?

浪人時代は駿台に通っていました。駿台で浪人すると、平日は毎日朝から午後まで受験向けの授業があってそこで十分勉強できていたことと、最初から全力で勉強するのは難しいなと思っていたので、1日最低6時間はどんな日も絶対に勉強するように決めていました。

それ以上できればラッキーくらいに思ってましたね。そう思ってやると意外と楽に勉強できました。

1日のスケジュールで言うと、授業がある日は、朝から授業を受けて、授業が終わったら塾が終わるまで自習室で勉強し、授業がない日も朝から自習室に行って勉強していました。

やっぱり、浪人時代は現役の頃に比べてかなり時間に余裕があるなと感じました。

現役の頃は6時間の勉強が精一杯だったのに対して、浪人時代は、朝9時から勉強すれば午後3時で6時間勉強したことになるので、そう考えると6時間なんてあっという間だなと時間の感覚も現役の頃と浪人の頃では大きく変わりました。

ですので、特に浪人の時は、自分で決めた勉強時間や起床から就寝までの生活リズムを崩さないように気をつけていました。

ー東大受験時代に辛かったことは何ですか?また、それをどうやって乗り越えましたか?


辛かったことでいうと、現役の頃と浪人の頃で一つずつあります。

まず一つ目は、現役時代に受けた東大実践模試の結果が悪かったことです。全部合計しても100点いってなくて散々な結果でした。また、当時の自分の目標としていた点数と絶望的な点差があり、受験までに目標点に絶対に届かないなと絶望したことです。

二つ目は、浪人時代にどれだけ模試でA判定が出ていたとしても、今年は絶対に負けられないという漠然とした不安がずっとあり精神的に辛かったことですね。本番が近づけば近づくほどその不安に押しつぶされそうになりました。

普通にやれば合格できるとわかっていて、だからこそ普通にやらねばいけないことへの緊張がかなりありました。現役の頃は逆に何のプレッシャーもなかったのでそこは大きな違いでした。

こういった不安を乗り越える方法としては、自分が出来るようになったことを確認するのが一番いい方法だと思います。

例えば、現役時代に使っていた問題集を見て解けることを確認したり、過去の模試の結果を見たりすることです。そうすると、自分が成長していることを目で見て確認できるので、「勉強した成果は出ているし、どうにかなるだろう」と安心できます。こうすれば、漠然とした不安は消えると思いますね。

そして一つ、浪人した身からアドバイスしたいのは、理系の人でも国語と社会はおろそかにするなということです。東大理系を受ける人の中には理系だけの点数で合格点を狙おうとする人が結構いるのですが、1点でも多く得点するためにも科目を捨てることをしない方がいいと思います。

やるかやらないかは結局自分の選択にのみかかっていると思うので、時間に余裕のある浪人の人ほど、王道と言われていない科目を詰めていくのが逆に肝心なのではないかと思います。

休むときも自分なりのルールに従う

ー勉強のやる気がでない時はどうしましたか?

勉強のやる気が出なくなったらきっちり休みます。ただ休憩するにしても自分なりのルールに従っていました。

それは、映画・カラオケ・ゲームセンターなどのような親のお金を使った娯楽はせずに、散歩や友達と公園でサッカーするなどお金のかからない気分転換をすることです。

休憩とはいえ、遊んだなと思うと本番前に不安が残ってしまうので、あくまでも気分転換として必要最低限の時間休無ということを心がけていました。

受験と恋愛との両立について

ー受験と恋愛を両立はできますか?

できないこともないとも思いますが、基本的には出来ないかなと思います。

自分を律することが本当に可能な人なら話は変わってきますが、なかなかそんなことができる人は少ないと思いますね。そんなリスクを取るよりも1年我慢して、その後でもいいんじゃないんですかね。両立は厳しいと思います。

「人事尽くして天命を待つ」野球部顧問の先生の偉大な教え

ーよく合格サプリに、「不安な時はどうしていましたか?」という質問がくるのですが、どのようにされていましたか?

これは野球部の顧問の先生が言い聞かせてくれたことなんですけど、

「努力は報われるというが、勝負事に絶対はない。絶対勝つこともないし、絶対負けることもない。絶対勝てると思っていても負けてしまうことはあるけど、それまで勝つまでにしてきた練習や努力は絶対に意味があるから、そういう気持ちを持って何事にも頑張ってほしい」という言葉です。

この教えは自分の精神的な支えとなっていて、これを受験勉強にも当てはめていました。

受験も半分勝負事なので絶対受かることはないし、もしかしたら落ちてしまうかもしれない。ですが、万が一落ちたとしても、それまで1年の間目標達成のために努力したことは自分の人生にとって何かしらの意味がある。まさに「人事尽くして天命を待つ」の気持ちで頑張っていました。

ですので、受験勉強で不安になったとしても過剰に心配することはなく、「努力は報われるから、どっちに転んでもいいんだ」と割り切ってしまうことが重要だと思います。そうすると気は楽になると思います。

とりあえず目の前のやるべきことをやって、結果は待つしかないです。

将来は人の役に立つ仕事に就きたい

ー将来の夢は何ですか?

明確に何がやりたいかは決まっていないんですけど、人と関わるのが好きなので、人と接しながら何かをみんなで作り上げていくような仕事につきたいなと思っています。そして同時に1億円プレーヤーになりたいですね。

漠然としすぎかもしれませんが、人の役にも立ちつつお金を稼げる仕事に就きたいです。

さいごに

ー高校生への応援メッセージを最後にお願いします。

東大と聞くと壁が高く感じる人も多いと思いますが、意外と頑張ってみたら壊せる壁なので、目標は高く掲げて下げないでいて欲しいです。

また、大学受験は自分の人生においてとても重要なイベントです。そして同時に自分自身の力で乗り越えないといけないものなので、自分で後悔のないように全力で頑張ってほしいなと思います。応援しています! 頑張ってください!




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