はじめに
「古文読解は苦手だ」「古文のセンスがないのかもしれない」と思っているみなさん……安心してください!
古文読解は、コツと正しい勉強法さえ分かれば高得点を取れるようになりますよ。
古文読解力を上げたい人はぜひこの記事を参考にしてみてください!
目次
古文読解力を上げる勉強法
古文読解力を上げる勉強法①:古文単語と古文文法を正確に覚える
「古文単語」と「古文文法」は読解の土台となる重要な要素。正確に読解するために、まずこの2つを覚えましょう。
覚える秘訣は「いつまでに覚える」という明確な期限を設定し、そこから逆算して1日にやるべき量をあらかじめ決めておくこと。
いつに期限を設定したら良いかわからない人は1ヶ月程度を目標に設定しましょう。
私は春休み中に覚えると決め、『ステップアップノート30古典文法基礎ドリル』を3周、『読んで見て覚える重要古文単語315』を10周して覚えました。
この2冊の参考書について詳しく解説している記事もあるので、参考にしてみてくださいね。
また古文単語や古文文法がうろ覚えになると読み間違いに繋がるため、復習は必須です。
読解を進める中で、「古文単語や古文文法を忘れかけている」と少しでも感じることがあればその都度復習をすると知識が定着しますよ。
古文読解力を上げる勉強法②:古文常識を身につける
古文単語と古文文法は完璧に仕上げた。それなのに「長文を読んでいて状況が理解できないことがある」という人はいませんか?
その原因、古文常識が足りていないからかもしれません。
というのも当時の常識と今の常識は違うため、正確に状況を把握するためには古文常識を身につける必要があります。
例えば、男性が家の中にいる女性をのぞき見る「垣間見」という行為。
当時は一般的な慣習ですが現代からしたらありえない行為ですよね。そのため知識がないと「垣間見」している男性の行動の意味を理解するのは至難の業。
逆に「垣間見」に関する知識があれば、その男性の心理や状況を簡単に理解することができますよね。
これが他の古文常識にも当てはまるので、古文常識を身につけることは読解において非常に重要です。
古文常識の勉強法として1番手っ取り早いのは、古文常識専門の参考書を1冊読むこと。
おすすめはカラーイラスト付きでわかりやすい『マドンナ古文常識317』です。
古文読解力を上げる勉強法③:覚えた知識をアウトプットする
必要な知識を覚えただけで古文が読めるようになるわけではありません。
覚えた知識をうまく使えるようにアウトプットの練習をして古文に慣れましょう。
アウトプットの方法を2つご紹介します!
アウトプットの方法①多くの問題を解く
1つ目は多くの問題を解いて様々な文章に触れること。
そうすることによって単語や文法が文章中でどのように使われているかを知れます。
例えば古文単語や助動詞は複数の意味を持つものが多いですよね。ですがある程度出題の傾向は決まっています。
様々な文章を読んでその傾向に慣れると、初見の文章も読みやすくなりますよ。
また解くこと自体ももちろん重要ですが、同じくらい重要なのが解いた後の答え合わせ。
解説や現代語訳を読んで「間違った解釈をしていた部分はなかったか」「どうして間違った解釈をしてしまったのか」を自分なりに分析すると、次に活かすことができますよ。
そのため使う問題集は解説がしっかりしているものを選びましょう。
アウトプットの方法②解き終わった文章を音読する
2つ目は解き終わった文章を音読すること。
解き終わった文章は頭の中で訳を考えながら、最低でも1回は音読をしましょう。
音読をすることにより古文特有のリズムに慣れ、読むスピードが格段に上がります!
古文読解のコツ
古文読解のコツ①:敬語の知識を有効活用する
主語が省略されやすいのが古文の特徴の1つ。そのせいで人間関係の把握が難しくなってしまいます。
そこで注目したいのが敬語の使われ方。
敬意の方向を確認して「誰が」「誰に」話している言葉なのか整理しながら読んでみましょう。なんとなく読んでいるだけではわからない人間関係が見えてきますよ。
さらに二重尊敬や絶対敬語が使われていたら要チェック。
絶対敬語は特定の相手に限定して用いる語。「奏す」「啓す」などがそれにあたり、「奏す」は天皇・上皇、「啓す」は皇后・中宮・皇太子を対象として使います。
最高敬語は「〇〇せたまふ」など尊敬の語が重ねて使われることを指し、最高階級の人の動作を表現するときに使います。
このようにどちらも限られた人にのみ使える敬語なので使われていたらほぼ一発で主語や動作の対象がわかりますね。
敬語は文法問題だけではなく読解にも生かせる知識なので、しっかり身につけましょう。
古文読解のコツ②:本文以外からヒントを得る
出典、注釈、リード文といった本文以外の情報にもしっかり目を通していますか?
これらを読み飛ばしたり、軽視したりしてはいけません。時には出典、注釈、リード文が読解の手がかりとなるからです。
例えば、出典が「日記」だったとしましょう。
日記における主語は作者。ということは出典が日記と分かるだけで、主語が判明し人間関係の把握が簡単にできます。
またリード文にはあらすじ、注釈には和歌の意味などが載っていることがあり、これらも読解の手助けをしてくれること間違いなし。
このように本文以外の情報も大きなヒントとなり、読解に役立ちます。見落とさないようにしましょう。
古文読解のコツ③:全文を訳す必要はない
長文を読む際に1文1文正確に訳そうとしていませんか?
もしそうしているなら今すぐやめるべきです!これは非効率なやり方で時間不足を引き起こす原因になります。
そして「長文を読むのはあくまで問題を解くため」という意識を持ちましょう。全文を訳さなくても問題は解けますよね。
そのため訳すことにこだわったり、わからない箇所でいちいち立ち止まったりせず物語の流れと大意を掴みましょう。
難しい箇所は問題文や選択肢に訳が載っていたり、さりげなくヒントが与えられていたりすることも。つまり必ずしもすべてを自力で理解できなくても問題は解けるということです。
古文読解力を上げる!おすすめの参考書と問題集
古文上達 基礎編 読解と演習45
問題文のレベルが低めで解説も丁寧なのが特徴。読解と合わせて古文文法の復習とアウトプットもできます。
文法を一通り覚え終わり、これから読解の勉強を始めたいという人に最適の1冊です。
山村由美子 図解古文読解講義の実況中継
古文文法や古文常識の読解への生かし方など、読解のための知識やテクニックを学べます。
古文読解で伸び悩んでいる人におすすめしたい参考書です。
センター国語の過去問
センター古文は癖のない文章が多く解答の根拠もしっかりしているため、アウトプットに使う教材として優れています。
センター試験は大学入学共通テストに変わりますね。しかし古文の問題形式に大きな変化はないため、大学入学共通テスト対策として使用するのもおすすめ。
1冊で多くの文章を読めるコスパ最強の問題集です。
まとめ
いかがでしたか?
インプットとアウトプットを繰り返すことで古文読解力は上がります。
古文で高得点を取れるように頑張りましょう!