はじめに
皆さんは、世界史の勉強にどのような教材を使っていますか?
世の中には驚くほどたくさんの参考書があり、何を選べばいいのかわからない受験生もいるでしょう。
しかし、どんな受験生も持っている確実な教材があります。それが教科書です。
「教科書なんて文字ばっかりで、長々と説明してあって面倒臭い…」という人も多いでしょう。
しかし、よく見てみると、文字以外にも、教科書には写真グラフ、コラム、索引など勉強をサポートするコンテンツが沢山あるのです。
また、その長々と書かれた説明も、受験を受ける上でぜひ定着させておきたい内容です。
使い方のコツさえ覚えられれば、教科書は皆さんの受験の有効な手助けになるはずです。
今回はそんな教科書を勉強する意義と効果的な活用方法を見てみましょう。
目次
教科書を勉強する意義とは?
そもそも、なぜ教科書は大事なのでしょう?
実は東京大学の先生も、東大には教科書さえあれば入れる、と断言しています。
なぜ教科書が重要なのか、教科書以外の参考書の欠点も紹介しつつ、筆者が考える大きな二つの理由を紹介します。
一つ一つの言葉が、厳選されたもの
まず、教科書は、編者である大学教授がこれまでの研究の蓄積を濃縮し、厳選した言葉で記述したものだから、ということです。
教科書の一つ一つの言葉、文章には、編者の方の努力によって追求された、正確さや分かりやすさがあります。
そのため、教科書の文章を理解し、定着させることができれば、入試の論述にも十分に対応できます。
世の中には優秀な参考書もたくさんありますが、時としてほんの小さな言葉の違いが入試では受容されない、ということがあります。
なぜ別の言葉ではなく、このような表現なのか、と疑問を持ちつつ学習することで、より深く学ぶことができるはずです。
全範囲を網羅することができる
大学入試は、高校で習った全範囲が出題範囲です。そのため、満遍なく勉強することが必要です。
教科書を通読することで、どんな問題にも対応できる、という安心感を持って入試に望むことができるのです。
分かりやすくまとめられている参考書はたくさんありますが、よく出る分野にのみ焦点を当てるものが多いと思います。
そのため、入試本番で急に出てきたマイナーな分野の問題に太刀打ちできない、といったことがよくあります。
入試に安心して望み、こうした問題に対応するためにも、教科書は必須と言えるでしょう。
教科書の機能を完全活用する勉強法4選
それでは、次に教科書の活用方法をみていきましょう。
教科書完全活用法①:写真・グラフを活用する
教科書には、たくさんの写真やグラフがあり、そのひとつひとつが本文を理解するための手助けになります。
次の2つの流れで、写真やグラフを有効活用してみましょう。
- 説明する事柄についての写真・グラフを見て、事柄のイメージを掴む
- そのイメージを説明するのに教科書の表現を使う
写真やグラフは、視覚的に印象に残りやすい、という利点があります。
ついさっき読んだ教科書の文章よりも、ついさっき見た写真のイメージを思い浮かべる方が簡単ではないでしょうか。
問題を見た時に、それと関係のある写真やグラフを思い浮かべ、それを説明する思考の流れを作ることで、試験中に記憶を引き出すことができるのです。
例えば、よく出題される比較論述にもある、ガンダーラ美術とグプタ美術の比較について勉強するとします。
皆さんも、実際に教科書を開いて写真を確認してみましょう。
顔を見ると、ガンダーラ美術の顔は彫りが深いのに対し、グプタ美術の顔は彫りが浅い、という特徴に気がつきませんか。
次に着物を見ると、ガンダーラ美術では着物のひだがしっかりしていますが、グプタ美術ではひだがなく薄い衣を着ています。
教科書の本文を読むと、ガンダーラ美術はギリシア彫刻の影響を強く受けていること、またグプタ美術は純インド的な側面が強い、と書いてあります。
彫りが深くひだがしっかりしている着物がギリシア人、その逆がインド人の特徴だったのです。
このように、写真からイメージを捉えることでその特徴を深く考察し、理解・記憶をすることができるのです。
教科書完全活用法②:知識の確認に索引を活用しする
次に、教科書の索引を利用して知識の確認をする方法を紹介します。
前述の通り、大学入試や共通テストは教科書の全てが範囲ですから、教科書に出てくる単語は全て知っておきたいものです。
しかし、教科書は本文が長いため、ただ漫然と読んでいてはなかなか頭に入りません。
確かに読んだ覚えはあるのに、なかなか思い出せない、なんてこともよくある話です。
確実に暗記するためには、自分の頭で能動的に覚えようとする、思い出そうとする作業が必要です。
次の流れに従って、索引を使った勉強をしてみましょう。
- 教科書の索引を見て、頭の中でその事柄について説明する
- 説明してみた後、そのページを開いて、内容を確認する
- 7、8割教科書の記述と一致していたら、丸印
- うまく説明できなかった部分を読み込む
このような勉強方法をすることで、教科書に出てくる単語は、ほとんど網羅できるのではないでしょうか。
教科書完全活用法③:教科書に書き込む
次に、教科書にメモを書き込むことをお勧めします。
教科書には十分な量の説明がありますが、言葉が難しかったり、流れが理解しにくくとっつきにくい場合があります。
そういうときは、授業などで先生が説明してくれた補足を付け加えましょう。例えば冗談も書いておくと良いかもしれませんね。
そうすることで、教科書を読みながら授業の内容・流れも頭の中で再現することができ、記憶に定着させることができます。
また年号の語呂合わせなど、勉強に役立つ情報も積極的に付け加えましょう。
積極的にメモを行い、世界に一つだけの、自分だけの教科書を作り上げましょう。
教科書完全活用法④:教科書を通読する
以上の三つのポイントを押さえた上で最も重要なことは、やはり教科書の通読です。
初めから最後まで一気に読み通すことで、年代の並び替え問題や、時系列で論述を書き上げることにつながります。
もちろん短期間で読んでも頭には入りません。一回で完璧にしようとするのではなく、何回も読んで徐々に完璧にしていくことを目指しましょう。
前述のポイントが頭に入っていれば、1周、2周と読んでいくうちに、教科書を「覚える」作業が「思い出す」作業に変わっていき、しっかりと習得できるはずです。
おわりに
教科書を勉強する有効な方法は学べましたか?
例え入試の形態が変わろうと、求められる知識が教科書に書かれているような基本的な知識であることは変わりありません。
ただし基本的とはいえ、範囲が多くなかなか楽な道のりではありません。活用方法をしっかりと理解することで、安心して入試に望むことができるでしょう。
教科書はただ読むのが面倒くさい教材ではなく、豊富なコンテンツに恵まれた、皆さんの心強い味方です。教科書を駆使して、志望校合格を目指しましょう。