はじめに
みなさんは漢字の勉強をしていますか?
漢字の勉強をしている余裕はないと思う人も多いのではないでしょうか。
では、模試や学校のテストで漢字の問題を一問もミスせず解けますか?
この質問に自信を持って頷ける人は少ないと思います。しかし、1点が合否を分ける入試において漢字問題は絶対にミスできません。
この記事では、現役東大生の筆者が効率よく漢字を勉強する方法を伝授します。誰でも真似できるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
東大生が考える漢字の勉強が大切な理由
【漢字の勉強が大切な理由】①漢字は身近で一生使い続ける
受験勉強のうち、大学受験が終わっても誰もが使い続けるのが漢字の知識です。
たとえ理系であっても実験レポートなど書類を作って提出する機会が必ずあります。
パソコンで制作するとしても、同音異義語を適切に使い分けることができなければ、正しい漢字入力ができません。
塾講師のアルバイトは大学生に人気のアルバイトですが、授業をする際に誤字脱字が多いと、生徒から信頼されることは難しいですよね。
このように人前で漢字を書く機会は意外と多く、その際に漢字が正しく書けることは重要です。
もし間違えてしまうと、相手に自分が意図しないことが伝わってしまいコミュニケーションが失敗する原因にもなりえます。
つまり、漢字の読み書きの能力は一生必要になる教養です。
【漢字の勉強が大切な理由】②入試で漢字問題は失点できない
東大、京大、早慶などの難関大をはじめ、多くの大学の入試で漢字の書き取り問題が出題されます。
2022年度の東大の二次試験では、「滑稽」を書き取りさせる問題が出題されましたが、正答できなかった受験生が多く、Twitterなどで話題になりました。
ちなみに、「滑」「稽」はどちらも中学校で習う漢字ですよ。
東大の漢字問題の配点は1問1点と言われますが、0.01点の差で合否が決まることを考えると、中学校レベルの内容で逃す1点はとてももったいないですよね。
漢字問題は書くことができれば確実に得点できるので、満点を取れるようになるまで、漢字の勉強を続ける必要があります。
【挑戦!】実際に大学入試で出題された漢字問題とその傾向
入試に出題された漢字を大学ごとに紹介します。正確に書き取れるか挑戦してみましょう!
東京大学
①こっけい
②意味しんちょう
(2022年度)
東大の漢字問題は、一見すると難易度自体は低いものの、同音異義語の使い分けを文脈から判断したり、いざ書こうとすると思わず考えてしまうような字が出題されたりする傾向があります。
答え:①滑稽②深長
京都大学
①しいを圧す
②けねんを示す
③煩瑣(読み)
(①・②は2016年度、③は2008年度)
京都大学では2017年以降漢字書き取り問題は出題されていませんが、過去には数年に一回漢字問題が出題されています。
あまり馴染みのない熟語や用法が出題されることもあり東大に比べて難しいものの、漢字自体は標準的な難易度です。
答え:①四囲②懸念③はんさ
早稲田大学
①ふえんする
②たきに渡る
(①2014年度法学部、②2016年度文学部)
早稲田大学では基本的な問題から難易度の高い問題まで出題されることが特徴です。
漢字自体の難易度は東大や京大よりも難しいですが、勉強していれば得点できる文字ばかりですよ。
答え:①敷衍②多岐
慶應義塾大学
慶応義塾大学の入試科目に国語はありません。
漢字の勉強の重要度は他の大学を志望している受験生より低いものの、小論文で正確に漢字を書く必要があります。
よって漢字の勉強を全くしなくて良いわけではありません。
例えば、「せんもん」(専門)を「専問」と間違えたり、「完璧」を「完壁」などと小論文を書くときにミスしてしまいがちです。
日頃から漢字練習をして、小論文で不必要な減点をされないようにしておく必要がありますよ。
1日10分で漢字を完璧にする勉強法
漢字の勉強計画は、1週間単位で行うと管理がしやすいのでおすすめです。
漢字の勉強をやる時間帯も前もって決めておくのがおすすめです。筆者は家に帰ってすぐの10分間、毎日やると決めていました。
0日目:問題集を買ってくる・勉強計画を立てる
まずは大学受験向けの漢字の問題集を選びます。書き取りが充実している問題集がオススメです。
私は学校指定のテキストの「上級入試漢字」を使っていました。見開き1ページあたり50問程度の問題が載っていて、ちょうどよかったです。
問題集を手に入れたら、勉強計画を立てます。
漢字の勉強は継続して取り組むことが大切なので、毎日実行できるような無理のない勉強計画を立てましょう。
具体的に1日に何ページ進むかを決めると良いです。筆者は1日に3ページ進めると決めていました。
このページ数は3分以内にこなせる量にしましょう。
漢字問題の点数は比較的配分が小さいため、必要最低限の時間にして、他の勉強に使える時間を増やしたいからです。
1日当たりの量は少なくても、毎日勉強することで他の受験生と比べて大きなアドバンテージになりますよ。
1日目:まずは問題を紙に解いてみる
まず1日目は問題を別のノートや紙に解いてみます。筆者は余ったプリントの余白を使っていました。
実際に手を動かして書くことで、勘違いして覚えている漢字を見つけられますよ。
解いたら答えを見て確認し、間違えていた問題は丸で囲んでおきましょう。
2日目〜5日目:間違えた問題を見直して次のページに進む
2日目〜5日目の漢字の勉強は、丸印がついている、前日に間違えた問題を見直すことから始めます。
見直すときは実際に書いたりはせず、頭に漢字を思い浮かべて、間違えた漢字が思い出せるようになったかどうか確かめましょう。
漢字が思い浮かばなかった問題には星マークをつけて目立つようにします。
前日に書けなかった問題を確認することで漢字の定着率が上がりますし、見直すだけで勉強のハードルが低いので、漢字の勉強を継続しやすいというメリットがあります。
次のページの書き取りに進まなければならないので、時間をなるべくかけずにたくさんの漢字を確認することが大切です。
見直しが終わったら、新しい範囲の漢字練習を進めます。
自分で決めた1日分のページを毎日解いて、1日目と同じように間違えた問題に丸印をつけましょう。
6日目:次ページには進まず前日の復習
6日目は新しいページには進まず、2〜5日目と同じ容量で、前日に丸で囲んだ問題を復習してください。
5日目までに計画通り勉強できていないところがあれば、6日目に挽回しましょう。
7日目:1週間分の復習
7日目は1週間の漢字の勉強の復習をする日です。
星マークのついた問題を解き直してみましょう。このときは眺めるだけでなく、紙に書いてください。
もし漢字を勉強する10分間で解きなおしの時間が余ったら、丸で囲まれた問題も見返します。
7日目の解きなおしでも不安だった漢字があれば、問題集の裏表紙などにメモし、定期的に見返して定着させましょう!
8日目以降は1〜7日目と同じことを毎週繰り返してください。
1日10分と短い勉強時間かもしれませんが、毎日続けることで入試問題に対応できる力がつきますよ。
おわりに
この記事では、漢字の勉強が意外と大切な理由と効率的な勉強方法を紹介しました。
実際にこの方法で勉強していた筆者は、漢字問題なら間違えない自信がつきました。
ぜひ今日から漢字の勉強をはじめてみてくださいね。