はじめに
突然ですが、皆さん、受験において学力の次に大事なのは何だと思いますか?
人によって色々な答えがあると思いますが、私は「メンタル」だと考えます。
模試や定期テストの時、緊張で頭が真っ白になり、普段なら解けるはずの問題が解けなかった……という経験がある人も多いはず。
そこでこの記事では、大事な受験本番で自分の実力が最大限発揮できるよう、東大生の私が実際に行なっていたメンタルトレーニングをご紹介します。
目次
受験メンタルトレーニング大全~日常編~
はじめに、日頃、特に模試や定期テストの時に行なうべきメンタルトレーニングをご紹介します。
メンタルトレーニングは付け焼き刃で身につくものではありません。
日頃から行なうことによって本番で効果を発揮するものもあるので、練習だと思って試してみてくださいね。
【受験メンタルトレーニング①】ルーティンを決めておく
私が一番おすすめしたいのは、ルーティンを決めておくことです。
野球のイチロー選手がバッターボックスに入る前の動作や、ラグビーの五郎丸選手がキック前にするポーズで話題になった「ルーティン」。
ルーティンを決めておくことで、気持ちを切り替えたり、やる気や集中力を高めたりすることができます。
また、「これをやればいつも通りにできる」という心の支えにもなります。
実際に私がやっていたルーティンは、試験の日の朝食は必ず白米にすることと、試験開始後すぐに机を3回小さく叩きながら「toi toi toi」とつぶやくことです。
白米を食べるのは、何となくパンよりもパワーが出る気がするからで、特に根拠はありません。気付いたらルーティンになっていました。
「toi toi toi」は、母から教えてもらったドイツのおまじないで、「すべてうまくいく」という意味があり、こちらも気付いたら毎回やるようになっていました。
他にも、私の友達は、試験開始前の待機時間に、指の体操も兼ねて指を1本ずつ重ね合わせることをルーティンにしていたそうです。とても合理的ですね。
いくつかルーティンをご紹介してきましたが、ルーティンは手軽にできて心が落ち着くものであれば何でも大丈夫です。
私のように、気付いたらルーティンになっていた、ということもあるので、普段何気なくやっている癖をルーティンにして意識的にやってみるのもおすすめですよ。
【受験メンタルトレーニング②】どんな時に自分がパニックになるのかを知る
もう1つ、日頃からできるのは、自分がパニックになる状況を把握しておくことです。
模試などで頭が白くなってしまったら、それがどのような時に起こったのかをできるだけ正確に分析しておきましょう。
例えば、公式が思い出せなかった時や計算が煩雑になった時などです。
自分がパニックになる状況を把握しておくことで、同じ状況になることを防げますし、たとえ同じ状況に陥っても冷静に対処しやすくなります。
上の例で言えば、公式が思い出せない時にパニックになると分かったら、忘れそうな公式を試験開始直前まで見て、開始直後に表紙にメモするという対策を取ることができますよね。
また、同じように公式が思い出せなくなっても、パニックになりやすいと分かっていれば、パニックになる前に深呼吸をするなど落ち着いて対処できます。
受験メンタルトレーニング大全~受験直前期編~
次に、受験直前期に行なうべきメンタルトレーニングをご紹介します。
受験直前期は、特に不安が募りやすくなるので、その分メンタルトレーニングが重要になってきます。
効果的なメンタルトレーニングで、不安を吹き飛ばしてしまいましょう!
【受験メンタルトレーニング③】今までの自分の頑張りを視覚化する
直前期に最もすべきなのは、今までの努力を視覚化することです。
書き溜めたノートや、使い古した参考書、インクの無くなったペンなどを、引っ張り出しましょう。
不安に押しつぶされそうな時、それらの努力の結晶を眺めているだけで、「ここまで頑張ってきたから大丈夫」と思い、気持ちを立て直せますよ。
また、これは人によって向き不向きがありますが、一番良かった模試の成績を見て自分を鼓舞するのもおすすめです。
【受験メンタルトレーニング④】自分は1人じゃないと思う
受験は団体戦という言葉がありますが、自分は1人じゃないと思うこともかなり効果的です。
もちろん最後にペンを持って闘うのは自分1人ですが、皆さんが入試直前に至るまでに、支えてくれた人たちを思い出してください。
先生はもちろん、心から応援してくれている家族や、一緒に頑張ってきた友達からメッセージをもらうと、当日にも自分を助けてくれるでしょう。
また、直前期にはどうしても根を詰めがちになりますが、そんな時こそ息抜きに友達と話してみましょう。同じように頑張っている友達から刺激をもらえます。
そして、最後は神頼みです。神社にお参りに行くと、ちょっとしたリフレッシュにもなります。この際、神様でも何でも味方にしてしまいましょう。
受験メンタルトレーニング大全~受験当日編~
最後に、受験当日にできるメンタルトレーニングをご紹介します。
受験は、ほんの数点で合否が決まる闘いです。実際に私も、合格最低点からほんの数点上で合格しました。
上手くメンタルトレーニングすることで、その数点を引き寄せられたら嬉しいですよね。
騙されたと思ってやってみる価値はあるはずです。
【受験メンタルトレーニング⑤】とにかくゲンを担ぐ
先ほど受験直前期編で最後は神頼み、と書きましたが、これも似たようなもので、担げるゲンは担いでおきましょう。
私がやったのは、お守りを持って行くこととルーティンを実践することです。
当日、通学鞄につけていたお守りをすべて受験に持っていく鞄に付け替えて、ジャラジャラにして持って行きました。
先生には笑われましたが、私にとってはお守りも毎日一緒に通学し、側で見守ってくれていた仲間だったので、持って行くことでかなり安心できたのを覚えています。
また、家族からもらった手紙も持って行きました。私にとっては大きなパワーを持つお守りのようなものだったので、すぐ触れられる場所に入れていました。
他にも、使い込んだノートや参考書など、自分にとってのお守りなら何でも構いません。
荷物が重すぎないようにだけ気をつけて、好きなものを持っていきましょう。
また、ルーティンが最も効果を発揮するのは当日です。この日のために、普段からルーティンを行ってきたと言っても過言ではありません。
ルーティンを行なうことで、心を落ち着けたり集中力を高めたりできるのはもちろん、いつも通りの力を発揮できますよ。
【受験メンタルトレーニング⑥】究極は言い聞かせること
結局精神論じゃないか、という野次がどこからか飛んできそうですが、ここまでこの記事を読んでくれた皆さんはメンタルの重要性をわかってくれたはず。
そうです、結局は精神論なのです。
自信とは、その字の通り、自分を信じることです。
実は、ここまでご紹介してきたメンタルトレーニングはすべて、自分を信じる助けになるものでした。
いつも通りだから大丈夫、ここまで頑張ってきたから大丈夫、1人じゃないから大丈夫……と、自分は大丈夫だと思う根拠になります。
なので、それらの助けを借りて「自分は大丈夫、自分はできる」とひたすら心の中で唱えましょう。
この方法は、試験中頭が真っ白になった時にも役立ちます。唱えているうちに、自分が今までやってきたことを思い出して、冷静になれるはずですよ。
そんなことを言われても、自分を信じられないよ、という人は自分を騙してしまいましょう。
不安を感じる間ができないように、ひたすら唱え続ければ、「大丈夫」という言葉で頭がいっぱいになります。
人間が何かを言いながら別のことを考えるのはかなり難しいので、不安を頭の中から追い出せますよ。
おわりに
メンタルトレーニング大全、ということで私が実際に行ったメンタルトレーニング方法をたくさんご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
最初にも書いたように、受験においてメンタルはかなり重要な要素の1つですし、上手くメンタルをコントロールする能力も合格力の1つだと言えるでしょう。
自分に合ったメンタルトレーニングを見つけて、緊張に負けない強靭なメンタルを手に入れてくださいね!