地方出身者は難関大受験に不利?
地方出身者は、大学受験において不利な環境にあると言われています。特に難関大受験となると、その傾向はより顕著に現れます。
では、具体的にどのような点において不利なのか、そして、どうやってその不利な点を克服すればよいのか。
この2点について、解説していきます。この記事を読んで、都市圏、特に関東圏出身者に負けないように対策をしていきましょう!
目次
地方出身者の不利な点
合格実績のある進学校の少なさ
難関大受験において進学校に入ると、有利な環境に身を置くことができるため合格に大きく近づきますよね。
しかしながら、地方には難関大合格の実績のある進学校の数があまり多くありません。
以下は、受験生(センター試験受験者数)一人あたりの進学校(1人以上東大もしくは京大合格者を輩出した高校)数を、地域別に分類した表です。(出典元:インターエデュ)
地域 | 東大(校/人) | 京大(校/人) |
北海道・東北 | 0.000155 | 0.000177 |
関東 | 0.000884 | 0.000624 |
中部 | 0.000236 | 0.000224 |
近畿 | 0.000292 | 0.000437 |
中国・四国 | 0.000461 | 0.000392 |
九州・沖縄 | 0.000175 | 0.000273 |
この表を見ると、東大・京大に合格者を輩出する高校は、特に関東圏に集中していて、逆に東北や中部、九州・沖縄には少ないことがわかりますよね。
このように東大・京大合格者を輩出できる進学校が地方に少ないと、その分有利な環境が手に入りにくいため、不利であると言えます。
難関大志望者の少なさ
進学校の少なさとも関わっていることですが、地方には難関大志望者があまり多くありません。
身の回りに難関大志望者が少ないと、自分の能力を高く見積もりすぎて、井の中の蛙になってしまう危険性があります。
そうした油断によって、受験に身が入らなくなってしまうことも考えられますよね。
また身の回りに難関大志望者が多いと、互いに刺激し合い受験をよりよく進めることができます。
例えば、仲間と互いに競い合って勉強のやる気を高めたり、互いを励まし合ってモチベーションを維持したりすることができますよね。
また、「この参考書がおすすめ」、「この大学にはこういう対策をするべき」など、色々な情報や意見交換をして、効率的に受験を進められるようになる可能性もあります。
難関大を目指す仲間が少ないと、油断しやすくなったり、仲間同士の交流が少なくなったりするため不利であると言えます。
情報不足
これまでの2つにも関連することですが、地方には難関大受験についての情報を持っている人が少ない傾向があります。
特に難関大受験には、教科書には詳しく書かれていないのに入試で頻出する問題の対策法から、どのような勉強をどの時期にやるべきかという情報まで様々な情報が必要です。
しかし地方では、情報源である教師が難関大受験についてのノウハウをあまり持っていなかったり、難関大に合格した先輩がいなかったりすることが多いですよね。
このような環境では、難関大受験について十分に情報を得ることができません。
情報が少ないと、成績が上がりにくくなったり、効果的な対策を立てることが難しくなったりするため、不利であると言えます。
塾・予備校の充実度
難関大向け模試などを開催するような大手予備校は、地方にはあまり置かれていません。
また、地方にはそもそも塾・予備校自体が多くありません。数が少ないと、どうしても通いづらくなってしまいますよね。
塾・予備校は、クオリティの高い授業をしてくれたり、受験についてチューターに相談する場を提供してくれたりと、成績向上の助けになってくれます。
それに加え、自習室の利用ができたり、参考書を利用することができたりと、設備も充実しています!
また、特に大手であれば、これまでの難関大受験生のデータを用いて、的確なアドバイスを受けることもできますよね!
このように成績向上の手助けをしてくれる塾・予備校が少なく、通いづらいことは、受験において不利であると言えます。
不利な点への対策法
ネットで情報収集
最も重要なのが、インターネットをうまく使いこなすこと。
インターネット上では、実際に難関大に合格した先輩たちの合格体験記や、使った教材、勉強スケジュール、戦略など様々な情報が得られます!
合格者に直接話を聞くことはできないとはいえ、色々な人の情報が得られるのは魅力的ですよね。
注意すべき点は、色々な情報を集めすぎて結局どうすればよいかわからなくなってしまうこと。
人によって、教材に対する評価は変わってきます。また、スケジュールや戦略などは、生活リズムや得意科目など個人的な性質によって向き不向きがあります。
そこで、ある程度情報を集めたら、実践し、自分にあうかどうかを確かめるようにしましょう。
やってみて合わなければ、他の情報源を活用することにして、まずは行動に移すことが大切です。
このようにしてインターネットを駆使することによって、進学校の少なさ、情報不足という不利な点を解決することができます。
SNSの利用
TwitterなどのSNSには、勉強内容や勉強時間を報告するための勉強用のアカウントが存在します。
同じ志を持つ人たちをフォローし、勉強時間や勉強内容を投稿することで、勉強に対するモチベーションを高められます!
また、模試の結果を見せあって競争したり、メッセージ機能を使ってわからない問題を教え合ったり、相談をしたりと様々な交流をするのも良いですね。
SNSを活用して交流をすることによって、志望者の少なさという不利な点をカバーすることができます。
参考書やウェブサイトの活用
塾・予備校に通えなくても、参考書やウェブサイトを利用することで、クオリティの高い問題・解説に触れることができます。
参考書は、予備校の有名講師が書いたものも多く、授業を受けなくても、擬似的に授業で扱われる内容に触れられます!
また、以下の記事でも紹介されているように、インターネット上には参考書にも劣らない、高いクオリティの問題・解説をしているウェブサイトもあります。
これらを活用することで、塾に通わずとも、学力を着実に向上させることができるでしょう。
おわりに
地方出身者が難関大を目指す際には、たしかに都市圏出身者と比べて不利な点が多くあります。
しかし、志望校に合格するには、「合格最低点」という基準超えさえることができれば良いのです!
そして不利な点はあっても、ここで紹介したような対策法を活用すれば、「合格最低点を超える」ことは可能です!
諦めずに、逆境を乗り越える気持ちで、自分の目標達成に向けて頑張ってください!